満月と黒猫日記

わたくし黒猫ブランカのデカダン酔いしれた暮らしぶりのレポートです。白い壁に「墜天使」って書いたり書かなかったり。

お金以外は貯めないこと。

2006-05-07 02:42:09 | 雑記

皆様ごきげんよう。1時間ちょっとで実に3度目の日記(なのか)となっております黒猫でございます。

こんなことになってしまったのも、GW前に観た舞台の感想を先送りにしていたから。書いてみたら本当に舞台の感想なのかどうなのかという感じになってしまいましたが。うーん、一週間以上経過してますからねぇ・・・ごめんなさい~。
そして2度目の日記は本の感想で、面白かったので記憶の薄れないうちに是非!と思ってしまったのです。

舞台でも映画でも本でも、感想を書きたいのなら溜めておかないことだなと思いました。反省。これからはお金以外は貯めないようにします。(それは貯めたくても何故か貯まらないという噂)

ところで今日は5日ぶりにジムに行きました。恐る恐る行きました。体重計に載る前から身体が重いという事実をなるべく直視しないために、運動前は体重を量らず、終わってお風呂に入って髪を乾かしてから、下着姿で(1gでも軽く計上しようという自助努力)量ってみたのですが・・・むしろ減ってた。

・・・いえ、喜ぶのはまだ早いのです。
わたしの場合、暴飲暴食した翌日にはすぐに変化が現れないのです。むしろ二、三日後がヤバい。おそらく暴飲暴食して一両日くらいは、身の内に取り込んだ諸々のものが我が血肉となるか否か逡巡する期間であり、その間は目に見えないエーテル状の雲となりわたしの周回軌道上を回っているのだと思います。これがわたしの引力に負けて墜ちてくると、当然の結果として質量の増加が見られることになります。

だから問題は明日。
・・・明日が怖い。


わたしのことはさておき(いいのか?)、GW合併号も終わり、久しぶりにジャンプを早売りで買いました。
小畑健先生(『DEATH NOTE』作画担当)は、いっそホラー漫画に転向して下さらないかしらとか思いました。すごいよ!月さん。でも今のジャンプの連載には多少なりともホラー要素があるのはデスノートくらい(『ムヒョとロージー』もか?)なので、いいのかな?

わたしはホラー漫画も好きなのです。最近久しぶりに伊藤潤二氏のホラー漫画が読みたくなって何作か買ってみたのですが、やっぱ潤二最恐だね。『死びとの恋わずらい』の「死ぬほど好き~」「じゃあ死ね」なんてやりとり、他の漫画家にはできないよ。どこかズレた笑いのセンスがまた好きです。そこが怖いのかも(笑)。

しかし同じようなことを小畑健と富樫義博がやっても、前者は緻密に計算された演出のうち、後者はタダの手抜きに見えるのは何故かしら・・・。
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『自転車少年記』

2006-05-07 02:04:05 | 

小説の感想です。

『自転車少年記』(竹内真著、新潮社)

四歳の昇平は、初めて乗れるようになった自転車で急な坂を下り、坂の終点にあった家の生垣に突っ込む。それがその家の息子で同い年の草太と、ひとつ年上で隣に住む女の子、奏との出会いだった。
この出来事をきっかけに、昇平と草太は家族ぐるみで付き合うようになり、ともに成長していく。いつかあの坂を楽に登って下れるようにと、自転車にのめりこむふたり。中学では自転車屋の伯父を持ち自転車に詳しい信男と知り合い、高校ではついに自転車部を作る。その後進路が別れても、ふたりと自転車との絆は切れず、成長とともに関わり方を変えてゆく。

そんな爽やか成長物語です。
いやあ、面白かった。ホント爽やか。NHKで朝ドラにしたらいいと思うよ!(笑)
冒頭のシーンからして、初めて自転車に乗れるようになった昇平の高揚した気持ちが伝わってきて、こっちまで風を切って自転車を漕いでいるような気になります。直情型で行動派の昇平と、思慮深く慎重な草太と、それぞれの視点から語られるのですが、成長するにつれ、自転車のことばかりではなく、ふたりのどちらにとっても気になる女の子、奏との関係や、お互い以外の友達との付き合いや、世界はどんどん広がっていきます。それが楽しい。
時には壁にぶち当たってどうにもならずに悩む時もあるのですが、悩んで悩んで、それすらバネにして立ち上がる彼らの強さが頼もしいのです。おさななじみっていいね!(※ギャルゲーの話じゃないですよ←当たり前だ)

全編を通して一応 昇平→奏←草太 という図式があるにも関わらず、これを含めて人間関係でドロドロ感は全くありません。そこがあまり現実的じゃないかもしれませんが、ドロドロなんてお呼びじゃあないのです。だって自転車乗りだもん!(笑)

