人生のクールダウン

今日、同じ部署で働いていた人が退職になった。言葉や動作にどことなく寂しげな様子が見られる。

僕も半年前に前の職場を退職したけれど、今から思ってもそんなに寂しさはなかった。前もって定年は決まっていたわけだし、それがやって来たというだけだし。

人間が冷淡なのかと思う位に心穏やかであった。次の職場が決まっていたという事もあるのかもしれない。

今の職場を退職する時は寂しさがこみ上げてきそうな気がする。前の職場は僕が懸命に走りながら人生を形作った職場ではあり愛着も人一倍ある。

それに引き換え、今の職場はある意味、クールダウンみたいな職場であるが。

何故か今の職場を離れる時はそんな感じがする。それは完全に走りをやめるからかもしれない。

ノアちゃんの病状Ⅴ

ノアちゃんが少し元気になってきている。薬が効いているんだろう。咳もゼーゼーという声もしない。呼吸も楽そうだ。

食欲も前と同じ位に食べている。もちろん、食べる物の種類が豪華になっている。チーズにお豆腐、それに柔らかめのドッグフードにアキレスステイックという腱の食べ物だ。

どれも好物だ。体脂肪がどうのとか、心臓がどうのとか言ってられない。とりあえず食べて元気さが続くようにしないと。

それでも、周期があるから明日位に、この余波が来るんではと心配だ。子供と一緒で、おとなしくしていなさいと言っても言う事をきかない。仕方ない。怒る気もしない。

毎日が大切な一日やからね。

１３回忌の兄

来月、兄の１３回忌がある。もう亡くなってから１２年になる。早くに亡くなったものである。ちょうど僕が東京で仕事をしている時であった。

姉から「兄が危ないから一度帰っておいで」と言われ、半信半疑で帰って自宅にいた兄を見舞い、東京へ戻った途端に訃報が入り、トンボ帰りした。僕に会うのを待ってたかのような突然の死であった。

兄は小さい時から身体はそんなに強い方ではなかった。が、感受性の強い頭のいい人であった。中、高といつも学校で首席を通していた。相当のプレッシャーだったと思う。

親の期待と自分の能力との狭間で苦労したのではと考える。大学を卒業して金融機関へと親の願う道へ進んだが、早くに天に召されていった。

「善き人は逝く」と言う言葉があるが、兄もその類かもしれない。「善い人」になろうといつも頑張っていたのかもしれない。

お陰で、幼い時から凡庸な僕は親の期待を受けた兄のような苦悩もなく、兄と比較されようもなくスクスクと育ち、人生を歩ませていただいている。兄に感謝である。

名刺交換

先日、先妻との間に出来た息子から名刺をもらった。肩書のない平凡なものだが、やっと自分の生き場を見つけたようだ。その真新しい名刺を見て妙に懐かしさを覚えた。

僕も以前の職場では、それこそペイペイの平社員から、異動やら昇任やらを繰り返して３０ほど名刺を作り替えたんではと思う。今は捨てたが、以前、その名刺をストックしていた。自分の歴史やからね。

名刺は一方では会社の顔やから企業によって色々な特徴がある。息子の名刺もその会社が生業としている商品の色が施してある。

僕の今の名刺も会社のメッセージが添えてある。名刺に自分の似顔絵が入っているのをもらった事もある。

そういえば、最近は名刺を使う事が少なくなってきた。寂しくもあり、ほっとする事もある。

夜更かし

最近、夜更かし気味になって来た。世間で言うと笑われる位の時間やけど、夜の１１時過ぎまで起きている。と言うよりも寝られなくなってきた。

ここ１年ほど、いつも１０時過ぎに寝ていた僕にとっては、大きな生活の変化だ。別に寝るのが遅くなったからといって、何をしているわけでもない。しているというなら、このブログ位のものやね。

