Gabbie's Cafe

 天使のカフェへようこそ

Scarborough Fair

2017年11月23日 | BGM


花屋で、プレゼント用ではなく、あくまで自分のために作り置きのブーケを買う時、甲乙つけがたい数ある可愛らしい選択肢の中から選ぶという究極の選択を迫られて、優柔不断な私が取る方法は、人と少し違うかもしれません。

まず、花ではない。まぁ時にはあまりのお花の麗しさにノックアウトされて即決してしまうこともあるけれど、またラッピングやブーケ全体の組み合わせの妙で直感的に選ぶ時もあるけれど。
でも大抵、私が見るのは主役ではなく、そこに添えられている緑です。

針葉樹の香りが、とても好きなんです。

子供の頃住んでいた家には庭があり、夏の終わりの年に一度、植木屋さんが入りました。
ハシゴをかけて登らないと剪定しきれないような大きな木が何本もあったので、2日か3日かけて職人さんが手を入れにくる。それがとても楽しみでした。
戦後、祖父が何十年もお世話になっている植木屋さん。もう、いいおじさんやおじいちゃんなのに、無駄肉のない鋼のような体で軽々と竹のハシゴを登っていく。
そんな職人芸を、飼い犬のローリーと一緒に下から眺めました。

バサッバサッと、切られた葉や枝が地面に落ちる。
10時と3時には、お茶と茶菓子を祖母と一緒に用意して、縁側の陽だまりで職人さんたちと一緒にいただくひととき。
あたりには、切られた針葉樹の香りが漂ってる。

針葉樹の香りを嗅いでいると、そんな私の、原風景に戻ることができて、不思議と心が落ち着くんです。
だからかな。花束でまずみてしまうのは、メインのお花もさることながら、どんな添え物の緑が使われてるか。


最愛の祖父が自ら首を吊って死んだあと、私はよく早朝の森に行きました。長屋門公園…とか言ったかな。よく覚えていないけど。
雨合羽を纏って、梅雨時の雨の針葉樹の中に入っていくと、あの懐かしい香りに包まれる。
何時間もそのまま、雨の中に座って合羽を打つ雨の音と振動を感じ続けると、不思議と心が落ち着いた。
混沌と惨劇の記憶が、ゆっくりと凪になり秩序を取り戻すまでずっと、じっとそうしてた。
眠れない食べられない、呼吸すらおぼつかないあの時期を食いつないだのは、きっとあの時の深い森の緑の中での皮膚呼吸だったんだ。


洋楽との出会いは小学生の頃。たまたま見たSONYのCMでした。
サイモン&ガーファンクルの「スカボローフェア」。
私の聴覚が捉えて離さなくなった。テレビの音声端子からケーブルをラジカセに繋げて、SONYのカセットテープにその宣伝の音だけ録音し、何度も巻き戻して繰り返し聴いた。この世にこんな美しい音の組み合わせがあるのかと、衝撃を受けながら。
深い緑の森を疑似体験しながら、何度も何度も聴いた。

大人になって、あの古いイギリスの民謡をベースにした歌の歌詞は、実は呪いの羅列だと知った。美しい音に隠された、世にも恐ろしい魔女の呪いか何か。
http://kiyo-furu.com/fair.html

きっと当時の私も、その魅力に惹かれて片足を踏み込んでいたに違いない。
その私を引き戻したたった一つの命綱だったのは、「偶然」が重なって幼い頃から私の中に刻み込まれた聖書の言葉と、自分では気づかずに、でもずっと握られていた、あの右手。
釘のあとから流れる血に染まった、救い主の右手だったんだと、いまわかる。


ブーケを買って家に持ち帰り、花瓶に挿してしばらく楽しむのだけれど、花はどうしたってしおれていく。
美しく咲き誇った花たちが短い栄華を極めた後に無残にしおれて枯れた時、もともとケチな私は、がっかりして花束ごとゴミ箱に投げ込んだりしない。せっかく500円も払ったんだよ、最後まで楽しまなきゃ。

…というか、本当のお楽しみはここから。
しおれた花を取り除き、まだまだ生き生きと水をあげている緑のだけを再び束にする。
葉っぱを少し摘んで針葉樹の香りをたたせて楽しんだり、逆さに吊るしてドライにしてもいい。いまからだと、クリスマスのリースにも使えるかな?
最大1ヶ月、下手したらもっと、この「のちに来る楽しみ」は失われない。


