いよいよダンス映画連続レビューも第5弾、掉尾を飾るのは今年公開された、この作品です。
これは楽しい! 予定調和のお話がこれほど楽しく見られるとはこれいかに。ちょっとダンスシーンでのスローモーションやストップモーションが気になったけど、最後は思わず知らず膝が動いてリズムをとっておりました!
ニューヨークの下町にある公立高校の落ちこぼれ「居残り組」の生徒たちを社交ダンスで更生させようというお話。実在の世界的ダンサーの話をヒントに作られていて名前もそのままで登場するものだから、お話はきれいに作られすぎているきらいはあるが、ダンスシーンの楽しさがあれば、少々の瑕疵は許される!っていうお気楽な映画。
どうしようもない落ちこぼれの不良生徒という設定の割にはみんなけっこういい子なのだ。うちの長男よりよっぽどよく人の言うことを聞くよ。HIPHOPしか知らない生徒達に社交ダンスを教えようっていう奇特なボランティア活動を開始したのはピエール・デュレインというフランス・スペイン系のダンサー。社交ダンス教室を開く傍ら、毎日居残り組の指導のためにせっせと学校へやって来る。ピエールがなぜ居残り組生徒たちにダンスを教えようとしたのかその動機付けはいまいち弱いんだけど、その熱意は素晴らしい。
社交ダンスは相手に対する敬意と同時に自尊心を育むというピエールの持論はなかなかよかった。社交ダンスは男性がリードするのだが、「男がボスかよ」と言う女生徒に「いや、男性は提案するだけだ、受け入れるかどうかは女性が決める。社交ダンスは男女平等だ」とピエールが答えるのはいかにもいまふうの解釈で面白かった。フェミニズム・コードをクリアするための配慮も忘れない。
社交ダンスなんてダサイ、音楽もイケてないと思う生徒たちの目を見張らせたものは、ピエールと彼の最優秀教え子とのタンゴだ。素晴らしくセクシーなダンスを目の前で見せつけられた生徒たちはいっぺんに社交ダンスに熱を入れるようになる。このあたりの転回点はお見事でした。社交ダンスとHIPHOPを融合させたダンスも素晴らしかったし、ちょっと疲れているときにこういう映画こそ映画館で見て楽しみたいもの。久しぶりに最後まで寝ずに見た映画でした(^^)。
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TAKE THE LEAD
アメリカ、2006年、上映時間 117分
監督: リズ・フリードランダー、製作総指揮: トビー・エメリッヒほか、脚本:ダイアン・ヒューストン、音楽: アーロン・ジグマン、スウィズ・ビーツ
出演: アントニオ・バンデラス、ロブ・ブラウン、ヤヤ・ダコスタ、アルフレ・ウッダード
これは楽しい! 予定調和のお話がこれほど楽しく見られるとはこれいかに。ちょっとダンスシーンでのスローモーションやストップモーションが気になったけど、最後は思わず知らず膝が動いてリズムをとっておりました!
ニューヨークの下町にある公立高校の落ちこぼれ「居残り組」の生徒たちを社交ダンスで更生させようというお話。実在の世界的ダンサーの話をヒントに作られていて名前もそのままで登場するものだから、お話はきれいに作られすぎているきらいはあるが、ダンスシーンの楽しさがあれば、少々の瑕疵は許される!っていうお気楽な映画。
どうしようもない落ちこぼれの不良生徒という設定の割にはみんなけっこういい子なのだ。うちの長男よりよっぽどよく人の言うことを聞くよ。HIPHOPしか知らない生徒達に社交ダンスを教えようっていう奇特なボランティア活動を開始したのはピエール・デュレインというフランス・スペイン系のダンサー。社交ダンス教室を開く傍ら、毎日居残り組の指導のためにせっせと学校へやって来る。ピエールがなぜ居残り組生徒たちにダンスを教えようとしたのかその動機付けはいまいち弱いんだけど、その熱意は素晴らしい。
社交ダンスは相手に対する敬意と同時に自尊心を育むというピエールの持論はなかなかよかった。社交ダンスは男性がリードするのだが、「男がボスかよ」と言う女生徒に「いや、男性は提案するだけだ、受け入れるかどうかは女性が決める。社交ダンスは男女平等だ」とピエールが答えるのはいかにもいまふうの解釈で面白かった。フェミニズム・コードをクリアするための配慮も忘れない。
社交ダンスなんてダサイ、音楽もイケてないと思う生徒たちの目を見張らせたものは、ピエールと彼の最優秀教え子とのタンゴだ。素晴らしくセクシーなダンスを目の前で見せつけられた生徒たちはいっぺんに社交ダンスに熱を入れるようになる。このあたりの転回点はお見事でした。社交ダンスとHIPHOPを融合させたダンスも素晴らしかったし、ちょっと疲れているときにこういう映画こそ映画館で見て楽しみたいもの。久しぶりに最後まで寝ずに見た映画でした(^^)。
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TAKE THE LEAD
アメリカ、2006年、上映時間 117分
監督: リズ・フリードランダー、製作総指揮: トビー・エメリッヒほか、脚本:ダイアン・ヒューストン、音楽: アーロン・ジグマン、スウィズ・ビーツ
出演: アントニオ・バンデラス、ロブ・ブラウン、ヤヤ・ダコスタ、アルフレ・ウッダード