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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 4月13日 行き止まり(1)

2019-04-13 16:55:16 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 4月13日 行き止まり(1)




 私が病気で入院中に体験した事件をお話します。
当時、私がいたのは無菌室という部屋です。
6畳程の広さの個室で、トイレや簡易シャワーが壁に取り付けられた、綺麗な牢屋といった印象の所です。(悪い例えですね。病院の方、ごめんなさい。)
 細菌の進入を防ぐ為、医師や看護婦であっても殆ど入室する事が無く、面会者との会話もインターホンで行うと言う孤独な場所でした。
患者は1日中一人で過ごさねばならず、出来る事と言えばテレビを観たり、本(ガス滅菌済み)や「逢魔が時物語」を読んだりするだけです。
 部屋の東側の壁には大きな窓があり、夜になると美しい都会の夜景が楽しめます。
その反対側にあたる西側の壁は、透明ビニールのカーテンで仕切られ、その向こうは廊下になっています。
 その晩、私はテレビを観ていました。
その時、私の視界にはテレビの脇にある窓も入っていました。
そして、その窓には反対側の廊下が映り込んでいました。
透明ビニール越しに見える廊下は、少し歪み、ぼやけて見えます。
 と、その時、映り込んだ廊下を人影が通り過ぎて行ったのが見えたのです。
廊下は医者や看護婦がよく通るので、気にしなかったのですが、実は私がいる部屋は廊下の一番奥の部屋で、その影が歩いて行った方向は行き止まりになっていているのです。
私は慌てて振り向きましたが、そこには誰もいませんでした。








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4月12日(金)のつぶやき

2019-04-13 07:56:05 | _HOMEページ_
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