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悠山人の新古今

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135 荒れ果てた畑の

2005-12-29 07:30:00 | 新古今集

 なんとも荒涼とした叙景歌である。鳩が烏になっていたら、さらに「すごし」。
 ひらかなy135:あれはてた はたけのがけの きにとまり
          はとなくこえが ひびくゆうぐれ
 ひらかなs1674:ふるはたの そばのたつきに ゐるはとの
          ともよぶこゑの すごきゆふぐれ
【略注】○そば=小学版は「岨(そば)。崖(がけ)。」とする。ここでは従う。
    (補説)
    ○鳩=この語で私は採歌した。たしかに『古今集』にも出て来るが、
    『新古今集』にとは、珍しい。ただし、古語の通例として、動植物の名
    に多く異同があるので、油断は出来ない。
    ○西行=悠 006 (07月04日条)既出。
【補説】。嶮岨(険阻)の熟語でお馴染み。しかし、少し調べると、あまり単
    純ではない。
    ①広辞苑 「そわ([歴史仮名は]そは)。山の切り立った斜面。がけ。
    きりぎし。そば。[略]」。
    ②旺文社版古語辞典 「そは。(近世以後は「そば」とも)山の険しい
    ところ。がけ。」 また、「そば」の見出しはなく、「そばだつ」に、こうあ
    る。「峙つ。[略]。<そばたつ>とも。(1)そびえ立つ。高くそびえる。
    [略]」。
    こうして考えてみると、西行の歌では「荒れた畑に、聳えている木」と
    も読めそう。さらに「側、傍」との掛詞とも思われる。ただし、小学版は
    これらに全く言及しない。