ローボールの醍醐味

2014-07-21 08:07:20 | 音楽の思い出

ロイヤルリバプール(英国)で行われていた

今年のゴルフ全英OPは、

マキロイの完勝で幕を

閉じました。

25歳にして貫禄勝ちの感があります。

このロイヤルリバプールとゴルフ発祥の

地、スコットランドのセントアンドリュースでの

ジ・オープンでは、優勝者のスコアが他の

コースに比べハイスコアの傾向があります。

今回は、16番と18番のパー5、イーグルや

バーディラッシュとなっています。

距離は、550Y超ですが、フェアウェイを

キープすれば、普通にいけばバーディホール。

トッププロにとっては、

長いパー4くらいの感覚で攻略していかないと、

順位を下げてしまう恐れのある、ある意味、

怖いイージーパー5なのです。

ただ、その日の風向きによって、ホールは

パー4から長いパー5に豹変することだって

あります。

17番は、475Yパー4ですが、アゲンストだと

セカンドが200Y以上確実に残ります。

逆にフォロー風だと、グリーンエッジ近くまで

運べることだってあるのです。

日本のコースでは、これだけ豹変する

コースはないはず。

イングランドのリンクスは、下が堅く

フォローの風に乗れば、スピンもほどけますので

ランがかなり出ます。それで、こんなことに

なるようです。

ところで、強風下でのショットですが、優勝した

マキロイと、いつもメジャー優勝を逃す

ガルシアのヨーロッパ選手の

低いボールを打つテクニックは見どころが

ありますね。

ふたりとも往年のバレステロスを彷彿させる

弾道の美しさがあります。

もっと言えば、ボールの初速と終速の

スピードがあまり変わらないので、

最後までゆっくりと糸を引くように

飛んでいきます。これは、見ていて

気持ちのいいものです。

球が落ちそうで落ちない・・・最後まで

ぐっと伸びていく感じが映像で

伝わってきます。

風対策で低いボールを放った時の

ふたりの弾道は、まさにこれ!!

このローボールというと、スウィングの

美しさも反映しているように感じます。

これは、某プロが教えて下さった

ことなのですが、「頭をスウィング中、

絶対の上げない、浮き上がらせない」

ことが大事だと。

確かに、ボールをとらえる前に

頭が浮いたら、左肩も浮き、体の

上下動で球を

下からとらえる態勢になります。

これでは、本物のローボールは

打てません。

口で「頭を浮かすな!」と言っても、

たやすいことではありません。

上級者は別にして、一般ゴルファーの

ほとんどは、この”浮き”があります。

数ミリの浮きも許されないのです。

ウエストウッドのようにダウンスウィングで

頭を沈み込ませて、この浮きを抑えている

選手もいるくらい、ローボールを

打つのに必死な選手は、工夫を

重ねているのです。

風の厳しいコースで育った選手ほど、

この必死さがあります。

私などは、前傾姿勢を決めたら、

おなかに力を込めて、腹筋と背筋の

力で前傾を保つようにします。

これは、フルスウィング、アプローチ、

バンカーショット、全て一緒です。

トッププロのローボール打ちは、

非常に参考になります。

ハンドファーストからフェースのロフトを

殺しながらダウンブロー!

薄く長くターフがとれれば最高です。

頭をアップさせたら、こんなことは

できるわけありません。

しかも、ヨーロッパのテクニシャンは、

風が吹けば吹くほど、スウィングに

力感がなくなります。

ボールをつぶすというよりも、

柔らかく包むようにとらえる。

だから、スウィングも弾道も

きれいに見えるのでしょう。

力んだら体は浮き上がるし、

インパクトも正確にいきません。

フォローも低く抑えられません。

このローボールテクニック、

スウィングのエキスが詰まっていると

思いませんか?