■硝子の要塞(第432話) 発表1999年3月
評価 ★★
依頼人 不明(英国関係者?)
ターゲット ファーガス・ウォルトン
報酬 不明
今回弾丸発射数 1/ 通算弾丸発射数 2,359
今回殺害人数 1/ 通算殺害人数 4,645
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 108
<ストーリー>
イギリスとアイルランドの間に位置する人工島。社会更正施設を謳っているこの島では、臓器提供者を養成するビジネスが行われていた・・・
<この一言>
空からも、海からも狙撃不可能・・・まさに、鉄壁の”硝子の要塞・カエル・ヴォワルル”と、いうわけか・・・
<解説>
イギリスとアイルランドの間に位置する人工島『イル・ド・ヴォワルル』。表向きは未就業者や薬物中毒者の更正施設を謳っているが、実態は女性を中心とした社会的弱者を言葉巧みに連れてきて、臓器提供を強要する悪巧みがなされていた。しかも、臓器提供売買による利益は、IRAの活動資金となっていたのである。
事態を重く見た英国関係者は、人工島の臓器ビジネスをとりまとめる『ファーガス・ウォルトン』殺害をゴルゴに依頼する。しかし、ウォルトンの住む人工島は防弾硝子で守られており、通常の狙撃では不可能であった。人工島内にあるプール水面を利用した”跳弾”をもってしても、入射角・反射角を検証するとウォルトンを射止めることは不可能と思われた。
”硝子の要塞”内のウォルトンを狙撃すべく、ゴルゴはヘリコプターをチャプター、島の上部を旋回する。人工島のプールで水遊びをする女達が作る水面の波を狙うゴルゴ。ゴルゴの放った弾丸は、隆起した波の頂点をかすめ、ウォルトンのこめかみを射抜く。
波の隆起と跳弾を計算し尽くしたゴルゴの狙撃がスゴい、と言いたいところだが、ちょっとやり過ぎの感が否めない。跳弾狙撃だけでも、リアリティが乏しいのに(現実に”狙って”できるのだろうか?)、波の隆起を利用するとなると、余りにも荒唐無稽すぎる。単純な跳弾では飽き足らなくなった、ゴルゴの新機軸であろうか・・・
一方、本作のテーマとなっている臓器移植問題は難しい。中国では死刑囚の臓器が売買されているというのは公然の秘密。本作で記されているように、女性の死刑囚というのは絶対数が少ないので、提供される臓器が少ない、というのも現実問題としてあろう。死刑囚の臓器をビジネスにする、という発想も倫理的に許されるのか?善意の臓器提供者が少ない現状ではやむを得ないのか?非常に難しい問題である。。
ズキューン
<script type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript" src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js"> </script> <script src="http://www.google-analytics.com/urchin.js" type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript"> _uacct = "UA-792331-1"; urchinTracker(); </script>
それは原作と同じですよ。ただし、IRAのシンパであるという設定は排除されてますが・・・
下の方も書かれている通り、TVアニメ版では第19話で取り上げられた本作ですが、こちらではウォルトンの用心棒J・Jも標的になっており、狙撃がまぐれ当たりでない証明とばかりに射殺される結末になっております。
原作では、違法な臓器売買という非道を「イングランドの女性の血で贖われるべき」「自分なりのイングランドへの復讐」と言って憚らない歪んだ使命感の持ち主といえるウォルトンと、彼と志を同じにしながらも臓器売買に対する不快感を隠さず、最後にはIRAの大義よりも肉親を失った怒りを優先したドハティの対比が印象的ですが、アニメ版では政治的な配慮なのかIRAの名前を出しておらず、ドハティも単なる一顧客的な設定になっているので、原作に比べるとその辺がちょっと物足りない感はありました。
はじめまして。原作の方読んでなかったのでそのエピソードはあったのですね。補足ありがとうございます。
>ちょっとやり過ぎの感が否めない
そうですね。兆段を狙うにしては、隆起した波では跳ね返せない気がします。
>死刑囚の臓器をビジネスにする
ビジネスにするのはどうかと思いますが、
死刑囚を利用するのは「散々悪いことをしてきたのだから、死ぬときくらい役に立て」ということでしょうか?
本日の一句「最初から、兆段ありきの、ストーリー?!」
コメントありがとうございます。
アニメ版、キャッチアップしていないです・・・
補足ありがとうございます。
アニメ版、キャッチアップできてません。
ビデオ(今時ビデオ・テープです。HDレコーダー未購入なので・・・)に録画しているのですが、全然、観られていません。原作とアニメの違いなど、いろいろと突っ込みどころ満載なので、ゆくゆくは、アニメ編も記そうと考えています。が、いつになることやら・・・
よくあるパターンのひとつ、あるネタを使いたいが故にストーリーを後付けするケースですね。初めに跳弾ありき、が見え見えの気がしますね~
恐らく、それ程辺鄙じゃ無い場所で、尚且つ人目に余り触れ無い場所?
ここでふと思い当たる事があります。『剥がれた鍍金』の中で、情報屋を海上で無理矢理下船させていますねぇ~!!
ゴルゴ、実はボートの行き先を突き止められるのを嫌がったのでは!?
と云う事で、ゴルゴの所有する島は、種子島西方沖の三島村か十島村管内の南西諸島にあると見た!!(笑)
>ゴルゴが日本に所有している島
これは面白い問いですね!!
マリヨ神父さんご推察の場所をグーグルで見ましたが、残念ながらゴルゴが居住している痕跡を見つけることは出来ませんでした。しかし、グーグル・マップ、グーグル・アースってスゴイですね~