パセリ、セージ、ローズマリーとタイム。
よく聞けば、料理を美味しくする子たちばかりじゃないか。
これが呪いの歌だって?冗談よせよ。

曳きたてのコーヒー豆の香り、あの針葉樹の香りを楽しむ嗅覚をありがとう。

美しい音の羅列を感じ取る聴覚、花や、深い森の緑を愛でる視覚をありがとう。

愛する者の額と首筋に手を当てて熱を計り状態を知り、適切に対処する。
頬に触れ、キスし、創造者の偉大さに心揺さぶられ、その被造物の完璧なる美しさを享受する触覚をありがとう。


「五感で一つ取り去られるとしたら何を選ぶ?」昨日の夜、突然息子から投げかけられた質問に、出た答えはひとつ。

そんなのキミ、どれもムリだよ。


大袈裟に「愛してる」

2016年07月01日 | BGM
常温で生きれば
胸など激しく揺さぶられる事は無い
寒くもなきゃ熱もない
そう 健康的でいいのかも

でも私は違うんだ そうなんだ
あなたの声や 一つの表情で
炎になり また凍り付いたり
極端を行き交うの

冷静に振る舞うあなたはいつも
落ち着かない私を複雑と言う
単純に燃え上がる火の元が
自分だと気付かない

恋しくて 恋しくて 気が狂うよ
この愛に限度など無い
伝えたい 伝えたい
あなたへの想い
大袈裟で丁度いい

卵の殻のように私は脆く
あなたの言葉で一瞬に
一万の欠片に割れても
決しておかしくはない

誰かの空を飛び回るより
あなたの大地を彷徨っていたい
荒れている生命の無い土地に
私の花を咲かせよう

愛しくて 愛しくて 美しいよ
私だけ 私だけ見て
伝えたい 伝えたい あなたへの想い
大袈裟で丁度いい

永遠に 永遠に あなただけに
満たされて 満たされていたい
伝えたい 伝えたい 届きますように
大袈裟に 大袈裟に
“愛してる"

作詞:作曲 アンジェラ・アキ


サイン

2016年06月22日 | BGM
身の回りの不思議な出来事には
暗示的メッセージが隠れている

駅までの信号機すべてが青
11時11分に時計を見た

神様の小さな合図
何気ないけど偶然じゃない

感じてみて 確かなきっかけのサイン
今日から変わる事を誓って歩く道は
未来へと続く

目が合う度こぼれる微かな笑み
驚いた突然の同時メール

神様の小さなヒント
幸せはきっと幻じゃない

信じてみて 想いを詰め込んだサイン
気づいてくれる事を願って歩く道は
あなたへと続く

everything around us happens to be
a bigger part of something we cannot see

黙ってたって想いは 伝わらないから
離さないで確かなきっかけのサイン
今日から変わる事を誓って歩く道は
長くても あなたの心へ続く

Composed by Angela Aki

夜明け前の祈り

2016年06月15日 | BGM

私の両手はなんて無力だろう
離れて行く君を引き止められず
二人をつないだ幸せの糸も
こんなにもあっけなく切れてしまった

幾千もの明日と引き換えに
たった一つの昨日がもらえるなら
Only if

ためらわずに「好き」と言って
はばからずに抱きしめて
君で瞳を満たして
歩幅をあわせて歩いて
隠し事をなくして
もう二度と もう二度と もう二度と・・・離さない

私の言葉はなんて残酷だろう
心にもない事で君を傷つけた
喉まで上がった「ごめん」を言えずに
一人で流す涙の行き場はない

砕け散った希望を集めて
一つずつ積み上げれば勇気になる
I can say

何より君が欲しくて
誰よりも大切だって
やっと真実に気づいた
泣く時は一緒に泣いて
喜びも分け合って
もう一度 もう一度 もう一度・・・やり直そう

立て直せないものや 消えてしまう愛はない
夜明け前の祈りよ・・・届け

守り通す約束って
毎日誓うものだって
二度と忘れはしないから

ためらわずに「好き」と言って
はばからずに抱きしめて
君で瞳を満たして
歩幅をあわせて歩いて
隠し事をなくして
もう二度と もう二度と もう二度と・・・
もう一度 もう一度 もう一度・・・始めよう

