大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆奇妙な恐怖小説群
☆ghanayama童話
☆写真絵画鑑賞
☆日々の出来事
☆不条理日記

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆分野を選択して、カテゴリーに入って下さい。

A,日々の出来事

☆( 1年間366日分の日々の出来事  )

B,日々の恐怖

☆( 日々の恐怖 )

C,奇妙小説

☆(  しづめばこ P574 )                          

霧の狐道227

2009-05-19 20:17:21 | E,霧の狐道
 ヘビ次郎は、お揚げ婆さんを乗せたまま、チョロチョロ赤い舌を見せている。
こちらを静かに見詰める眼がチョット怖い。
でも、俺は気を取り直し、お揚げ婆さんに訊いて見た。

「 ガマ太郎は、どうしたんだ?」
「 今日は、お休みをとって家で寝ておるんじゃ。
 代わりにヘビ次郎じゃ。」
「 およっ・・・・!?」
「 ん、どうしたんじゃ?」

 俺は、昨日よりお揚げ婆さんのサイズが小さいことに気が付いた。
ヘビ次郎もガマ太郎ほどの大きさは無く、かなりチッコイ。
これじゃ圧迫感が無いのは当たり前だ。
昨日は等身大以上だったのに、今日は、半分ほどしかないのだ。

“ こいつら、なんか、迫力無いぞォ~!”

俺は強気になって、お揚げ婆さんに尋ねた。

「 婆さん、婆さん、昨日の半分ぐらいの大きさジャン。
 どうして?」
「 それは・・・・・。
 え~とな・・・・。
 んと・・、省エネで、来たからじゃ!」
「 何か、パワーが無くなった感じがするなぁ~。」
「 ウルサイのう。
 でも、今日は、しっかり呪文を覚えて来たからの。
 それじゃ、早速、体中から血が噴き出すヤツをやるかの!」



☆HOMEページに戻る。
  HOMEページ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

☆童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。

-------大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ-------