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日々の恐怖 12月22日 地蔵神社(7) 

2021-12-22 11:09:51 | B,日々の恐怖





 日々の恐怖 12月22日 地蔵神社(7) 





 そんなことを言われながらも、次の日もまたMと神社に行った。
Mはにやにやしながら先にたって裏手に回ったが、俺らの神社の前に子猫の死骸があった。

” うわっ・・・・!”

と思った。
 子猫の体中、ぼつんぼつんと鉛筆を刺したような穴が開いていた。

「 これ、お前がやったんか?」

Mに聞くと、驚いたような顔をして、

「 いんや、猫の死骸を拾ってきてお供えしたのは俺だが、こんな穴は開けてない。」

ちょっとかすれ気味の声で言った。
 それから、猫の死骸を足でひっくり返し、

「 ほら、お前が買った菓子の袋はそのまんまだろ。
たぶん猫は神様が気に入って食ったんだ。」

そんなことを言ったが、俺は気持ち悪くて、神社への興味が、

” サ~ッ!”

と引いていった。
 それで俺は、この場を離れたくなって、

「 なあ、これからプール行かないか?」

とMを誘ってみた。

「 ああ、たまにはいいか・・・。」

Mも乗り気になったようで、お参りしないでその場を離れようとした。
そのとき、また、

「 たりない・・・・。」

って声が聞こえた。
 俺は、前と同じ声だと思った。
二人同時にあたりを見回したが、人の姿はなかった。
 気味が悪くなった俺は自転車まで走って行き、Mも後に続いた。
それで、俺らの家の近くまで全速で自転車を漕いで、お互いプール道具を取ってきてもう一度集合することにした。
けれども、それが俺がMを見た最後になった。








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