作詞・作曲:アンジェラ・アキ

One Melody

2016年06月11日 | BGM


本当の愛なら 愛する人を自由にした方がいい
それでも戻って来るなら運命 戻らなくても運命

あなたにとってたあいない たった一言で私は
理想や夢をバラバラにされた
悲しさが虚しさに 虚しさが強がりに変わって
「さようなら」になる

There is just one melody
世界中の音が消え去って たった一つの歌が残るなら
それはjust one melody
プライドを捨てあなたに言える「ごめんなさい」の音色だろう
La la la la la

あなたと歩いた海辺を 一人で訪れてみたけれど
濁った海へと思い出を流しても 波に打ち上げられた

慣れない一人の時間 あなたは今頃何をしてる
気になるけど電話すらできない
このままいっそ誰かと 恋に落ちてしまえばいいのに
心が動かない

There is just one melody
大勢の笑い声でさえも かき消せない旋律があるのなら
それはjust one melody
記憶の果てからあなたが呼ぶ 私の名前の音色だろう
La la la la la

このままいっそ誰かと 恋に落ちてしまえばいいのに
心が動かない

There is just one melody
世界中の音が消え去って たった一つの歌が残るなら
just one melody
大勢の笑い声でさえも かき消せない旋律があるのなら
just one melody
確かに残る永遠の歌
それは遥か高くに舞う鳥が
再び戻って来た時にさえずる
「愛している」の音色だろう
La la la la la

本当の愛なら愛する人を自由にした方がいい

作詞・作曲:アンジェラ・アキ



Rain

2016年03月15日 | BGM


忙しくして見ないようにしてた、考えないようにしてた、そうしないと耐えられないからと思ったモノの蓋を、どうやら開ける時が来てしまったようだよ。

もうこのまま死ぬまで開けずに済むならと思ってきたけど、自分に嘘をつかず、逃げない健康なココロで前に進むために、いつか向かい合わなきゃならないなら、そしてそれが今なのなら、それはもう、しかたない。

夜まで降り続く雨と一緒に、もう一滴も残ってないくらい涙を絞り出し、電話口で17年分のホンネを吐き出したから、これでもう、私の人生には一区切りがつくのかな。


いやいや。
…17年分なんて、そう簡単にいきませんよ。


「互いに罪を告白しなさい。癒されるために」

そのガイドラインに則り、相手はともかく、自分はやってみる。

良いコンディションでいられなかった。
いっぱい傷つけた。
理由はこう。
でも理由はともかく、良くなかった自分を認めます。

目をぎゅっとつぶり、プライドを飲み込んで言った『ごめんなさい』。

うっすら目を開けてみる。
…どう?
魔法の言葉は効いた?
解毒、完了?


昨日のBGMはアンジェラ・アキのRain。

今日の天気予報は晴れ。

眠れぬ夜が明けて雨が止んだのだから、今朝はもう、生まれ変わっていたい。



みなとみらいの夜

2011年11月26日 | BGM

武蔵小杉で東急東横線に乗り換え、みなとみらい線直通の電車に乗り込むと、いつの間にか、
まったく知らない場所に連れて行ってくれる。

みなとみらい駅は地下深くもぐったところにプラットホームがあり、見慣れた地上に出るまでに、
まるで近未来の宇宙ステーションのような長い長いエスカレーターに乗るのです。

愛してやまない、故郷・横浜。
この街が、時代の流れとともに急速に様変わりしていく様子を、誇らしくもあり、それでいて少し気後れしたりも
しながら、訪れるたびに眺めている私です。


今月、みなとみらい駅で降り立つことが2度、ありました。

一度は、月の初めの文化の日の翌日。Tの学校が、たまたまイベントの振り替え休日だったので、Rも一緒にお休みをとり、普段は混雑していてゆっくり訪れるができない、横浜のポケモンセンターを目指しました。

良いお天気だったので、ついでに遊園地を訪れて観覧車に乗り、ウィンドーショッピングをして、帰りはシーバスに乗って横浜の東口に戻ってきました。子供たちにとっては、ちょっとした遠足気分の一日でした。


もう一度は、夜。

10才になるTに、そろそろ本物の音楽を体験させたいと思い、今年の初めから神奈川フィルのコンサートを聴きに連れて行っているのですが、この日は、はまぎんホールでのトークコンサート。

常任指揮者の金聖響さん、そしてコンサートマスターの石田泰尚さんが、この国難と呼ばれる年にあって、音楽家として今何ができるのか、オーケストラを存続させていくことの大切さ(実は神奈フィルは今存続の危機に瀕しているのです…)を語り、コンサートの後には、ロビーで握手や写真撮影に応じてくださるという、ちょっと特別なイベントでした。

