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日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

3月25日は後楽園ホールへ

2013-02-04 09:00:00 | (淑)のブログ
 大阪朝高ラグビー部の4年連続「花園」出場をはじめとして、近年、同胞社会ではスポーツが元気ですが、ボクシングも負けじと賑わいを見せています。
 大阪朝高・李健太選手の「全国3冠」。そして昨年12月、金樹延選手がウェルター級で日本チャンピオンとなったことで、現日本スーパーフライ級チャンピオン・朴泰一選手とともに、現在、17階級中(日本では実質13階級)の2階級を同胞選手が制しています。

 そんな中、至上初となる日本タイトルをかけた同胞対決が3月25日に迫っています。前出の日本王者・金樹延選手に、挑戦者・尹文鉉選手が挑みます。
 私自身もとても楽しみにしているこの一戦。先日、試合を2ヵ月前に控えたお2人に日本王座にかけるアツイ思いをインタビューしてきました!
 同胞対決に至る経緯をたどると、以前は別の階級だった両選手ですが、文鉉選手がスーパーライト級からウェルター級に階級を上げ、昨年10月の「日本タイトル挑戦権獲得トーナメント」(通称、最強後楽園)で優勝した矢先に、樹延選手がタイトルを獲得したことで、同胞同士が激突することになったのです。
 2008年の全日本新人王決定戦では同時に新人王になり、何かと縁のあるこの2人。(※09年4月号の月刊イオに2人の足跡を取材した記事が掲載されています)その試合を当時私も後楽園ホールで観戦していましたが、あるシーンが印象に残っています。一足先に勝利を手にした文鉉選手は直後、後に続く樹延選手にリング上からエールを送ったのです。「勝ったことで樹延にいい形でバトンを渡せる。ぜひ応援してほしい」と。先日のインタビューで文鉉選手は、2人の関係を「運命の人」とドラマチックに表していました。両選手はインタビューで、同胞同士の闘いについて複雑な思いを抱きながらも「同胞のお祭りみたいにしよう」と約束し合ったと語ってくれました。
 月刊イオ3月号では、両選手へのインタビューとそれぞれのプロフィール、在日本朝鮮人ボクシング協会の梁学哲会長による見どころ解説を加えてお届けします。在日同胞社会の歴史に残るであろう一戦を、より楽しむための一助にしてほしいと思います。そして当日は一人でも多くの同胞の方々が会場に足を運び、2人に声援を送っていただきたいです。

 ちなみに文鉉選手への取材は東京中高で行ったのですが、毎週水曜日、東京中高では同校ボクシング部OBらと学齢前~中級部の子どもたちが練習に励んでいるそうです。あいにく取材日はちびっ子たちはテスト前だそうで不在でしたが、まだボクシングを始めて間もないちびっこファイターの中から、将来、先輩たちに続く素晴らしい選手が誕生するのが楽しみですね。(淑)

「高校無償化」問題、新たな闘い始まる

2013-01-28 09:00:00 | (淑)のブログ


 問題の浮上から早3年。朝鮮学校への「高校無償化」適用をめぐり、ついに法廷闘争の火蓋が切って落とされた。
 国家賠償請求訴訟を名古屋地裁提訴した愛知と同時刻、大阪でも学校法人大阪朝鮮学園が、「高校無償化法」の規定にもとづき朝鮮学校を「無償化」適用対象に指定することを求め、国を相手に大阪地方裁判所に提訴した。原告、弁護団、大阪朝高卒業生、支援団体などの代表らが大阪地裁に訴状を提出。その後大阪司法記者クラブで記者会見が行われた。



 今回の大阪と愛知の裁判は訴訟形態がそれぞれ異なる。愛知が国賠訴訟であるのに対し、大阪の裁判は「義務付け訴訟」。「高校無償化」法の規定に基づいて朝鮮学校をその対象としないことは違法であるとして、「高校無償化法」の施行規則第1条第1項第2号ハの規定基づく指定を求めるものだ。訴状では「高校無償化法」の概要と認定基準を明記し、国際人権法に基づき「高校無償化」からの朝鮮学校排除の違法性を明らかにしている。また、朝鮮半島の砲撃事件を理由に適用手続きを停止するなどの文科省の不作為に触れ、「日本で生まれ育った生徒達が影響を与えられるはずもない外交的・政治的な問題によって不利益を与えることは、人々に対して、朝鮮学校の生徒に対する誤ったメッセージを伝え、差別意識を助長する重大な人権侵害行為である」としながら、「このような理由による審査の停止は、明らかに考慮してはならない事項を考慮した、裁量権の逸脱・濫用行為である」としている。
 弁護団団長の丹羽雅雄弁護士は会見で、依然として審査の結論が出されない中、省令改訂による朝鮮学校「完全排除」を目論む安倍政権の動きを受けて、やむなく提訴に踏み切った経緯を明らかにした。そして、「この裁判は日本社会がさまざまな文化を持った子どもたちとともに生きていけるか否かを問うものであり、共生社会をつくる試金石となる。この問題をきちっと解決することが東アジアの平和の構築につながる」と、今回の裁判の意味を語った。弁護団によると、省令改訂が現実となった場合、別の訴訟形態で提訴することも念頭に置いているという。

