ダウン・シフタ―という言葉を御存じだろうか。
アメリカの経済学者ジュリエット・B・ショアが名づけた人間の生き方で、「消費主義から抜け出し、余暇を持ち、スケジュールのバランスをとり、もっとゆったりしたペースで生活し、豊かな人生を過ごしたいという価値観に合った日々を過ごすことを選ぶ」生き方で、そういう生き方を実践する人を言う言葉らしい。
とりわけ、サラリーマンなど組織内の競争を強いられる人生から、人生の価値を競争原理の世界から別のライフスタイルに転換するというものだ。
そんなに激しい組織内の競争でもなかったが、そういう世界に生きてきた身としては何となく理解はできる。
ダウン・シフタ―の生き方の基本に「足るを知る」というのがある。この言葉はもともと老子の思想にあるが、正確には老子は「足るを知る者は富めり。 強(つと)めて行う者は志有り」と言っている。
「満足することを知るのが富んでおり、 自分をはげまし行動するものがその志すところを得る」
この両者の生き方は表裏の関係にあるのだろう。両者のバランスが程良いところで成立することが肝要か・・・・