ほとんどが大人ばかりのイベントの中、Tはトークの途中で手を挙げ、人前で演奏するときの心構えなどを質問し、そのちょっぴりの勇気の戦利品?に、その時着ていた白いシャツの背中に、
世界的な指揮者とカリスマバイオリニストの直筆サインを獲得しました。


…なんだか、日常から切り取られて一人歩きしたような、スペシャルな夜でした。

非日常な街に、さらに魔法がかかる季節。そんな素敵な魔法の中に、私たちもその夜、取り込まれたようでした。


有名人に直接触れてもらい、『オレ、人生変っちゃったかも…!』と、興奮気味のT。

私は、ああ、神様ってお方は、つくづくドラマチックでダイナミックな語り方をされるなぁ…と感じていました。


…実は、ここ2カ月ほど、人生の中で数えるほどしか訪れないであろう、大きな試みの中にあった私でした。
今までの人生を振り返り、自分自身の命に対する価値観も揺るがされるような、これからの自分の在り方、生き方を問われたような日々を過ごしていました。

けれども、そんな日々から突然、神様は私をこの場所に引き抜き、そしてこの特別な夜をとおして、一夜にして
尊厳を回復してくださったようでした。


月のはじめに来たときには、まだ途中だったクリスマスの準備は、この夜にはもうすっかり完成し、みなとみらいの街はすっかりアドベント色にかがやいていました。

そう、私は忘れられてなんかいない。みじめに捨て去られていたりもしない。
…時が来れば、その日が来たれば…
神が私をふさわしいところに導き、自分の人生がすべて益となる、すべての日陰の労苦が報われるときが来る。


神の前に己を低くしなさい。そうすれば、神があなたを引き上げてくださる。…

そんな声が天から聞こえ、煌びやかに着飾ったみなとみらいを歩きながら、なんだか背中に羽が生え、どこまでも高く飛べそうな、そんな気がした夜でした。

…大丈夫。神の赦しと愛の中で、私は、ありのままで、大丈夫。








This Love by Angela Aki

2009年04月03日 | BGM


『愛があれば平和だ』と 誰かが口にしていた

頷く人もいれば 疑う人もいる



苦しみがあるからこそ あなたを抱きしめるとき

その腕のぬくもりを 平和と感じるのでしょう


ある時から無口になり 心を締め切り

この恋が引き裂かれそうになった




重ねたこの手を 今度は離さない

信じる力が 愛を自由にする




友情に救われたり 未来を想像したり

幸せは見えるけど 自分を見ることはない


約束という 私たちのコンパスだけでは

この恋は 方角を見失うの


奇跡を待つより この手をつなぎたい

信じる力が わたしを自由にする




この恋を恐れずに

You don't have to fear, This love This love





重ねたこの手を 今度は離さない

信じる力が 愛を自由にする


奇跡を待つより この手をつなぎたい

信じる力が わたしを自由にする







Only One Road

2009年03月11日 | BGM

セリーヌ・ディオンが、好きです。彼女の歌う歌の歌詞を聞いていると、どこか自分の心の軌跡や、歩んできた道を彷彿とします。

『クリスチャンになってそれまで持っていたセキュラーのCDを全部処分しました』なんていう話を聞くことがありますが、私には、どうも真似できそうにありません。
今、今月末の引越しを前に荷作りをしているのですが、この機会にムダを省いてシンプルな生活をしたいと、色々所持品を厳選しているのです。が…やはり聴いていて愛することや希望を持つことを励ましてくれる音楽は、ついついどれも手元に置いておきたい、引越しの荷物に加えて連れて行きたいと思ってしまい、なかなかモノが減りません(笑)。

セリーヌの曲は、そんなモノの代表格。11年前の春、アルバイト先のカフェのBGM用のCDの中で彼女の曲に出会い、以来、いつも私を励ましてくれる音源となっています。特に、大切な人をどんな障害も乗り越えて愛する心を、励ましてくれる伴走者のように歌ってもらってきました。


同じ春、その同じカフェで出会った、私の生涯の伴侶。彼との10年余の歩みを振り返ると、不思議なように、その時々の自分の心情にピッタリあったセリーヌの曲を見つけることができる。