 一方、22日には大阪府と市による補助金不支給をめぐる訴訟の第2回口頭弁論が、大阪地裁大法廷で開かれた。大阪では「無償化」と補助金の二つの裁判をめぐる熾烈な闘いの日々が始まっている。
 第2回口頭弁論は、大阪地裁に集った約140人の傍聴希望者から、その関心の高さが示された。原告である大阪朝鮮学園側は意見陳述で、朝鮮学校の歴史的経緯と日本政府による差別政策、補助金支給に至る経過について説明しながら、本訴訟は、差別の歴史を繰り返すのか否かを問う訴訟であると結論づけた。次回は2ヵ月後、4月11日に第3回口頭弁論が行われる。

 在日同胞の民族教育の権利獲得をめざす長きにわたる闘いは今まさに、新たな局面を迎えているといえる。大阪と愛知で国を提訴した同日、東京・文科省庁舎前でも同時行動が行われた。今回の同時提訴を端緒とし、運動が大きなうねりとなり全国に広がっていくことを期待したい。「高校無償化」問題はますます長期化が見込まれ、これまで以上に幅広い支援が求められている。
 弁護団の一員で朝鮮学校出身の具良弁護士は、「日本政府による朝鮮学校への差別政策は時代を変え、場所を変え繰り返されてきた。その都度在日同胞たちはもぐらたたきのように闘い続けてきたが、根本的な部分で闘わなければこの先も同じようなことが繰り返される」としながら、「大阪と愛知、国を相手取った法廷闘争によって民族教育権獲得運動は今、歴史を変えるスタートラインに立っている」と語っていた。(淑)

絵本「戦争のつくりかた」

2013-01-21 09:00:00 | (淑)のブログ



 同書の出版に携わった知人からいただいた本です。
 2004年に出版された「戦争のつくりかた」という本で、日本が「戦争をできる国」になるまで、私たちの身の回りでどのようなことが起こるのかその過程をたどったものです。
 出版の背景には、有事関連法の成立(04年6月)があります。
 衆議院で有事法案が審議されているさなか、法案成立に危機感を抱いた人々が「成立をやめよう」広く呼びかけるため、と議論を重ねてこの本が出来上がりました。

 本は小学校低学年でも無理なく読めるほど平易な文体で書かれていますが、物語は有事関連法をはじめ法律や法令、国会答弁の内容などにもとづいています。

 たとえば、
p14「だれかのことを、いい国民ではない人かも、と思ったら、おまわりさんに知らせます。」

というのは、国民保護法第43条や02年文科省発行の「心のノート」に根拠があります。
 逆説的には、国家が人々の見えないところで戦争を行うための法整備を着実に進めている実態を暴く、という意図も見受けられます。
 巻末には、上記のような本の内容の根拠と出自の資料が付されています。
 ページ毎に添えられたシニカルな挿絵にも、焦燥感を掻き立てられます。
 また、日本が「戦争できる国」になったときに、多くの被害を被るであろう外国籍の人々にもこの本を届けたいとの思いから、英語対訳も添えられています。

 発刊当初、大手新聞社などのメディアでも取り上げられ注目を集めた同書ですが、安部政権への警戒心からか、知人いわく最近またこの本を手に取る人が増えているそうです。
 第1次安倍政権は教育基本法を改定し、憲法改正国民投票法を成立させました。安倍施政下の向こう数年間、戦争をするためのシステムを完成するために、現政権がどのような動きをするのか、片時も目を離してはいけないと思います。(淑)

トンポ三ツ星店★★★

2013-01-12 08:44:06 | (淑)のブログ

 同胞が経営するお店を紹介する「お店Navi」という長寿連載が昨年で終わり、2013年から新しく「私の三ツ星」という連載が始まりました。同胞オススメのお店を、店主と常連さんの対話形式で紹介するという楽しい企画です。
 1月号では大阪の「ふくまさ」というふぐ料理店を紹介し、来週出来上がる2月号では東京・押上の「文花苑」という老舗の焼肉店を紹介しています。
 先日の取材では、墨田のご近所さん3人を交えてお話をお伺いしました。

 お店に着いたのは午後5時。
 飲食店の取材はとにかく料理を美味しそうに撮ることが大事なので、わりと時間をかけて何枚も撮影します。
 ですが店に着いて段取りを済ませると、次の瞬間には目の前にジョッキ生。ハイ、カンパーイ。矢継ぎ早に運ばれてくる料理。ジュー(肉の焼ける音)。え、私取材に来たのですが…。
 肉は次々に鉄板の上で焼かれメンバーの口の中へ。(肉!ちょっと待って!)と心の声は届くはずもなく、加速する仲良し3人トリオのお喋りを記録して…。店主の李さんは、「金トンムはビールは好き? 飲んで飲んで! 肉も焦げちゃうからいいから食べて!」と、取材そっちのけで料理を振舞ってくださいました。私、一体カルビ何枚食べて、「あ、じゃあもう一杯だけ」って何回言ったんでしょう(苦笑)。