ただ、朝の具合が悪い。いつも５時半頃に、爽やかに目ざめていたのが６時過ぎに、気だるく目が覚めるようになってきた。

この気だるさは地下鉄に乗っても、仕事場に行ってもしばらく収まらない。寝ている時間は同じ７時間ほどなのに、何故なんやろうね。生活のリズムというやつやね。

おかげで、妻との会話時間が増えて・・・

ノアちゃんの病状Ⅳ

ノアちゃんの血液検査の結果がでた。今更出ても同じとは言え「甲状腺がん」だった。そこから転移したみたいだ。

昨日、今日と最近になく元気に動いている。食欲は少し落ちているものの、すぐに座り込むような動作があまりなく、少し薬が効いているのか結構、動き回っている。

それでも仕方ないけど、ルカちゃんと同じようには動けない。本人ももどかしいやろうね。いつもルカちゃんをリードしていたのに。

今、３種類の薬を服用している。おいしくないから、なかなか口にしない。妻が怒ったり、なだめたりしながら飲ませている。

赤ちゃんと同じやからね。言っても分からないし、でも飲まなければね・・・

マンションと地域

今日も鴨川に出たが、いつも同じルートをたどるのはいかにもつまらないので、北大路橋から北大路を東に向かった。

少し遠回りをして植物園から府立大学を見ながら洛北高校の横を通って高野川に出てきた。閑静な住宅地が続いたいい所だ。ただ、会う人会う人がみな高齢の方で街に活気がないのは寂しいね。若い家族が住む手ごろな不動産物件がないんやろう。

今、中京区辺りでは人口が増えているという。学校の魅力やらマンションの建設で若い家族が入りこんできているらしい。

僕もマンション一族だが、どうも地域の人とは交流がない。これから先、１０年で下鴨辺りはどんな地域になるのかなあ・・・と思いながら疲れた身体に鞭を入れて白川通りにでた。

運動会の季節

今日は少し鴨川から離れて街中を歩いた。すると何処からか聞きなれた運動会の音楽が聞こえてきた。今日は日曜で学校の運動会ではないやろうし、地域の運動会をやってるのかと思う。

いよいよ運動会の季節到来やね。そういえば、昔は学校の運動会で家族はもちろんの事、地域の人たちもやってきて楽しんだように記憶している。

昼休みなどはみんなで運動場に敷かれたムシロの上で持ち寄った弁当を開けて食べたのを思い出す。

昔は小学校が地域の拠点であった。何かにつけて学校で催しがされていた。形は変わっても京都にはまだその名残が残っているのが何となくうれしくなる。

京都はよそ者に冷たいとか、仲間意識が強いとか色々言われているが、それは一方では大都市に珍しい地域コミュ二テイの強さの証のように思う。

年寄の性

今日、土曜日も仕事であった。５連休の後の３仕事日はこたえる。特に今日の朝はしばらくボーっとして、なかなか覚醒しなかった。それでも歳のせいでそんなに早く起きなくてもいいのに朝は６時前には目が覚める。

若い時は夜更かしの常習犯であったので何時も朝はボーっとしていた。その時の感覚を思い出した。勿論、今と違って寝過ごす事が常であった。

おまけに今日は仕事でも朝から机にかじりっぱなしで腰の具合まで悪くなってきた。

明日は休みなので、今日は夜更かしして明日は昼前まで寝て、と思うけどおそらく６時頃にはお目覚めやろう。それでまた散歩に行って。

悲しい年寄の性やね。

ノアちゃんの病状Ⅲ

妻が今日、少し柔らかい食べ物を買ってきたら、ノアちゃんも気にいったのか食欲が出てきた。食べるとやはり元気になる。あちこち動き回るようになった。

僕は過去に２匹のワンちゃんを看取ってきた。１匹目は２０年生きていた。一度、心臓が止まったのをマッサージで蘇生させ、それから１０日ほど延命した。人間でいえば１００歳を超える長寿であった。

２匹目は１５年生きた。晩年は体力が落ちて皮膚病に冒され可哀そうであった。それでも、人間でいえば８０歳位の長寿であった。

ノアちゃんは１２年である。余命１か月ということは、人間でいえば余命６か月位になる。なんともかわいそうでならない。

ちょっと暗い話で申し訳ないけど、頑張って食べてうるさい位に動き回ってほしいと思う。

不毛の議論

今晩は地域の秋祭りの打ち合わせ会があった。秋祭りに要する予算案や祭り前後の役割分担の調整など、２時間を超える会であった。

基本的には毎年、同じように催されるわけで、さほど議論がないかと期待？して行ったが、なんのなんの議論沸騰であった。

どこの組織や集団でもいると思うが、色々と難癖をつける御仁が存在する。「参加した方の弁当代が去年より２０円安いが何故か」とか「予備費が去年より1万円少ないのは？」とか

