満月と黒猫日記

わたくし黒猫ブランカのデカダン酔いしれた暮らしぶりのレポートです。白い壁に「墜天使」って書いたり書かなかったり。

無理。

2006-07-12 01:15:48 | 雑記

皆様ごきげんよう。
さっき「人間の証明」の感想をアップしたつもりが、なんか更新されてない気がする黒猫でございますよ。なんだこれ。何の呪いだ。ちょっと否定的なことを書いたのでどこかでダメ出しされているんでしょうか(どこで)。
でも確かに今日は「投稿が完了しました」って出たんだけど。おかしいなあ。何なの。どこの妨害工作なの。

流石に三度は書く気になれません。無理。もう「人間の証明」の感想は諦めようと思います。そんな話もあった。確かに読んだ。30年前は素行不良の若者をフーテンと呼んでいたんだ。それだけ胸に抱いて終わりにすることにします。


明後日から約一ヶ月ほど、両親が法事のついでに田舎に滞在するので留守にします。それはいいんですが、近くの停留所までわたしが車で送ってかなきゃいけないよ・・・!無理だよ・・・!
今日早めにジムを切り上げて帰宅して、ちょっと運転しようとしてみたんですが、こんなに自信のないことって他にないくらいの勢いです。ガクガクブルブル。もうタクシーで行ってくれ、とか思ったり思わなかったり。でも飛行機の関係で朝5時頃だし荷物はあるしで、アンタたまには運転しなさいと。行きは母が運転するから、アンタは車を家まで運転して帰るだけだから、ということですが・・・それが怖いんだよ!!
兄がもし起きられれば送ってく、と言ってるみたいですが、もしじゃねぇよ起こしてやるからちゃんと起きろくらいの心境です。どのみちわたしは車庫入れができないので、それだけは兄にやってもらわなきゃならないし・・・。
でもせっかく免許を持っているんだからせめて最寄り駅に人を送迎する程度のことはできる技量が欲しい・・・。みんな慣れだよ慣れ、と言いますが、車庫入れは無理だよドラえも~ん。なんであんな狭いとこに入れようとするの。無理だよ入らないよ。テトリスじゃないんだから。

『人間の条件』

2006-07-12 00:58:14 | 

小説の感想です。

『人間の証明』(森村誠一著、角川文庫)

都内の高層ホテルの最上階に向かうエレベータの中で、若い黒人男性が死んだ。男性の胸にはナイフが刺さっており、刺されてから何らかの理由でエレベータに乗り込み、息絶えたものらしかった。
捜査を担当した刑事の棟居は、被害者が四日前に観光目的で入国しており、日本には知り合いもいなかったらしいということを突き止める。では何故殺されたのか。この男性はなんのために日本に来たのか。
手がかりを洗ううちに、被害者を空港からホテルまで乗せたというタクシー運転手が、被害者のものかもしれないという一冊の詩集を届けてきた。それは日本語で書かれた西条八十の古い詩集だった。「母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね」で始まる一連の詩を見た棟居は、被害者が立ち寄ったらしい公園に残されていた古い麦わら帽子同様、事件に何らかの関係があるのではないかと考え、ひたすら捜査を続けるが・・・?

というようなお話。

30年前に発表された作品だそうで、内容はともかく、今読むとやはり使われる単語などにどうしても時代を感じます。素行不良の若者のことをフーテンと表現したり、「吉祥寺の喫茶店」にわざわざ「ジョウジのサテン」とルビがふってあったり。・・・うーん、昭和の香り。
いまはフーテンという単語が適用されるのは寅さんぐらいなものかと思います(笑)。

内容的にはひとりの黒人の謎の死が実は日本と密接な関係があり、それを主人公棟居刑事が中心になって調べていくのがメインストーリーだと思うんですが、一方でのちには追われる側となる人物の動向が描写されたりして、それほど重要ではないキャラクターの来歴が詳しく語られたりするので、途中までどれをメインと捉えたらいいのかわかりませんでした。

だって死体を発見するアベック(カップルではない)までもが、このふたりはどういう関係で、こういう経緯があって男のほうが一方的に女に好意を抱いていて・・・とかやけに細かく描写されるんですもん。ここまで描写するなら当然この人たちは今後ストーリーに絡んでくるんだよなと思ったらそこで出番終了だったり。別にこの人たちのバックグラウンドまで描くことはなかったんじゃない?というような描写が多かった気がします。

映画にもドラマにもなったそうで、わたしが読んだ文庫の表紙は竹之内豊だったりしましたが、わたしは映像化作品はどれも観ていません。
小説を読む限りでは、個人的にはつまらなくはなかったですが特に面白かったとも思わなかったのですが、映像化するとまた違うのでしょうか。でもまあ、30年前にこの内容というのは結構衝撃的だったのかもしれません。

というか、今現在、もっとショッキングで猟奇的で理解できない動機の犯罪がごろごろ報道されていますので、意外と普通な動機にそれほど衝撃を感じられなかったのかも。