非常に衝撃的な本を読みました。それは「おいしいハンバーガーのこわい話」(エリック・シュローサー著、草思社)。アマゾンはこちら。
Amazoncojp: おいしいハンバーガーのこわい話 エリック シュローサー 宇丹 貴代実 本。原題は「Chew on This -- Everything You Don't Want To Know About Fast Food」、Eric Schlosserです。
図書館の本棚を見ていて偶然手に取った本です。迷わず借りて読みました。いちおう子ども向けに書かれた本のようですが、本があった棚は子どもの棚ではありませんでした。大人でも充分読めます。今、小学校6年生の息子が読んでいます。
息子がね、ときどき行きたがるのですよ、マクドナルドに。私もときどきマックフライポテトやらマックシェイクやらベーコンレタスバーガーが、むしょーに食べたくなります。でもね、正直「マックか~」という気持ちがあるのも事実。マックだけではなく、ロッテリアやウェンディーズも同じこと。本当にときどきならいいけれど、頻繁に行くのはちょっとなぁと思っていました。息子にはあまり食べさせたくないよなぁと思っていました。息子に「なんで?」と聞かれると「体に悪そうだから」としか答えられませんでした。「悪そう」という自分の想像や推測だけで返事をしていました。
この本を読んで、マクドナルドを含むあらゆるファストフード店に行くことが、いったいどういうことなのか、よくわかりました。売っている商品に含まれているのがどんなものなのか、あの経営体制を続けていくためにどういう人たちがどういう仕事をしているのか。よくぞ書いてくれましたというかんじがします。よくこんな本が出版できたよなぁと思います。マクドナルドのようなファストフード会社はこの本を訴えたりしなかったんでしょうか。事実だから訴えられないのかしら。
例えば家庭でいちごシェイクを作ろうとすると、必要なものは氷、生クリーム、いちご、砂糖、バニラ。ところがマクドナルドなどのファストフード店で売っているいちごシェイクに含まれているものは、ここには書ききれないほどのカタカナの化学物質。いちごなんか使われてない。
このような例をここに挙げるのはキリがないのでやめますが、当分はファストフード店には行きたくなくなります。ファストフード店だけではなく、アメリカ産の牛肉も当分は買いたくないなぁと思います。
でもね、ちょっと言いたいことがあります。それはね「ハンバーガー」がいけないわけじゃあないと私は思うんです。私が留学していたときに、小さな学生街でしたが、そのなかに家族で経営している小さなハンバーガー屋さんがありました。学生が出している新聞で「おいしい店ベスト10」みたいなコーナーがあって、その1位はもう何年も続けてそのハンバーガー屋さんでした。そこのハンバーガーは本当においしくておいしくて、私も何度も行きました。今だにあのハンバーガーよりもおいしいハンバーガーを食べたことはありません。この本も、そういう小さなハンバーガー店について書いてあります。原料を厳選し、従業員を大切にし、誇りを持ってお店を経営しているような人たちもいるということを。
「マックはちょっとなぁ」と思っているかた、ぜひ読んでみてください。「ちょっとなぁ」の理由がよーくわかります。