 この「私の三ツ星」という連載、店主だけでなく常連さんも交えてお話をすることで、おすすめ料理やお店のコンセプトといった枠にとどまらず、店主と常連さんの思い出話から同胞トンネにまつわる四方山話にまで広がっていきます。そこからは商売をしながら同胞コミュニティを支えてきた人々の存在、地元史も見えてきます。それで、今後この連載が楽しみな取材の一つとなりそうです。もちろん、おいしい料理も目当てで(笑)。
 読者の皆さんも、「この店はわれこそ紹介したい!」という、ご自慢のトンポ三ツ星店があればぜひともイオ編集部までお知らせくださいね。(淑)


2013年、スタート

2013-01-07 09:00:00 | (淑)のブログ
 日刊イオ読者の皆さん、クァセアンニョンハシムニカ! 新年明けましておめでとうございます。

 明けました。2013年です。
 正月休みといえば、近年稀に見る寝正月で、本を読んだり映画を観たりとそれはそれでまぁ有意義ではありました。遠出するなど特別なことはしませんでしたが、わが家は家族6人揃えばお約束の如く何かしら珍事件が起こるもので、今年もお粗末な事件がありました。身内の恥を曝すのは忍びないのでここには書けません(苦笑)。

 さて、「スーパーイヤー」と称され、アジア・太平洋地域をはじめ主要国で選挙が行われた2012年。日本の選挙はさておき、今後の朝鮮半島と在日朝鮮人社会に直接間接的に影響するであろう韓国大統領選挙は、その推移と結果に私自身も大きな関心、期待ともいえる思いを寄せていました。結果は皆さん周知の通りです。
 
 朝鮮においても2012年は金日成主席生誕100年を迎えた特別な一年として位置づけられ、また、金正日総書記の逝去を受け、若きリーダーのもとでの新しい体制が本格的に始動した年でもありました。国内においてさまざまな行事や出来事がありました。

 2013年。日韓の新政権や第2期に入ったオバマ政権が、東アジアをめぐっていかに舵取りをしていくのか。そしてそれらが朝鮮半島情勢や私たち在日朝鮮人社会にどのように影響してくるのか。そういった意味で、2012年はイベント的な年で、今年が実質的な意味でのさまざまな「変化の年」となるのではないかと思っています。私自身、朝鮮半島や東アジアをめぐるさまざまな動きを注視し、しっかりと見極めたいと考えています。

 私たち在日朝鮮人社会においては、とくに日本の選挙結果を受けて、対朝鮮制裁とともに在日朝鮮人への弾圧を繰り返した数年前のことが克明に想起され、安倍新政権に非常に強い警戒心を抱いています。政権交代後、「高校無償化」制度の、朝鮮学校への適用の根拠となる規定を省令から削除しようとしており、真っ先に「朝鮮学校潰し」に走る現状から見ても、決して楽観はできません。ですが、ただ現状を憂いてばかりもいられないので、どんなに不利な状況であっても悲観的になることなく、地に足を据えて、愚直に声を上げ賛同を集めていかなければいけないと思います。

 せっかく年明け最初のブログなのに、なんだか暗くなってしまいましたが、今年、楽しい出来事やうれしいニュースを、たくさん皆さまに届けられるよう、また、そんな環境を積極的につくっていけるような情報をイオが発信していけるよう、努めていきたいと思っています。
 本年も月刊「イオ」並びに日刊「イオ」を、どうぞよろしくお願いします。(淑)

金剛山歌劇団特別公演を観ながら

2012-12-22 09:00:00 | (淑)のブログ
 今週火曜日、新宿文化センターで行われた、2012年を送る金剛山歌劇団特別公演(主催=同公演実行委員会)を観覧しました。
 今回の公演は特別公演ということで、金剛山歌劇団が2012年度本公演で披露してきた舞踊ミュージカル・春香伝やアンサンブル公演ではなく、この日限りのプログラムで、歌劇団員らをはじめ、同歌劇団元団員ら、民族楽器重奏団、同胞器楽演奏家、同胞合唱団など、総勢200名が舞台に上がりました。

 公演では主に、1960~80年代に朝鮮で創作された名作や、同歌劇団が歌い在日同胞から愛されてきた往年の作品群が披露され、観客を喜ばせました。女声重唱「春の歌」「乙女の歌」、男声重唱「稲刈りの時に」「愛する我が祖国」、群舞「箕の舞」などです。

 同歌劇団の元団員で現在は劇団四季でご活躍されるキム・スンラさんがサプライズで舞台に上がり、歌を披露するという一幕も。キム・スンラさんといえば、伝聞でしか知りませんが、歌劇団在籍当時は熱烈な追っかけがいたほどの人気俳優だったそうですね。私の両親や親戚いわく、朝鮮でもたいへんな人気だったそうです。同歌劇団の公演は物心つく前から観ている(らしい)ので、幼い頃に私も観ているはずですが、あいにく覚えていません。公演では、「アリラン」のアカペラに始まり、最後は団員らとともに歌うなど全3曲も披露し大サービスしてくれました。

