あれほど信頼していたのに、僻地へ送られたらもう知らんぷり。人の心というものは分からないものだ、とは私の解釈。作者は総理大臣級なので、これは百首奉歌に際しての慮りの作。
ひらかなy133:とおくても きっといくよと いったのに
さくらがゆきに なってしまった
ひらかなs1665:わすれじの ひとだにとはぬ やまぢかな
さくらはゆきに ふりかはれども
【略注】○忘れじの人=「忘れられない人」ではなくて、「忘れない」と言った
人。ましてや他の人は、を含意する。
○藤原良経=悠 029(08月01日条) 既出。