まぬけの恋愛論

「欲情の作法」著者＝渡辺淳一
「男はつらいよ 寅次郎夢枕」監督＝山田洋次

渡辺さんって、谷崎、川端、三島ラインなんだろうね、たぶん。

少なくとも僕は、漱石、芥川、太宰ラインなので、別路線だよな～、って思ったんだ。

《いいですかりえこさん、人は欠損に恋をするんです。黄金率でないもの、弱いもの、足りてないもの、人はそれを見た時、本能で補ってあげようとする。その弱さや未熟さを自分だけが理解していると思う。欠損の理解者になるのです》by高須克弥

これらの会話が、対談やインタビューなどで語られたのでなければ、一字一句については、その通りではなかったのでしょうけれども、きっと大意については、上記のような言葉だったのでしょう。

なんというか、結婚感と恋愛感は違うのかもしれないけれども、「寅次郎夢枕」における三角関係ってのは、まさに漱石の世界そのまんまだなぁ。