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『佳景寂寞として心すみゆくのみおぼゆ』推敲の名手俳聖 松尾芭蕉『水取りや氷の僧の沓の音』『水取りや籠の僧の沓の音』(PART Ⅲ)

2019年03月22日 | 環境.伝統芸術 詩歌 ペット.スポーツ ボラ-
(五穀豊穣.万民快楽)幸せを祈る(東大寺・修二会)
(二月堂)へ往く前に 広い東大寺境内で最初に
訪ねるのが大仏殿の創建より古く天平四年(733)
(良弁僧正創建{金鐘寺)の一堂でもある
法華堂{三月堂}でした!



東大寺.法華堂{三月堂}「北門」の芭蕉の句碑!



東大寺・三月堂「龍王之瀧」の 前
水取りや 氷の僧の 沓の音
《 水取りや 籠の僧の 沓の音 》



天下安泰.万民幸福・1268回目を迎えた伝統行事
粛々と行われている~ニ月堂 {修二会} 御隣りの
{法華堂}~{北門}にある 芭蕉の句碑は

《水取りや 籠の僧の 沓の音》

ところが 松尾芭蕉が 貞享元年 伊勢.・伊賀.大和
近江を巡った[野ざらし紀行]の稿本.写本の中でも
芭蕉 直筆とされている 『天理本』には
[籠の僧]ではなく[氷の僧]となっているそうです

 二月堂に籠りて (前書)
水取りや 氷の僧の 沓の音



(天理大学付属 天理図書館は小生の地元でも有り
高校生時代から屡 受験勉強と称して利用させて
頂いていましたが 残念乍ら未だ芭蕉 直筆と
されている『天理本』原本を拝読出来る様な
機会がありませんでした!
俳壇の大御所(談)~『氷の僧だから名句!
籠の僧とすれば駄句に過ぎない! 』

『佳景寂寞として心すみゆくのみおぼゆ』
推敲の名手.{俳聖 芭蕉}




{奥の細道} 山寺.{立石寺・蝉の句}は推敲例として
有名ですが~  
山寺や石にしみつく蝉の声   {曾良書留}
淋しさの岩にしみ込せみの声 {木がらし}
さびしさや岩にしみ込蝉のこゑ {初蝉.泊船集}
 
閑さや 岩にしみ入蝉の声

{閑さや}~{岩にしみ入}~推敲にて『奥の細道』
本文には「佳景寂寞として心すみゆくのみおぼゆ」
と言ったのでしょうね!



平泉中尊寺に詣でた時の{光堂}(金色堂)
{五月雨の降のこしてや光堂}

蛍火の昼は消えつつ柱かな
五月雨や年ゝ降りも五百たび
五月雨の降のこしてや光堂



{随行日記}--曾良によれば日は{天気朗}
芭蕉は{五月雨}を降らし{鮮やかな光堂}となり
余にも名句として残っているのでしょうね!



これよりは恋や事業や水温む (高浜虚子)



大正5年(高商句会)で虚子が東京高等商業の
卒業生を送る俳句~{水温む}~そんな季語が
相応しい季節を迎えまました!