出会った頃には、葉加瀬太郎さんのバイオリンとのコラボの『To love you more』を、愛車レビンのカーステレオで聴きながら歌っていました。境遇も似ていたし、歌に心がピッタリ寄り添うのを、奇跡のように感じていました。
神様はそんな風にして、二十代後半の季節をドラマチックに演出してくれたのでした。

そのちょうど10年後、二年半の離れていた時期を経て再会した後、冬をやり過ごす蕾のようにずっと封印していたアルバムを、川沿いの道を走らせるエスティマのHDDの中で探し出し、久々に聴いた『It's all coming back to me』 は、まるで全く新しい自分の曲のように聞こえ、そしてその次の曲『Because you loved me』を聴きながら、ただただ神への感謝に涙が止まらなかった。


…そして、あれからもうすぐ一年。

以前の川崎での生活の最後の方で買ったきり、引っ越しのダンボールに入ったままほとんど聴かずに終わっていた、セリーヌのベストアルバムを、少し前に見つけて聴いています。
そしてその中の最後から三番目の曲がまた、私の今にシンクロしています。


忙しく荷作りをする中にも、この季節を忘れたくないのでここに書き残しておきたい…と思いました。
歌詞カードに載っていた、山本さゆりさんの対訳をそのまま、お借りして。




《 オンリー・ワン・ロード 》
by セリーヌ・ディオン
 

この道を戻りながら、過ぎ去った年月を振り返っている

思い出は全て あの一日につながる

途中で消えてしまった数々の夢は

いまだに私に取りついている

そしてこれから先もずっと取りつきそう

愛が重荷になったとき 私は立ち去ったの

でも今は 自分の心と向き合っているわ

あなたのいない人生は過去に戻るだけ

私たちには誰にも得られないような愛があったわ

今までずっと気がつかなかったの

そしてやっと見つけた勇気が 私を振り返らせたの



私が歩く道はたった一つ

人生でたった一度だけ たった一つのハートが導いてくれる

私が歩く道はたった一つ

走って戻るわ そう 走って戻るの

だってあなたが必要なの

あなたにここに 私のそばにいてほしいから




あなたの楽しそうな笑い声が今でも聞こえる

あなたの悲しい涙の味が今でも残っている

私たちは言葉ではさようならを言ったけれど

それは本心ではなかった

さぁ愛しい人 もう怖いものは何もないわ

心からのお願い 私を乗り越えさせて

全てはあなたのもとに戻ってしまうの




私が歩く道はたった一つ

人生でたった一度だけ たった一つのハートが導いてくれる

私が歩く道はたった一つ

走って戻るわ そう 走って戻るの

だってあなたが必要なの

あなたにここに 私のそばにいてほしいから



帰るわ 走って帰る

だってあなたにここに

そう 私のそばにいてほしいから






Christmas Time Is Here

2007年12月08日 | BGM

アドベントの最初の週に、今年のクリスマスはこれをお聴き…と天使が素敵な音を運んでくれました。
ジャジーなピアノとリズムセクションが、なんだかとっても耳に心地よいこのアルバムのタイトルは
                    “Christmas time is here”。

シェリル・クロウを彷彿とさせる歌声が魅力的な、エリン・オドネルという女性の手になるこのアルバムを彩るのは、クラシックな曲と新しい曲。若い頃に大好きでよく聴いていたリッキー・リー・ジョーンズを思わせる曲あり、ハリー・コニックjrのような小粋なアレンジあり…子育て中の今の私が一番ゆっくりと音楽を聴ける場所は、何といっても移動中の車の中。さっそくHDDにダビングして繰り返し聴いています。ぐっと寒くなった朝、暖気のために運転席に身を沈め、エンジンが温まるのを待つ時間が楽しみになりました。

“オアシスブックセンターへ行ったら、BGMにかかっていたXmas songが素敵だったので…”というのは親友Sapping。歳も近く、お互い個性が光る者どうし(笑)ときには本当のきょうだいのようにケンカしたこともありましたっけ。…でもその分共感できることも多く、いつも主の愛で繋がっている私たち。さすが私の好きそうな音楽を知ってます!BGMを耳にして、直感的に「これはガブに…」と感じ取ってくれたにちがいありません。

九州なのに雪が降るほどの山の中にある我が家。インターネットという手段はあれど、まだまだ新しい音探しは困難で、ここに来てから聴いていたのはずっと昔のクリスマスのアルバムばかり。懐かしいなじみの曲たちは、それはそれで満足していたけれど、初めて聴く音源はまるで新鮮な空気に触れるよう。こうして07年のアドベントがワン&オンリーにデザインされていくのです…。


