大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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☆(  しづめばこ P574 )                          

霧の狐道226

2009-05-16 17:03:15 | E,霧の狐道
そして、龍平は向こうを向いてしまった。

“ 参ったなァ~。”

モロ、熟睡状態だ。

『 おんばあさらえんそわ・・・・、おんばあさらえんそわ・・・・。』

俺は龍平を諦めてベッドの右横の白い壁を見た。

レーザーポインターみたいな赤い点は、段々大きくなって丸い円になる。

『 おんばあさらえんそわ・・・・、おんばあさらえんそわ・・・・。』

声は段々デカクなって来た。。
赤い円もどんどん大きくなる。

“ ヤバイなァ~。”

赤い円の明るさは少し弱くなった。

“ もうすぐ、来るぞ・・・。”

気合が入っているのか、声の方は今日は妙にデカイ。

『 おんばあさらえ~~ん、そわか、う~~んん!!。』

決めの言葉が終わって、一瞬静かになった。

“ うっ、来るっ!?”

間髪を置かず赤い円の中から、お揚げ婆さんの顔がヌ~~ッと現れた。

「 ふふふ、来てやったぞォ~。」

お揚げ婆さんと何だか長いものが、赤い円からのそのそと這い出して来る。

“ ん・・・・?”

ここで俺はお揚げ婆さんの下を見て驚いた。

「 わっ、何だ、コイツは・・!?」

お揚げ婆さんは、ヘビに乗っていたのだ。

「 どうじゃ、驚いたかぁ?」
「 今日は、ガマ太郎じゃないのか?」
「 ああ、ヘビ次郎じゃ。」



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