Gabbie's Cafe

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盆地祭り

2006年08月09日 | Season's Special

年に一度の町のお祭り“盆地祭り”。この町は盆地にあるからこういう名前がついたのでしょうか。
ようは、盆踊りです。
役場の裏の広い駐車場の真ん中に、ちょうちんをつけたやぐらが立ち、その周りにぐるりとたくさんの、手作りのしょうろうが置かれてやさしい光を放ちます。そしてその外円を、盆踊りの列がめぐります。

やきそばやりんごあめの屋台。射的の屋台には、大勢の子供が群がります。ずっと前からこの日を楽しみにしていたT。お目当ては、保育園の夕涼み会の時にもらえなかった“光る輪っか”と、昼間下見に来た時に見かけた、射的の景品のプラスチックの刀です。
でも、残念。“光る輪っか”のお店は見当たらず、景品の刀も私たちが着いた頃には出払ってしまっていました。こんな田舎の夏祭り。子供向けの屋台は、この射的しか出ていないのだから仕方ありません。思わず泣きべそになるTの手を引き、一度お祭りをあとにして、隣のスーパーへ。もしかしたらおもちゃのコーナーに刀があるかもしれないと、思ったけれどこれまた残念。

最期の望みをかけて、夕闇の中を歩いてホームセンターへ。ここでみつからなかったら、明日教会のある街まで行って探してきてあげる。
けれども、刀はありました。景品で見たのよりずっとかっこいい“忍者二刀流”手裏剣付きセット(笑)。

“神様にお祈りしてたんだ、刀がありますようにって”
“ママもお祈りしてたんだ。刀がありますようにって!”
一生懸命歩いた先に待っていた刀をさっそく腰にさして、行き道で痛いと言っていた足のことも忘れ、お祭りへの帰り道、Tは足取り軽く満面の笑顔でした。

お祭りに戻ると、“光る輪っか”をつけている男の子たちに遭遇し、どこで買えるのと訊いてみると
“知らん、俺も友達にもらったけん。でもひとつやるよ”と言ってTに譲ってくれました。そのあと、役場のK野さん(Tはその40過ぎのイケメンおとうさんを“洋ちゃん”と呼んではばからない。)にもひとつもらって、Tの腕の“光る輪っか”は二つに…。

   

Rがどうしても泣き止まないから…!と迎えに来た父とバトンタッチ。最後のイベントの花火を前に、私だけお祭りを後にしました。父と一緒にTが見あげているであろう打ち上げ花火が、バックミラーに咲いていました。