さて!来週からパテシェールは忙しくなります。注文を受けたクリスマスプレゼント用のお菓子を、50セット近くしあげなければなりません!作るのはブルターニュ風ガレットを250個にシェルマドレーヌを200個。お菓子の製造から袋詰め、箱詰め、ラッピングして発送まで、全部ひとりの作業です。夜なべもするかもしれないなぁ…大変だけどとても楽しみ!
子供たちの寝静まった寝室からCDラジカセを持ち出して、キッチンでこのCDをかけながら作るとしましょう♪

            
                          Christmas Card by King




パンプキンパイとシナモンティー

2007年11月04日 | BGM
 
      
                     二丁目の交差点から17軒目で
                      時々走って2分と15秒
                       平均112.3歩目に
                我等のコーヒー・ベーカリー『安眠(あみん)』がある
  

         お人好しのマスター三十六・独身の理由(わけ)は
        引っ込み思案で照れ屋でまぬけの
        複雑な性格による
        コーヒーは確かにうまい
                 でも僕等男には
        理解出来ないが娘等はここの
          かぼちゃパイが美味しいという


                       パンプキンパイとシナモンティーに
                        バラの形の角砂糖ふたつ
                        シナモンの枝でガラスに三度
                        恋しい人の名を書けば
                           愛が叶えられると
                          娘等は信じてる


         ミス・パンプキンのいつもの座席は
         窓際をのゴムの木の向う側
          背は高からず低からず容姿端麗
          彼女は僕等の憧れの的

                           実は不敵にもマスターがこのマドンナに恋をした
                                まぬけないじらしさ見たさに
                                授業を抜け出して来てるのに
                               ちっともらちがあかないマスターは
                                   照れ屋でまぬけだから
                                  たった一言かけた言葉が 
                                 事もあろうに「毎度ありがとう」


     日頃のお世話に感謝をこめて
     僕等はまたまた授業抜け出して
           シナモンの枝でガラスにラブ・レター
           ミス・パンプキンに差し出した

                 ところが急に店を飛び出した彼女の
                 背中とマスターの半ベソ交互に見くらべ
                   僕等は立場失くして
                      ひたすらうろたえた


                               それからしばらくしてマスターは
                               お陰さまで嫁さんをもらった
                              相手がミス・パンプキンかどうかは
                              ああいう性格だから白状しなかった

                 ただそれから僕等の待遇が良くなった事と
                      僕等の追試が決まった事の
                      他には変わりは無い
               2代目ミス・パンプキンはなかなか現れないけれど
           このごろすこし僕等にもかぼちゃパイの味が解ってきたところ


                    パンプキンパイとシナモンティーに
                      バラの形の角砂糖ふたつ
                      シナモンの枝でガラスに三度
                       恋しい人の名を書けば…

 

                      作詩・作曲 : さだまさし




M voyage

2007年05月17日 | BGM
                         Masumi Konishi

来たる夏に向けて、とってもすてきな音源のご紹介♪ジャズピアニスト小西真澄さんのファーストアルバム“M voyage”です。

小西さんは、何を隠そう私が所属していた川崎のゴスペルクワイヤ、通称“多摩ラブ”のピアニストを務めてくださっている方で、抜群のテクニックと才能を誇るミュージシャンです。

心が洗われるようなさわやか系、そしてシエスタに誘われそうになる心地よいボサノヴァ風のアレンジなど、彼女の多彩なオリジナル曲がちりばめられたこのアルバムは、なんといってもこれからの季節、車を走らせながら聴きたくなるものばかり。

ゲストミュージシャンも豪華です。ギターの寺田ナオさんは、なんでもギブソンのコンテストの優勝者だとか。小西さんとのコラボが光ります。そしてスティーヴィー・ワンダーの名曲をカヴァーしているのは、我がSunny Daysの敬愛する兄貴・Atsushiさんとその相方Junさん。なんともゴージャスではありませんか。。。


“このアルバムを制作するにあたって、自分でも聴きたいものを作ろうと考えたのですが、それはリラックスして聴けるもの、聴いていて幸せな気分になれるものだと思いました。また、難しいことや変わったことを演奏するのではなく、歌うように演奏していたい私の思いを込めたいとも思いました。”
とは、小西さんご自身のアルバムに寄せたコメント。彼女のやさしい人柄がにじみ出ている言葉であり、またアルバムを象徴する言葉だと感じます。


朝になってお天気だったら、愛車で海まで繰り出そうと思っている我が家。BGMはもちろん、“M voyage”。あなたにとっても、この夏の定番になることうけあいです!