 クライマックスは同胞合唱団とともに飾られた、合唱と舞踊「青山里の豊年」「大同江の日の出」でした。
 公演には、私の友人・知人も多数参加していましたが、ご友人の応援に駆けつけた方々も多かったと思います。同歌劇団と元団員、同胞たちがともにつくりあげた舞台。タイトルのとおり、2012年を締めくくるに相応しい華やかな舞台でした。

 公演中、来年にはこの素晴らしい舞台を南の同胞たちも、また観られるといいなと思っていましたが、大統領選挙は残念な結果となってしまいました。
 僅差で与党候補に軍配が上がった大統領選でしたが、在外同胞の投票結果では、文候補が朴候補を13.9パーセント上回りました。この結果が意味するところは何でしょうか。新大統領には国内だけではなく、植民地支配、分断に因り全世界に離散する800万の在外同胞も含めた朝鮮民族全体を視野に入れ、近視眼的ではない舵取りをしてほしいと思います。
 
 さて、2012年の日刊イオの私の担当分は今回が最後です。
 今年も「イオ」を応援して下さったたくさんの方々に感謝申し上げるとともに、来年もどうぞよろしくお願いします。(淑)

人工衛星と呼ぼう

2012-12-15 09:00:00 | (淑)のブログ


 既報のように12日、朝鮮民主主義人民共和国が人工衛星の軌道進入に成功しました。日本のメディアでは「人工衛星と称する事実上のミサイル」という長ったらしい「正式名称」が付けられていますが、(相)さんも書いていたとおり、私も衛星の打ち上げを成功させた朝鮮の科学者、技術者たちの努力と気概を称えたい。現在、世界の国々では衛星自体は50ヶ国以上が保有していますが、衛星を打ち上げる能力は10ヶ国しか保有していないそうです。単純にすごいことです。
 一昨日のイオ編集部の忘年会でも、花見のときの悔しい思い出(4月の人工衛星打ち上げと同じ日でした)を想起しつつ、喜びの祝杯を上げることができました。
 ですが、こうした出来事が起こった際に、朝鮮学校や子どもたち、在日朝鮮人に攻撃の矛先が向けられる現象が必ずついて回ります。手放しでは喜べない、私たちの置かれた状況です。喜びと反比例して、とくに小さな子どもたちへの不安は募ります。

 一方で4月と同じように、沖縄にはPAC3が配備されました。ニュースでは、人工衛星発射後「危険回避」のため沖縄の子どもたちが裸足で避難させられている映像が流れていたり、しきりに住民の不安の声を集めていました。選挙を控え、周到に演出された戦争ごっこを見ながら、6月に沖縄へ行ったときに、沖縄の方が話していた「沖縄の日常にはもっと危ないものがある」という言葉を思い出し、大いに鼻白んだ次第。4月のときもそうだったと聞いていますが、今回の衛星打ち上げの際も、危機管理情報を示す米軍基地の表示は、通常警戒レベルを指す「アルファ」のままだったそうです。
 先日、米軍はMV22オスプレイの「本格運用」を明らかにしました。「学校・病院など人口密集地上空の飛行を避ける」などとした日米合意無視の飛行が続いているにもかかわらず。またオスプレイパッドの建設が強行されている高江では、建設に反対する集落の人々が体を張って抵抗を続けています。
 オスプレイの沖縄配備を巡る時期、「本土」のテレビや新聞もこの問題を取り上げ、にわかに関心が寄せられたように思われました。しかし、相次いだ米軍による犯罪をセンセーショナルに騒ぎこそすれ、上記のような沖縄の住民らによる抵抗運動の様子をすくい上げるメディアは、ほとんどありません。何が「リアル」なのかを判断する材料すらも与えられない、人々の思考はますます貧弱化・画一化していくばかりです。
 とりあえず、「人工衛星と称する事実上のミサイル」なんていう舌がもつれそうな名称はやめて、「人工衛星」と正しい名前で呼ぶことから始めよう。(淑)

冬はじまる

2012-12-08 09:00:00 | (淑)のブログ


ここ数日めっきり冷え込みましたね。
去年の冬も厳寒と言われましたが、今年の冬もまたずいぶんと寒そうです。
5日、大雪に見舞われた平壌では、12月に降る雪としては記録的な積雪だったと、朝鮮新報が報じています。
同日、ソウルでも大雪注意報が出されたみたいです。
東京の初雪はいつ頃でしょうか。

季節は12月で、街はネオン輝くクリスマスムード一色。
私の住む街でも、駅前広場の背の高い杉の木が光をまとって、通りをぴかぴかと照らしています。
真冬の寒空も好きですが、初冬が一番好きな季節です。
凍った冬のにおいと、湿度のない空気を吸い込むと、なぜだか心も体も澄んでいくような気がします。
中学生の頃だったか、四季をテーマにした本の中で、
「寒い寒い冬だからこそ、“あったかい”という感覚や感情をひときわ感じることができ、
人のぬくもりも大切なものとして感じることができる」
といった内容を読んだことがあります。

冬がはじまれば、あれよあれよという間に年末年始がやってきます。
年の瀬には、あぁ今年も終わって年が明けたら一つ歳を取るのだな、と毎年のように考えます。
早生まれなので、年末年始は一年を振り返り新しい一年を迎えると同時に、
自分自身をリセットするような感覚になります。

