日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

ガメラ

2009-05-17 09:00:00 | (K)のブログ

 日本の怪獣映画といって真っ先に名前があがるのが「ゴジラ」であろう。しかし、個人的には「ガメラ」が好きだった。なぜ好きだったのか、理由はよく覚えていない。ゴジラが途中から、ミニラなどが登場して「お笑い路線」へ進んだのに対し、ガメラはちょっと暗いカゲがあったからかもしれない。

 ともかく、初期のガメラシリーズはほとんど観たと思う。特に面白かったのが「ガメラ対ギャオス」だった。太陽光に当たると死んでしまうというギャオスの設定が、画面全体を暗いトーンにし、ストーリーを面白くしていた。

 そして、さらに面白かったのが「平成3部作」と呼ばれる「ガメラ 大怪獣空中決戦」(1995年)、「ガメラ2 レギオン襲来」(1996年)、「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」(1999年)の3本だ(監督はすべて金子修介)。
 発展したCGなど現在の技術で、ガメラを迫力あるものによみがえらせた。ギャオスとの空中戦や渋谷の若者たちを無残に吹っ飛ばしたところなど印象に残る場面が多い。格好良くないJR京都駅もぶち壊された。3本とも制作に当たった人たちの情熱が感じとれる映画だ。90年代のガメラとゴジラは、ガメラが完全に勝っていた。

 ガメラは地球を守る存在である。90年代の3作では、地球環境を破壊する人間も、ガメラの敵になりうるということが示唆される。示唆しているだけで、何か結論があるわけではないが…。

 人類が滅亡した後の地球はどうなるかということを研究した学者がおり、そのシミュレーションをテレビで放送していたのを見たことがある。それによると、人類滅亡から1万年後には、ピラミッドや万里の長城などごく一部を除いて、人類の足跡はほとんど残らないそうである。緑にあふれている地表がCGで再現されていた。

 これまで人間が森林を破壊してきたのは事実。そうすると、ガメラだけでなく、森の主であるトトロにとっても、人間は敵になるのだろうか?

 ということで、次回はトトロについて書きたい。(k)


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