この、なんとも優しい質感のフレームを作ってくださったのは、カフェの常連shinobuさん。
素敵ですねぇ…。届いた時には、もう本当にびっくりでした。この“ローダンセ”の手がかりがなかったら、間違いなく売り物と勘違いしたところでした。
実は、このフレームが私のところに届くまでには、ちょっとしたストーリーが。
毎年私たちの町が行っている、グリーンツーリズムの農村体験。以前にもここで紹介したことがありましたが、その農村体験でたまたま(というより、今から考えてみれば運命的に)彼女の息子さんが我が家に泊まってくださったことから、私たちの交流ははじまりました。“息子がお世話になります”と、ご丁寧にメールをくださった彼女。はじめは、一父兄という立場から。けれども何度もメールを交わすうち、私たちは不思議な接点をいくつも発見し、急速に親しくなっていきました。
クリスマスには、彼女から思いがけないプレゼントが我が家の子供たちに贈られたり。オニイチャンたちのおさがりを受け継ぐまでになり、今では、なんだかもうずっと長く知っているような気がしてしまいます。
すっかり期を逸してしまったけれど、そのクリスマスのプレゼントのお礼として、先日こちらから手作りのマドレーヌをお送りした時に、そっと箱の一番上にのせておいたローダンセという名の花の、鮮やかなピンク色のドライフラワー。かいがら草の一種で、乾いても生花のときとほとんど色も風合いも変わらないので、ドライにするにはもってこい。栽培が難しいためか、巷ではほとんど見かけない花です。
私たちの知り合いが10年越しで栽培に成功し、この春初めて我が家でドライにしてみたのですから、これが美しいフレームになって我が家に戻ってきた時には、もちろん見まちがえるはずもありません。
そしてよく見れば、gabbie'sのロゴが額の中に…。その小粋な計らいに、ささやかな私の門出を、祝ってくださっている彼女の優しい心がほの見えるようでした。
一期一会とはよく言ったものです。私たちが生きているこの地球上で、一生の間にいったい何人の人と親しく知り合うことができるでしょう。そう多くはないはずです。
この、偶然では語り切れない彼女との出会いを感謝する気持ちが、このフレームを見るたびに心をいっぱいにしてくれるのが、何よりうれしい店主です。
shinobuさん、本当にありがとう…!