僕も色々な会合に出て色々な議論の場に居合わせてきたが、これほど不毛の議論もめずらしい。

詳細にわたる議論は必要不可欠であるが、それを解明して答を導き出して何が残るのか分からない。

何もなければ間違いなしに３０分で終了しそうな会議の内容なのにね。とりあえず、話を聞くのに疲れて帰って来た。仕事よりストレスが溜まりそうや。

５連休の影響

５連休の後の出勤はつらいね。若い時は順応能力があったので、何ともなかったけど、還暦過ぎの老体には生活のリズムの変化は心地よい刺激だけですまない。

まず、昨晩は早く布団にもぐったのに、なかなか寝付けない。寝る時間も１０時半やから確かに早いけど、いつもはそんな時間でもすぐに眠ってしまう。

連休で夜更かしの習慣がついたのか　と言ってもせいぜい１２時どまりやけどね。
なのに、朝は６時前に目ざめる。

睡眠時間はちょっと少ないと言っても６時間は確保されているのに、昼間眠たくて仕方ない。コーヒー飲んだり、煙草吸ったりしながら眠気を忘れようとしても、身体が反応しない。

昼からの会議は熟睡タイム。で、今は、何時もなら寝る時間なのに眠気が来ない。悪循環や。元に戻るのにどのくらいかかるんやろう。

ノアちゃんの病状Ⅱ

ノアちゃんの病状がよろしくない。今晩、病院へ行ってレントゲンをかけてもらった。ガンだと分かった。すでに余命云か月という状況だという。

運命と言えばそれまでだが、じっとしている姿を見ると切なくなって来る。それに輪をかけたように妻ががっくりしている。

まだ食欲があるので、かくなる上は、好きなものを食べさせてやり、少しでも体力を付けてもらって頑張ってもらうしかない。

以前に僕もガンを患ったが今は完治した。ノアちゃんが僕の身代りになってくれたのかもしれない。

これからの毎日、毎日を出来るだけノアちゃんと長く一緒にいてやりたい。

ノアちゃんの病状

この前、喀血したノアちゃんの調子が良くない。いつもの行動力から見ると半分位に減少してきている。

ノアちゃん命の妻の表情もさえない。もう１２歳だから、人間でいうと、６０歳から７０歳あたりだろうから、僕よりも年上になる。病気の一つもあって不思議ではないが。

やっぱり、元気がないとかわいそうでならない。一方のルカちゃんは半年しか歳が違わないのに、元気に走り回っている。それでも、ノアちゃんを気遣っているのか、食事も水を飲むのもノアちゃんの後からにしている。

そんな二人を見ていると、僕たちが分からないところで二人の絆が存在しているのかとも思う。

頑張って回復してください。ノアちゃん。

八幡平・アスピーテライン

東北の旅の最後に、八幡平に出かけた。アスピーテラインに乗って頂上まで。頂上直前で渋滞に巻き込まれ、断念して麓のホテルに入った。

アスピーテラインはどことなく、信州志賀高原辺りの街道と似ている。信州は、以前、毎年のように娘たちと旅していた思い出の場所だ。で、今回、この八幡平へ僕を連れてきてくれたのだろう。

ところが、アスピーテラインの道中は白樺が綺麗だったが、標高の加減なのか、信州辺りの街道と趣きが随分と違う。

信州の街道は白樺が際立っていて、他の草花は白樺の引き立て役のように白樺の下で緑の絨毯のように敷き詰められているような雰囲気だ。

アスピーテラインでは、白樺と競うように他の草木が林立している。標高差の加減かと思ったが、娘の亭主が「台風が来ないとか自然の影響があるようです」と言っていた。

食物研究者やから言っている事に間違いないんだろう。そうであれば、紅葉の季節は素晴らしい景観になりそうな気がする。あと半月遅ければよかったのにね。