まだまだ今年を終える実感も、振り返る余裕もありませんが、新しい年に備えて、
心のゆとりを持って年末を迎えられるように、12月は前もって仕事をするよう努めたいと
ここ数日、1月号の校了日を目前に慌ただしく過ごしながら考えています。(淑)

キムチたこ焼き、ピロシキ、ナシゴレン、そしてサムルノリ&朝鮮舞踊サークル

2012-12-01 08:47:20 | (淑)のブログ
 先日、沖縄から上京していた友人に誘われ、東京外国語大学の学園祭「外語祭」におじゃましてきました。
 同大へはシンポジウムなどで訪れたことはありますが、学園祭に行ったのは初めてで、同大出身である友人に案内してもらいました。
 やはり外国語大学。キャンパス内には国際色豊かな様々な企画があふれていました。
 広場をぐるっと囲むようにして世界各国の料理店が軒を連ね、どの国や地域の料理店かひと目でわかるように、各々を象徴する国旗、観光名所、名産などが描かれたカラフルな看板を掲げていました。あっちこっちと目移りしながら数ある料理から選んだメニューは、コリアからキムチたこ焼き(朝鮮料理と大阪名物のヒュージョン!)とチヂム、ロシアからピロシキ、フィリピンからナシゴレンの計4品でした。うーん、キムチたこ焼きとチヂムには悪いけど、ナシゴレンが一番美味しかったかも。

 つい「食べブロ」のようになってしまいましたが、今回学園祭を訪れたお目当てはこちら。


 サムルノリサークルと朝鮮舞踊サークルの公演です。
 とくに、外大の朝鮮舞踊サークルの存在は聞いており、部員はほとんどが日本人の学生たちということで、以前から一度訪ねたいと思っていました。
 同サークルは、朝鮮学校出身で舞踊経験者の高仙雅さん(スペイン語科4年)が入学時に、メンバーを集って立ち上げたもので、過去に朝鮮新報でも紹介されています。
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2011/06/1106j0413-00005.htm

 写真は同サークルの練習着。後ろ姿はまるで朝鮮学校の舞踊部です。後輩を見ているようでした。


 披露された曲は、独舞「貝の踊り」「若き舞姫」「桔梗の花」の3曲。ご覧になったことがある方はおわかりでしょうが、どれも難易度の高い演目です。
 民族舞踊を習得するのは、そう簡単なことではありません。たとえばバレエなどで基礎を学んでいればポーズや体幹はしっかりしていても、息遣いや表現、独特のリズム感などを身につけるには、技術的な側面だけでなく文化や歴史を知らなければ、心と体で表現するのは難しいでしょう。
 ですが外大の舞踊サークルの腕前は、一見すると在日同胞の舞踊経験者と見紛うほどで、作品の世界観を表情や動作、息遣いで表現しようとする姿から、朝鮮舞踊と真剣に向き合い、本気で取り組んでいることが伝わってきました。
 それもそのはず。話を聞くと都内の舞踊研究所に通い研究生として練習を積んでいるそう。レベルの高さも納得です。
 舞踊サークルの部員は現在13人。今回私が知り合ったのは、全員立ち上げメンバーの4年生で、来年は卒業です。
 かのじょたちが一から築いた同サークルが、かのじょたちの卒業後も、同大学で日本人の学生たちが朝鮮舞踊、朝鮮の文化と出会い触れ合う場所として続いてほしい、そう思いました。(淑)





保障されて然るべき朝鮮人として学ぶ権利

2012-11-24 09:00:00 | (淑)のブログ
 昨日の11月23日、「東京の朝鮮学校を支援する都民集会―朝鮮高校に『高校無償化』を即時適用させよう、東京都に『補助金』を従来どおり支給させよう―」(主催=同実行委員会)が、東京・九段下にある日本教育会館一ツ橋ホールで行われた。
 「勤労感謝の日」だった昨日。祝日であったにも関わらず、集会には朝鮮学校関係者をはじめ、同胞、日本人の約600人(主催者発表)が詰め掛け、会場は満杯だった。
 集会では、田中宏一橋大学名誉教授が基調講演を行ったほか、朝鮮学校生徒や保護者、卒業生、日本の支援者らが登壇して、活動を報告し、それぞれの思いを聴衆に訴えた。
 東京朝鮮中高級学校3年のキム・ジホンさんは、「今日まで12年間、朝鮮学校で民族教育を受けてきて、僕は朝鮮人として学ぶことを誇りに思っています。しかし、民族の文化や言葉をもっと知りたいという僕たちの思い、声を、日本政府は政治や外交を理由に無視し続けています。当たり前のように差別がまかり通っている、不誠実で理不尽な社会を、僕は許すことができません。最後まで諦めずに闘っていきます」と話した。
 現在東京大学で学ぶ大阪朝高卒業生の申泰革さんは、「朝鮮学校に通うことはそんなにいけないことなのか。祖父母や両親たちが守り継いできたものを学ぶことはそんなにいけないことなのか。絶対に違います」と、憤りで語気を荒げていた。

