そして、龍平は向こうを向いてしまった。
“ 参ったなァ~。”
モロ、熟睡状態だ。
『 おんばあさらえんそわ・・・・、おんばあさらえんそわ・・・・。』
俺は龍平を諦めてベッドの右横の白い壁を見た。
レーザーポインターみたいな赤い点は、段々大きくなって丸い円になる。
『 おんばあさらえんそわ・・・・、おんばあさらえんそわ・・・・。』
声は段々デカクなって来た。。
赤い円もどんどん大きくなる。
“ ヤバイなァ~。”
赤い円の明るさは少し弱くなった。
“ もうすぐ、来るぞ・・・。”
気合が入っているのか、声の方は今日は妙にデカイ。
『 おんばあさらえ~~ん、そわか、う~~んん!!。』
決めの言葉が終わって、一瞬静かになった。
“ うっ、来るっ!?”
間髪を置かず赤い円の中から、お揚げ婆さんの顔がヌ~~ッと現れた。
「 ふふふ、来てやったぞォ~。」
お揚げ婆さんと何だか長いものが、赤い円からのそのそと這い出して来る。
“ ん・・・・?”
ここで俺はお揚げ婆さんの下を見て驚いた。
「 わっ、何だ、コイツは・・!?」
お揚げ婆さんは、ヘビに乗っていたのだ。
「 どうじゃ、驚いたかぁ?」
「 今日は、ガマ太郎じゃないのか?」
「 ああ、ヘビ次郎じゃ。」
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