■病原体・レベル4(第381話) 発表1995年9月
評価 ★★★★★
依頼人 なし
ターゲット なし
報酬 なし
今回弾丸発射数 2/ 通算弾丸発射数 2,078
今回殺害人数 0/ 通算殺害人数 4,231
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 102
<ストーリー>
ゴルゴ、エボラ出血熱に感染!アメリカ軍の包囲網から逃れ、致死までの僅かな時間にゴルゴがとった行動とは・・・
<この一言>
しまった!!
<解説>
アフリカからロサンジェルスに向かう客船内でエボラ出血熱が発生。密猟者が持ち込んだミドリ猿が保有していたエボラ・ウイルスが船内に拡散、ゴルゴも猿の体液を浴びてウイルスに感染してしまう。
発熱、吐き気、嘔吐といった症状がゴルゴを蝕む。危機を察したゴルゴは、定期検診を受けている「Dr.マコーミック」に連絡、自らの症状をエボラと見立てる(ゴルゴが受けている定期検診については第46巻-2『PRIVATE TIME』を参照)。
エボラの被害がアメリカ本土に及ばぬよう、アメリカ軍は客船を沖に抑留し乗員乗客を足止めにする。ゴルゴは軍の気配を察し、いち早く客船を脱出。別便でアメリカに送られていたミドリ猿の荷揚げ倉庫を目指す。エボラ・ウイルスの抗体を持つ猿を見つけたゴルゴは、注射器で猿の血液を採取、自動車のタイヤに猿の血液を入れた試験管をくくりつけ遠心分離により血清を作製。自らに投与することでボラ・ウイルスを押さえ込む。ゴルゴは血清をその場に残し、客船の乗員1240名の命を救ったのであった・・・
圧倒的な緊迫感が全編を貫く傑作。残された僅かな時間を、僅かな可能性に賭けるゴルゴ。そこに描かれているのは生への飽くなき執着である。しかし、ゴルゴ自身のみが助かればいいというのではなく、乗員乗客1240名の命をも救おうとしていた高貴な行為が明らかになった際にもたらされる深い感動は、名作『2万5千年の荒野』(第64巻-3)に勝るとも劣らない。90年代の名作である。
ズキューン
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熱に冒され朦朧とする意識の中で、対応策を考え実行する・・・ゴルゴンの執念には頭が下がります。
>血清をその場に残す
途中まで読んだ時、血清を置いて行くことによって、自分は“エボラを完治させたので、もう追いかける必要はない”というメッセージを伝えたのかと思っていましたが、最後まで読むと、やはり賛美歌さんのおっしゃる通りかも知れませんね。
本日の一句「執念と、やさしさ込めた、行為かな」
本作に限らず逆境から這い上がるパターン、個人的には大好きです。
>血清をその場に残す
さりげなくヒント・メッセージを残すあたり、スマートな去り際が美しいですね。
レスが遅くなり申し訳ありません。
おお!やはりマリヨ神父さんも単行本と文庫本で悩まれましたか!!
ブック○フで物色するところも同じ(笑)
西アフリカで流行しているエボラ出血熱の患者に、回復した患者の血液から作製した血清を用いた治療が行われている……というニュースを見て、この話を思い出しました。19年も前の話だったんですね……ゴルゴ13シリーズの先見性の凄さに驚かされます。
2万5千年の荒野が現実になってしまったのはあらゆる意味で残念でしたが、またも現実になってしまった。
ゴルゴが売れるのは現実に基づいている点があるのでしょうが、結局現実は繰り返され、人類の失敗もまた繰り返されると言う事でしょうか。
「賢者は歴史に学ぶ」なぞ、軽々しく使える言葉で無いことだけはコロナ19ではっきりした事かもしれません。