goo blog サービス終了のお知らせ 

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆奇妙な恐怖小説群
☆ghanayama童話
☆写真絵画鑑賞
☆日々の出来事
☆不条理日記

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆分野を選択して、カテゴリーに入って下さい。

A,日々の出来事

☆( 1年間366日分の日々の出来事  )

B,日々の恐怖

☆( 日々の恐怖 )

C,奇妙小説

☆(  しづめばこ P574 )                          

霧の狐道28

2008-03-19 19:37:43 | E,霧の狐道
 俺はホースと空の洗剤容器を放り出して、蛇口に急いだ。
そして、右手で力いっぱい蛇口の栓を捻った。

“ ポロッ!”

「 うわ~、抜けたァ!」

 蛇口の栓は、何故か、いっぱいまで開くに捻ってあった。
そして、さらに、俺が開くの方に捻ってしまったので、栓が抜けてしまった。
俺の手には、虚しく抜けた栓だけが残された。

“ ブシュ~!!”

 天井に向けて噴水が噴き上げている。
噴き上げた水は、天井に反射して散らばり、一部は霧のようにトイレに渦巻いている。
そして、渦巻いた霧は蛍光灯の光に照らされてキラキラ輝いていた。
頭には細かい飛沫も降り注いでいる。

「 うお~、冷てぇ~~!!」

 トイレの中が暴風雨警報だ。
個室からは、泡と汚水がドンドン流れ出している。
床も壁も泡だらけだ。

「 こりゃ、もう、ダメだァ!」


☆HOMEページに戻る。
  HOMEページ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

☆童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。

-------大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ-------