 「高校無償化」問題をめぐる最近の動きを追うと、田中眞紀子文科相は10月、「高校無償化」制度からの朝鮮学校排除について、「審査に時間がかかっており、この内閣がそろそろ政治的な判断をする時期に来ている」と明言しておきながら、今月16日の衆院解散時の会見において、適用の判断を先送りする方針を示した。
 また、自民党の義家弘介参院議員は、朝鮮学校への無償化適用を阻止することを目的とした「高校無償化法改正案」なるものを参院に提出。衆院解散によって廃案となったが、選挙で自民党が政権復帰した場合、この「改正案」を推進するとしている。自民党が政権を握り、もしも朝鮮学校だけを狙い撃ちする法改正がなされるようなことがあれば、画期的な「無償化法」の理念は根底から覆り、国際社会からのさらなる批判は免れないだろう。だが、是が非でも朝鮮学校を認めまいと難癖をつけ結論を先送りにしてきた3年間を思い返すとき、現状は重く、暗雲は拭えない。

 集会では東京中高の生徒たちによる歌や踊りのコンサートも披露された。フィナーレを飾った合唱「우리 학교는 우리 고향이다(ウリハッキョ~心のふるさと~)」では、客席から自然発生的に起こった手拍子が、染み渡るように会場全域に広がっていった。その光景に、たくさんの人たちの、朝鮮学校で学ぶ子どもたちを、朝鮮学校を支え守ろうとする目には見えない思いを、手触りとして感じるようだった。朝鮮学校を潰そうとする政府による不条理な圧力にさらされながらともにした3年間の抵抗の歩みは、蓄積された屈辱や痛み、怒りは、私たち自身にとって、決して小さくない力となっていることを確信し、勇ましく思う。
 そして今日まで多くの人たちが数々の言葉を尽くして訴えてきたが、何度でも繰り返し言わせてもらう。私たちが日本で朝鮮人として学ぶことは、保障されて然るべき疑いようの無い権利なのだと。(淑)

朝鮮大学校朝鮮問題研究センター設立1周年記念シンポジウム

2012-11-17 09:00:00 | (淑)のブログ
 先週の土曜、朝鮮大学校朝鮮問題研究センター設立1周年記念シンポジウムが、東京・小平の朝鮮大学校で開催されました。
 シンポジウムは同センター、立命館大学コリア研究センター、建国大学校統一人文学研究団の共催。朝鮮大学校の創立後初めて同大に南の学者を招いて行われた学術交流ということで、高い関心が寄せられました。
 「海外コリアンの民族文化と統一意識―新しい“統合”モデルに関する人文学的省察―」と題したシンポジウムは、朝鮮半島の統一問題を、既存の社会科学的・イデオロギー的側面からではなく、人文学的、つまり「人」を中心に考察し、統一問題にアプローチするという点で、示唆的かつ実践的であるといえます。
 第1部では6人の学者たちによる学術報告、第2部では総合討論が行われました。
 報告は大きく分けると二つの観点からなされました。まず、在日同胞の民族舞踊(朝鮮大学校・朴貞順教授)、在日コリアンの美術(朝鮮大学校・李勲教授)日本の「韓流」現象と在日コリアン(立命館大学・佐々充昭教授)といった民族文化的側面。そして、コリアンの民族的アイデンティティの比較研究(建国大学・朴英均教授)、コリアンの分断・統一意識に対する比較研究(建国大学校・李炳秀教授)、朝鮮学校における民族教育(大谷大学・宋基燦助教)といった意識的側面です。
 とりわけ、「朝鮮学校の『国民主義的教育』と『超国家的主体』の形成」と題した宋基燦助教の報告は、刺激的で興味深いものでした。報告のタイトルは非常に論争的であり、一見すると、朝鮮学校へ厳しいバッシングが向けられる日本の状況においては、誤解を招きかねないといえます。ですが、ユニークな視点と、民族教育と在日同胞の生活に根ざした研究は、自然と参加者の笑いを誘うほどでした。具体的には、宋助教の著書「『語られないもの』としての朝鮮学校」(岩波書店)を参照していただければと思います。
 多様な価値観と生活文化を前提に統一問題を省察したシンポジウムは、総じて、統一は北と南だけの課題ではなく、植民地支配と分断という歴史を共有しながら全世界に散在している約800万の在外同胞とともに解決していく課題であり、在外コリアンも統一の主体であるという認識を与えてくれました。
 また、12月の韓国大統領選挙を控え、朝鮮半島の歴史が動き出そうとしている現局面において意味のあるものだといえます。
 そして朝鮮大学校朝鮮問題研究センターの設立の意義を再確認すると共に、今後、南北朝鮮と海外コリアンの学術交流と人々の交流、相互理解の拠点としての同センターの役割に、いっそうの期待が高まります。(淑)

