2006-0519-yms040
この春はみかどと同じ薄鈍を
召されてさぞやお嘆きでしょう 悠山人
○紫式部集、詠む。
○略注=夫の宣孝と同じ年に皇太后が亡くなり、翌春を喪服で迎える。詞書に、「・・・春、いたう霞みたる夕暮れに、人のさしおかせたる」。宮中からの、慰めの便りである。この「人」は誰か、これも諸説交錯。この前に使われている、「薄鈍着たる人」の薄鈍(うすにび)を、現代詠に入れた。初句、平王クでは「雲の上も」。
¶薄鈍=うすにび。うすにぶ。鈍色は濃い鼠色。「薄鈍色の衣服。多く
喪服や僧尼の服として用いる。」(旺文版「古語辞典」)
□紫040:くものうへの ものおもふはるは すみぞめに
かすむそらさへ あはれなるかな
□悠040:このはるは みかどとおなじ うすにびを
めされてさぞや おなげきでしょう
この春はみかどと同じ薄鈍を
召されてさぞやお嘆きでしょう 悠山人
○紫式部集、詠む。
○略注=夫の宣孝と同じ年に皇太后が亡くなり、翌春を喪服で迎える。詞書に、「・・・春、いたう霞みたる夕暮れに、人のさしおかせたる」。宮中からの、慰めの便りである。この「人」は誰か、これも諸説交錯。この前に使われている、「薄鈍着たる人」の薄鈍(うすにび)を、現代詠に入れた。初句、平王クでは「雲の上も」。
¶薄鈍=うすにび。うすにぶ。鈍色は濃い鼠色。「薄鈍色の衣服。多く
喪服や僧尼の服として用いる。」(旺文版「古語辞典」)
□紫040:くものうへの ものおもふはるは すみぞめに
かすむそらさへ あはれなるかな
□悠040:このはるは みかどとおなじ うすにびを
めされてさぞや おなげきでしょう