■ベイルートVIA(第15話) 発表1969年11月
評価 ★★★★★
依頼人 マザー・ヨシュア(修道女)
ターゲット パレスチナ・ゲリラ”スパイダー6”
報酬 $500,000
今回弾丸発射数 10 / 通算弾丸発射数 84
今回殺害人数 6/ 通算殺害人数 68
今回まぐわい回数 0 / 通算まぐわい回数 8
<ストーリー>
列強4国の諜報機関首脳が集い中東情勢を語る。その場に同席する修道女の正体は・・・
<この一言>
仕事の話は要領よくきかせてほしいもんだな
<解説>
CIAフーバー( 第1巻-4『色あせた紋章』登場 )、KGBキニスキー( 第1巻-4『色あせた紋章』登場)、MI6ヒューム( 第3巻ー3『メランコリー・夏』登場)、フランス情報部オマイリー( 第1巻ー2『デロスの咆哮』登場)といったかつての登場人物が集う大作。ジャーナリストへの変装、イスラム教の深い知識などインテレクチュアルな一面を示しつつ、ターゲットを次々と処理するゴルゴが魅力的に描かれる。スパイダー6の「アルドウ」が最期に発した言葉「虫」が次作への伏線となる。豪華な登場人物で彩られ次作へと続くストーリー展開が巧みな本作は、初期名作として評価したい。
■最後の間諜-虫-(第16話) 発表1969年12月
評価 ★★★★★
依頼人 なし
ターゲット 虫(マザー・ヨシュア)
報酬 なし
今回弾丸発射数 0 / 通算弾丸発射数 84
今回殺害人数 1/ 通算殺害人数 69
今回まぐわい回数 0 / 通算まぐわい回数 8
<ストーリー>
前作にて修道女の正体に疑問を持ったゴルゴ。疑問を氷解すべくゴルゴがとった行動とは・・・
<この一言>
絶対の事実が必要だ。おれだけに通用し、納得できる事実が。その事実のためにおれは全てを賭ける。生きてきた全てと、これから生きるであろう全てを。
<解説>
前作で修道女に疑問を抱いたゴルゴ。スイス銀行に仕掛けられた罠を見破ったゴルゴは『修道女』=『虫』であるとの推察を裏付けるべく、大がかりな舞台装置を設ける。その費用$6,000,000。当時の為替レートで21億円、現在の貨幣価値に換算すると200億円であろうか。自分に牙をむいたものには容赦しないゴルゴの貫徹した姿勢がここにある。奇しくも本作の舞台装置は映画撮影セットというふれこみであるが、前作と本作をあわせ、ハリウッドで映画化して欲しいと思わせる名作。
余談①ゴルゴは$6,000,000全額をトラベラーズチェックで出金しているが、すべてのチェックにサインをしたのか?その際の名義は?
余談②ゴルゴの口座番号は「F5R6I5D1A3YX」だが、「FRIDAY」「ゴルゴ13」のアナグラムになっている
余談③武器商人のおやじは 第3巻ー1『狙撃のGT』 で登場。前回の報酬$20,000では赤字だった。
余談④イスラエル諜報部ダヤン( 第2巻ー6『ゴルゴin砂嵐』 )が端役で登場
ズキューン
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せっかくだからこのエピソードのツッコミも(笑)
「虫」ことマザーヨシュアが寝起きしていた教会の一室、何時の間に大戦中使用していたラジオやカレンダーなどの小道具をそっくり取り替えたのでしょうか?こんな回りくどいことをしないでゴルゴが教会に乗り込んでズキューンでいいんじゃないかと思うのですが!
でもドラマティックで大好きなエピソードです。特にクライマックスの「こちら虫!」あたりのコマ割りや構図がカッコ良くてしびれるなぁと思うんですが…私だけでしょうか?
けっこうまどろっこしい手口ですね(笑)
広大なスケール感を出したくって、こんな演出にしたのでしょうが、ちょっとやり過ぎ?
>ドラマティックで大好きなエピソード
私も大好きです。いわゆる”劇画”のドラマティックな構成とストーリーの壮大さがマッチしてますね。
トラベラーズチェックは昔に使ったことがあります。
これは購入したときと使うときのサインが一致してはじめて金券として成立します。
つまり「使う人=購入時にサインした人」というルールで安全性を
保証している「お金」なのです。
ゴルゴは何もせず無記名で渡してるはずです。
この状態なら「サインすれば誰でも使えるお金」で、しかも価値は
保証されてますから、ニセ札の危険がある現金よりも信用性が高く、
なおかつ現金よりコンパクトに運べます。(1000ドル単位あり)
多額の金額を持ち運ぶには最適でしょう。
私がトラベラーズチェック使ったのは○○年前の卒業旅行の時だけ・・・海外出張・旅行とも縁がありません。縁がないのではなく”円”がない・・・