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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 3月7日 石の家(1)

2024-03-07 09:43:03 | B,日々の恐怖





 日々の恐怖 3月7日 石の家(1) 





 昔、解体屋でバイトをしていた。
家屋を解体してると、いろんな変わった家もあるし、中から変わったもんも出てくる。
特に、山の方の古民家や古民家はアツい。
押入れの中に骨がギュウギュウに入ってたり、漆喰っていうか塗り物の壁の中に、長い髪の毛が入ってたり、家の真ん中に入口のない部屋があって、そこに小さい鳥居が立ってたり。
 結局は、何でもかんでも壊してダンプに乗せて捨てちゃうんだけど。
余りにも気味の悪いもんや縁起モンは酒と塩かけて、まあ結局は捨てる。
 そんな中でもある日、某渓谷のとある古くからの豪邸を壊す仕事を持ちかけられた。
そして俺は社長と一緒に運転手として下見に行った。
家の中の残置物とかの確認は、見積もりする社長とその息子が見るから、俺は車外でタバコ吸ってジャンプ読んでた。
 すると田舎に珍しい高級車が停まってるせいか、多分近所の婆さんが、

「 何しに来たのっ・・・?」

って、俺に話しかけて来た。

「 俺たちは解体屋で、この家を壊す下見に来たんだよ。」

と答えると、婆さんが、

「 ああ、この石の家を壊すんだねえ。」

って言った。
 見た目、普通の木造のでかい古民家だし、

「 なんで石の家なん?
医師の家?
お医者さんが住んでたの?」

と聞いたら、婆さんは、

「 いや、石があるんだよ。」

って言った。
俺は、

「 なにそれ?
壊すと祟られたりしちゃうの?」

って冗談で聞いたら、婆さんは、

「 知らないよ、ただ単に不思議な石があるみたいだよ。」

って笑って答えてくれた。










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