           M voyage… 購入はこちら。 ただいまなんとセール中!





Keep On Dreaming

2007年04月03日 | BGM

本当に久しぶりに、心揺さぶられる音源に出会いました。アンプラグド・ライブはもともと好きでしたが、あの武道館を、たった一台のピアノの弾き語りで超満員にしたライブなど、今まで聞いたこともありませんでした。

ここ安心院での私の情報源といえば、もっぱらNHKのBS放送。ここでは民放は3チャンネルしかうつらないので、他に選ぶ余地がないといえばそれまでですが…(かといってスカパーを契約するほどTVに飢えてはいないので…。)
雨が降ると映像が乱れるという難点はありますが、民放のCMに辟易とさせられることもなく観ることができるし、オンエアされるプログラムもなかなか気に入っています。良い音楽も、けっこう流れる。

…アンジェラ・アキさんをはじめてきちんと聞いたのは、世間に遅ればせながら、去年の紅白。以前に彼女の声をどこかで耳にして、すでにアンテナは立っていたので、彼女が出る時間をメモして、見逃さないように待っていて聞きました。

ピアノを弾き語る彼女の歌は、どこか懐かしさを伴って私の心の琴線に触れ、訳もなく涙がこぼれてきました。バンドなしの、ピアノだけというのがまた良かった。私は、実は邦楽はほとんど聴いたことがなく、エラそうなことはなにも言えないのですが、とにかく、こんな風に歌う人が日本の音楽界にいてくれることが、とても嬉しかった。

amazonでCDを買おうかな…そう思いつつなかなか買わずにいたのは、彼女の弾き語りがあまりに素晴らしかったから。

そして、先日。BS2で彼女の武道館弾き語りライブが放映されました。どの曲も素晴らしく、DVDに落として翌日車の中で何度も聴きました。


コンサートの終盤、新曲の紹介と共に語られた彼女の証とメッセージが、今の自分に必要な追い風となって響きました。

生きていく中で、自分の夢を信じきれないこと、あらゆる逆境におかれてビジョンを追うことを断念しなければならないこと、幾度となく挫折を繰り返し、逃げ続けているうちに、自分はもうダメだ、何をしてもだめだと思ってしまう。

“keep on dreaming all your life”夢をみることをあきらめないで。

“遅咲き”と呼ばれるアンジェラ・アキさん。音楽で生きて行きたいと思いながらも、その夢を信じられず、一度は違う道を選び、けれどもやはり音楽をあきらめられずに再びシンガーソングライターの道を選んだ…そんな彼女だからこそ言えるその言葉には、説得力がありました。

同じ場所に着くのにも、回り道をする人生があってもいい。けれど、夢をあきらめないで。
そう、あきらめないでみよう。


天使の声のように響いた彼女の歌と言葉。これからの彼女の歩みの祝福を、そっと祈った夜でした。


                

              

a thousand winds

2007年01月25日 | BGM

                   誰かが亡くなると、決まって風が吹く…

いつからか、その事実に気づきました。母方の祖父が亡くなった日も、祖母の通夜の夜も、そして父方の祖母がなくなった日も、やはり風が、思わず顔をあげて窓の外を見てしまうような強い風が吹いていました。

この不可思議な法則は、自分の身内だけではなく、他の誰かが亡くなったときにも起こりました。抜けるような青空の下、しんと静まり返った大地の上を強い風が吹き抜けていく…

不思議なこともあるものだ…。
説明がつかないまま、それは私にとっての動かしがたい事実となっていきました。
そして数日前の大寒、同じ日に3つの訃報を耳にした日、やはり予期せぬ風が吹きました。


………………………………


みぞれ混じりの雨が降る12月の寒い日、礼拝から帰って、火の気のない寒い家に入れずに、ストーブだけつけて車に戻り、部屋が暖まるのを待っていたときのこと。
何気なくあわせたカーステレオから、この歌の朗読が聞こえてきました。


私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 眠ってなんかいません
千の風に
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています

秋には光になって 畑にふりそそぐ
冬はダイヤのように きらめく雪になる
朝は鳥になって あなたを目覚めさせる
夜は星になって あなたを見守る

私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 死んでなんかいません
千の風に
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています

