悠山人の新古今

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和泉式部集103 じっと待つ

2007-03-03 05:35:00 | 和泉式部集
2007-0303-yis103
じっと待つ夜の約束を反故にして
鴨の羽に置く霜と同じね   悠山人

○和泉式部集、詠む。
○詞書は、「人の、たのめて来ず侍りければ、つとめてつかはす」。固く約束していたあの方が、とうとうお見えにならなかったので、朝方、届けた歌。見方によっては、何とも露骨な、という感想もあろうが、正直な情熱の吐露でもある。「共寝」には、暖冬加速の現代とは全く異なる、暖房事情も忘れられない。
¶おきながら=<「起き」に「霜」の縁語「置き」をかける。」>(新潮版)
¶上毛(うはげ)=紫式部集124、128(06年10月05日、08日条)参照。 

□和103:おきながら あかしつるかな ともねせぬ
      かものうはげの しもならなくに
□悠103:じっとまつ よるのやくそくを ほごにして
      かものはにおく しもとおなじね


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