ソルマジ公演で出会った友

2012-11-10 09:00:00 | (淑)のブログ
 先週の日曜日、友人の結婚式に参加するため日帰りで神戸へ行ってきました。
 晴れて人生の門出を迎えた友人とは10年来の仲で、出会いは1999年。中学3年の冬、新潟です。
 彼女とは、在日朝鮮学生少年芸術団として、毎年朝鮮で行われている迎春公演(通称:ソルマジ公演)に出演するため、約1カ月、朝鮮で寝食をともにしました。
 日本全国から集まった私たち学生少年芸術団は、ソルマジ公演の舞台に上がるため、毎日人民文化宮殿に通って練習を積み、ホテルで共同生活を送りました。ちなみに宿泊先は、平壌ホテルから高麗ホテルへ、さらに羊角島国際ホテルへと、転々と二度も引っ越しした珍しいケース。おかげでいろんなホテルに泊まれてラッキー、なんて当時は能天気なことを考えていました。
 ソルマジ公演は、朝鮮舞踊や民族楽器を学ぶ在日同胞の子どもたちにとって、他の地域の生徒たちとともに練習することで、互いに技術やモチベーションをあげる絶好の機会だといえます。なにより1ヵ月も親元を離れて、ほとんどの生徒が初めて体感する「祖国」で子どもたちだけで共同生活を送るというのは、それだけで特別なものです。

 結婚式に招いてくれた彼女をはじめ、ソルマジ公演を通じて出会った日本全国の友人らとは、日本に戻ってきてからも、朝鮮学校で開催されるコンクールや行事などで再会し、社会人になってからも連絡を取り合ってきました。
 ですが、出会って10数年、日本で過ごした時間を累計しても、朝鮮で過ごした1ヵ月にはるかに及ばない。それなのに、呼べる人数も限られている結婚式、人生の大事なシーンに招待してくれたことが本当にうれしかったです。私たちが共有する、朝鮮で過ごした特別な時間や、思い出が今でも私たちをつなげてくれているんだなと、改めてソルマジ公演に参加できたことに感謝感謝です。

 ソルマジ公演には現在も毎年朝鮮学校の子どもたちが参加しています。朝鮮学校の生徒数が減少傾向にある中、今後もたくさんの子どもたちにソルマジ公演に参加する機会が与えられ、子どもたちには同じ在日同胞の友と、良い出会いをしてほしいと思います。

 余談ですが、結婚式では朝鮮舞踊経験者ということで簡単な踊りを披露したのですが、「在日朝鮮学生少年芸術団の皆さんです!」と紹介されてしまって、非常にやりにくかったです(笑)。

 帰りの新幹線の中で、また一つめでたい報せが入りました。次は本州最南端です。初めて行く場所ということで、せっかくなので何か取材もできたらいいなと、それまでにネタ探しでもします。(淑)

2013年イオ、始まってます

2012-10-27 09:00:00 | (淑)のブログ
 すでにほかのイオのスタッフが書いていますが、イオは2013年に向けてスタートをきりました。
 連日のように続いた編集会議も一区切り。準備過程もそうですが、出来上がった企画書を見るとワクワクします。今までよりも、より充実した内容のイオを読者の方々に届けられると思うからです。
 1年前も編集会議や製作過程に同じことを思っていましたが、実際に1年間雑誌をつくってみると、特集やそれぞれの連載の反省点や改善点、全体のバランスなども見えてきて、純粋におもしろいと思ったり、まだまだ勉強が足りないなと感じたりします。
 今、編集部では12月号の編集と並行して、2013年新年号の新連載の準備も進めています。筆者や取材対象の選定や原稿依頼、担当デザイナーとの打ち合わせ、など。
 それから今年度イオに文章を寄せてくれていた、連載筆者たちへのごあいさつも忘れずに。まだ10月ですが、もう年の瀬の足音が聞こえてくるようです。
 全貌は新年号のページを開くまでお楽しみですが、「新しいイオ」を自信をもってお披露目できるよう、がんばりたいと思います。
 
 さて、12月号。木曜金曜と(瑛)さん、(相)さんが続けて特集について書いていましたが、12月号の編集会議はなかなか興味深い議論でした。
 イオ編集部は現在既婚が3人、未婚が3人。ジェンダーバランスは男性2人に女性4人。年齢層も50、40、30、20代なので、割と幅のある議論ができます。そして「結婚」や「恋愛」という身近かつプライベートなテーマとなると、発せられる言葉に、いやが上にもそれぞれの立場や環境、個人の主観が入ってきます。編集部のみんなの価値観を垣間見るようで刺激的でした。
 私個人は「結婚」については今のところノーコメントですが(笑)、実施中のアンケート調査の回答を見ながら、同世代の意識が気になります。「なぜ結婚したいのか」「なぜしなくてもいいと思うのか」。気になるわけはやはり、自分自身と重ねるからでしょう。
 20代は、30代、40代ほどには、現実味やあるいは焦燥感のようなもの、いわゆる「結婚観」は確立されていないのかもしれません。ですがそれは年齢の差というより個人差であって、かれ・かのじょらなりの個人の経験があり、悩みがあり、考えがある。それを丁寧に探っていきたいと思います。(淑)