これからの暑くなる季節、読みながら彼らと一緒になって風を感じてみるのもいいのではないでしょうか。おすすめ!
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『ミス・ダンデライオン』/『あした・あなた・あいたい』

2006-05-07 01:38:39 | 雑記

皆様ごきげんよう。黒猫でございます。

今更ですが、伸ばし伸ばしにしていたGWに入る前に観た舞台の感想を。

劇団キャラメルボックスの『ミス・ダンデライオン』と『あした・あなた・あいたい』の二本を観て参りました。

これは両方ともわたしの好きなSF作家梶尾真治さんの短編集『クロノス・ジョウンターの伝説』より『鈴谷樹里の軌跡』と『布川輝良の軌跡』をそれぞれ舞台化したものです。

今回はハーフタイムシアターというシステムで、通常の舞台だと二時間程度のものですが、半分の一時間で楽しめる短めの舞台、というコンセプトだそうです。わたしは二本を通しで観ましたが、一本だけでも、別の日に観てもよかったようです。

しかし短編とはいえSFですし、「クロノス・ジョウンター」という時間を遡行できる機械の特性や登場人物たちの背景などをすべて一時間の枠に収めようとしたらやはり大変なんでしょうねー。『ミス・ダンデライオン』のほうは良かったですが、『あした・あなた・あいたい』はちょっと厳しかったような気がします。カジシン(=梶尾真治さん)ファンの方ならこれに先立って舞台化された『クロノス』(『吹原和彦の軌跡』を舞台化)との関連性からすんなり入れると思いますが、舞台だけだとちょっと厳しかったような気もします。まあわたしは当然のように舞台前にも読み込んで行きましたので、原作との違いやファンには嬉しい密かな関連性などを楽しむことができましたが。

以下あらすじです。

『ミス・ダンデライオン』
9歳の頃入院していた病院で仲良くなったが亡くなった難病の青年、ヒー兄ちゃんが忘れられず、医者になった鈴原樹里。彼女は30歳になった時、ヒー兄ちゃんと同じ病気の子どもの担当になる。未だ特効薬も有効な治療法もないと思われていたその病気だったが、実はアメリカで特効薬が開発されており、出入りの薬品業者から入手したサンプルで子どもは回復する。
あのとき、この薬があったなら。ヒー兄ちゃんを助けることができたのに・・・。そんなことを思う彼女は、ひょんなことから時間を遡ることができる「クロノス・ジョウンター」の存在を知り・・・?

『あした・あなた・あいたい』
今は亡き無名の建築家、廣妻隆一郎の建築物に魅せられている布川輝良。しかし廣妻の建築物は既にすべてが取り壊され、この世には存在しない。
ある日、布川は勤務先にて別部署の上司に呼び出される。極秘で何かを開発しているらしいその部署では、実は「クロノス・ジョウンター」というタイムマシンを作っていたのだ。更なる改良のために、万が一戻ってこられなくても悲しむ肉親がいない被験者を募っているという。天涯孤独の布川は、廣妻隆一郎の設計した建築物の最後のひとつが取り壊される前にこの眼で見られるのなら、と、この申し出を受けて過去へと飛ぶが・・・?

それぞれこんな話です。
タイムトラベルものなので、過去と現在が入り混じって舞台化は難しいだろうなあと思っていましたが、キャラメルボックスさんお見事でした。しかし双方とも主役の方はとても忙しく大変そうでした(当たり前ですが)。
わたしは子どもと老人に滅法弱いので、『ミス~』のほうはもう子役が出てきた時点で目が潤み(笑)、大筋は知っているくせにやっぱり泣いてしまいました。うおーん。『あした~』はヒロインの周辺環境がだいぶ原作と違っていたのに驚きました・・・探偵役はいらなかったような・・・(笑)。でも『クロノス』でのヒロイン蕗さんが出てきたのは嬉しかったvちゃんとカエルのブローチしてたし。

やはり同性の主人公のほうが感情移入しやすいのか、個人的には『ミス~』のほうが楽しめました。
それにしても、この話(原作の小説も)の元ネタになっている『たんぽぽ娘』(ロバート・F・ヤング著)はタイムトラベルロマンスの名作らしく、SFマガジン等でよく名前が挙がり、いろんな方がオマージュを捧げていたりするのですが、実質上現在読むのは非常に難しい作品です。収録した本がすべて絶版なのです。

「おとといはウサギを見たわ。きのうは鹿、そしてきょうは、あなた」

読んでもないのに名台詞覚えちゃったよ!!そして読んでもないのにストーリー知ってるよ!!(笑)

しかし河出書房より刊行中の奇想コレクションシリーズにて刊行が決まっているようなので、期待して待ちたいと思います。早く出して~!期待は膨らむばかりです。読んでもないのに。
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