千の風に
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています

あの大きな空を
吹きわたっています



妙に腑に落ちながら聞いていました。

亡くなった方の魂が風になって大空を吹きわっている…
私にはそういう風に聞こえたというより、むしろもっともっと、大きな摂理のような、大いなる存在のようなものを証する声として響いてきたのでした。


聖書の、ヨハネによる福音書の中に、弟を失って墓石の前で涙にくれている姉妹マリヤとマルタの話が出てきます。
イエスに弟ラザロの病を癒してもらうことを期待していた彼女らに、イエスは泣かないように、悲しまないようにと言うのです。ラザロは死んではいない、と。
人々はイエスをあざけって笑いますが、イエスが呼ぶと、死んだはずのラザロは生きて墓の中から出てくるのです。

この箇所のことを歌ったゴスペルの曲を、以前アレサ・フランクリンが歌うのを聞いたことがありましたが、その中で囁くように繰り返されるコーラスの声が、この"千の風になって"の詩とダブって響いてきました。
そして、この曲の入ったアルバムを私にプレゼントしてくれたのは、そういえば昨年の9月に天に召された友人Takeちゃんでした。

年末の紅白歌合戦でこの"千の風になって"を歌ったのは、テノール歌手の秋川雅史さん。この方は、愛媛出身のTakeちゃんの後輩に当たる方なのだそうです。


偶然では片付けられない繋がりが、大きな風の流れになって吹き渡るように感じました。そしてその流れは、たくさんの方々の思いを乗せ、"死んでなんかいません"という声とともに、大いなる存在の力によって、死すらもこえて私たちを永遠の希望へと導いてくれるのだと。



"a thousand winds"
author unknown

Do not stand at my grave and weep;
I am not there, I do not sleep.

I am a thousand winds that blow.
I am the diamond glints on snow.
I am the sunlight on ripened grain.
I am the gentle autumn's rain.

When you awaken in the morning's hush,
I am the swift uplifting rush
Of quiet birds in circled flight.
I am the soft stars that shine at night.

Do not stand at my grave and cry;
I am not there, I did not die.





ひまわり

2006年07月14日 | BGM

 湯布院を舞台にした、NHKの連続テレビ小説“風のハルカ”で、“猿丸啓太郎”なる人物を好演した松岡充さんという方…。軽快な大阪弁がなんとも心地よく、心に残りました。

その松岡さんはsophiaというバンドのヴォーカリストだそう(よく知らなくてごめんなさい)ですが、ある時コンサートで、彼が観客たちの笑顔を見て“ひまわりがこっちを向いて咲いているようだ”と言ったことから、以来ファンは手に手にひまわりの花を持ってコンサートにやってくるようになったそう。そしてついにはsophiaがツアーでやってくると、その町の花屋からひまわりが消える(つまり完売する)という事態までおきたのだとか…。

私が生まれた年のイタリア映画に“ひまわり”というのがあります。主演はソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ。そして音楽は、かのヘンリー・マンシーニ。どこまでも続くひまわりの花畑。戦争の悲劇を描いた、美しい、悲しい映画。
地球の裏側でまた、戦争がはじまってしまった…。
そんな風に思いながら車を走らせていると、突然町外れで出会ったひまわりの花畑。車を停めて写真を撮りながら、ふとこの映画に心が繋がっていきました。

昨日たまたま観た、近年のイタリア映画の傑作、ロベルト・ベニーニの“ライフ・イズ・ビューティフル”も、そういえば戦争の悲劇を描いた作品でした。全編に流れるのどかなメロディーと、“現代のチャップリン”ベニーニのハイセンスなコメディの中にも、観る者の心に強烈に残る反戦のメッセージがありました。

…ソフィア・ローレンの“ひまわり”を知らずして、sophiaというバンド名で“ひまわり”という一枚目のシングルを出したという松岡さん。発見したときは、きっと嬉しかったでしょう。不思議な導きを感じられたかもしれませんね…?
“すべてが繋がっていく”不思議、あなたも体験したことがありますか?

こんなふうに文章にしようとすると、どうもうまくまとまりませんが…ここ数日のそんな色々な出来事の切れ端を繋ぎ合わせていくと、ひとつの導く声が心に響いてきます。
今日、この日、宇宙を導く大きな力が、私に語りかけて来るのがわかります。
“平和を、祈り求めよ”と…。