百歳に向かってもう一度世界一周

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Kさんが父島に飛ばされた真相(裏話15話)

2011-09-04 12:56:35 | 私の青春時代

 9月4日 (日) 平成17年1月1日より 2,447日目                                                         歩      歩いた歩数   その距離 m
本日      15,153歩     10,607
m
総計 34,033,623歩 23,823、536

地中海シシリー島からイタリヤ半島ナポリを経てローマに向かう。後36,004m

 葬儀のあとKさんの家に上がったので、Kさんが松本聯隊から事前に何の話も無いまま父島に転属された経緯について改めて聞いて見た。Kさんの話では松本で部隊が編成されてその一員に組み込まれて、弾薬を大量に積んだ輸送船に乗って父島に向かった。連合軍の潜水艦に見つかればいちころなので出来る限り船から離れるよう指示されていたということだった。私はKさんが一人父島に転属されたので潜水艦に乗って行ったと思っていたが、それは私の思い違いで、、冷静に当時の状況を思い直すと次のような経過があったと考えられる。

 松本の部隊は東部150部隊補充隊と云うのが正式の名前で、師団司令部からの指令に基づいて、部隊編成が行われるのだが、その都度、指名された中隊がその部隊の編成を責任を持って請け負う。父島派遣の部隊を請け負ったのが当時の”猪隊”て召集兵から即日帰郷か何らかの原因で定員に一名の欠員が出てしまい、その穴埋めにKさんが突然指名されたのだということが判った。

 召集令状は予め部隊編成の必要人員より余分に見積もって出すのが通例だが、身体検査の結果、即日帰郷者が多く出ると、請負中隊から不足した兵を出さなければならないし、充足して尚余剰兵が出ればその中隊に残すこと通例で、その即日帰郷兵を決める作業を私が担当していたのでその辺の事情はよく判る。聯隊本部の動員室から「衛生兵さん!あんまりキツクやらないで下さいヨ」とよく言われたもんだ。

 余剰兵が出た時は、召集兵の中から出来るだけ優秀な兵を引き抜いて残すが、不足して補充する時は、人事係は中隊の厄介者を放り出すのが通例だ。Kさんは特別目立った優秀な教育係だたので目障りに思った人事係りに指名されたのではなかろうか