結局風邪なのか秋花粉なのか

2012-10-20 09:00:00 | (淑)のブログ
 空を仰げば雲は高く、金木犀のいいかおりがします。
 イオ最新号はもう皆さんの元へ届きましたか?
 11月号の特集は「ココロのトラブルQ&A」。
 「ストレス社会」ともいわれる現代社会。暮らしの中で、誰もが、小なりとも、何かしらの、ストレスを抱えながら毎日を過ごしていると思います。
 水曜日のブログで(k)さんが、「ほぼストレスは溜まらない」と書いていましたが、つい一昨日、友人から「一説では、O型の人はストレスを感じていることに気づかないケースが多いらしい」と聞いて、(k)さんはO型かしら、と思いました(笑)。ちなみに個人的に血液型性格関連説はまったく信じていません。科学的根拠がない上に、そもそも人間をたった4つのタイプに区分するなんて馬鹿げてる。
 脱線しましたが、11月号を編集しながら、さまざまなケースの「ココロのトラブル」を知るうちに、どんどん他人事とは思えなくなり、気づけば「心身ともに健やかに暮らせているだろうか?」「ストレスはないだろうか?」と自問自答していました。改めて最近の生活パターンを顧みると…我ながら単調な毎日を過ごしているなぁ、と。それで、よりストレスレスな生活を目指すべく、生活の中にある、不必要に緊張感や過度の負担などを感じるような要素を改善し、上手に息抜きすることを自分なりに心がけてみました。
 まずはスマートフォンですが、私にとってはこれがストレスの一因。所詮手の平から安直に得られる情報は、その程度のものではありますが、スマートフォン一つあれば、情報収集はもちろん仕事のメール処理、読書、SNSなどなど、いくらでも暇をつぶせてしまう。でも、絶えず入ってくるメッセージやアラートをすぐに確認して返信しなくちゃ、という負担。それでなくても仕事上パソコンと長時間向き合っているのに、オフの時間まで小さな画面に目を凝らしていたら、そりゃ神経も疲れる。それなのに使えば使うほど依存してしまい、ストレスの増大につながっているのでは、と思います。それで、家にいるときは「スマホ離れ」するようにしました。とくに就寝前は。
 読書も、ここ数ヵ月を振り返って読んだものといえば「眉間にシワを寄せて読むような本」ばかり(というほどの読書量ではありませんが。汗)、圧倒的に幅が狭い。頭の柔軟体操をしようと、最近はすーっと読める小説やお気に入りの映画監督のエッセイ、写真集なども見るようにしてます。ほかにはお留守になっていた映画鑑賞も再開したり、休日には写真展などにも足を運んだりしています。芸術の秋ですからね。
 以上はどれも特別ではなく、ありふれたことですが、ココロの健康を保つためには、些細なことでも日常に「ゆとり」をつくったり、自分なりのストレスの吐き出し口をしっかり確保しておくことが大事だと思います。そしてやはり良き理解者・相談者の存在が、疲れてしまったココロに安らぎを与えてくれる何よりの処方箋なんだろうな、という結論にたどり着きました。自分にとっては。
 さて、実践の結果ですが、もともと眠りが浅い方で、夢ばかり見たり早朝に目覚めてしまったりするのですが、最近は心なしか以前より良質の睡眠をとれている気がします。先週は久しぶりに朝寝坊もして、やったーとガッツポーズ。急いで身支度を整え、会社へ向かいました(笑)。
 だけどもここ数日の寒暖差にやられたのか、かれこれ1週間ほど鼻風邪が治りません。
 金木犀のいいかおり…
 花粉症なのかもしれません。(淑)

ハルモニたちに贈る歌

2012-10-13 09:00:00 | (淑)のブログ


日本軍「慰安婦」被害女性たちのために作られたコンピレーションアルバム<이야기해주세요>(お話してください)を購入しました。
韓国の芸術家や市民らによるプロジェクトの一環で、先月韓国で発売されたものです。
プロジェクトではCDのほかにも写真展や映画上映会、コンサートなどの文化活動を通した支援活動が現在も続けられています。
収益はすべてハルモニたちや支援団体などに贈られるそう。
アルバムは2枚組。全16曲が収録されています。
歌っているのはすべて女性歌手で、ハルモニたちの癒えない痛みや苦悩を美しいメロディで表現しています。
同時に、現在も世界中で絶えない性暴力の問題を問うており、暴力に苦しむすべての女性たちへ贈るメッセージでもあります。
曲たちは、ハルモニたちの物語であるとともに、わたしの物語でありあなたの物語でもあります。

CDの1曲目に収録されている曲の歌詞を紹介します。


이 노래를 부탁해 (한희정)

옛날 옛날에
전해저 내려오는 이야기
할머니의 할머니
아득한 먼 곳의 이야기

실제로 있었던 일이란다
그녀가 살아낸 고통의 생은
백년 전,혹은 어제의 사건
세상은 변함이 없고
사람들은 자신의 이야기로 바쁠테니

이 노래를 부탁해
끊이지 않는 비극
너와 나의 무관심을 노래해 줘
이 노래를 부탁해
침묵으로 얻은 평화
또 망각을 위한 망각을 노래해 줘

오,우리가 얼마나 잔인했는지
오,우리가 얼마나 아파하는지


昨日届いたばかりなので、これをじっくり聴くのが今週末の楽しみでもあります。
日本では発売されておらず、私は知人を通して購入しました。
残念ながら今のところ一般ルートでの販売はないみたいですが、
多くの人が手にとって、ハルモニたちの物語に耳を澄ましてくれたらいいな、と思います。(淑)