Gabbie's Cafe

 天使のカフェへようこそ

N.Y.Cheese Cake

2008年01月30日 | Cafe Sweets

Gabbie'sのケーキを初めてカフェに卸したのは、かれこれもう10年前。コルドンブルーのパテシェコースに通いながら、新しく一人暮らしを始めた横浜緑区で、家の近くの国道を車で走っていると、通り沿い左側に本格的なカナディアン・ログハウスがたっているのに気付きました。五月晴れのまばゆい日差しの午前中、ウッディな玄関先に鉢植えの緑がしたたっていたのが、ひときわ私の目を引きました。

“ここの人たちは、きっと素敵な人たちに違いない…”そんな私の直感は、間違っていませんでした。

我が愛する“ログ・キャビン”は、ログビルダーのY野兄弟が、車のモデルルームとして使われていたログハウスを買い受けて移築し、半分をカフェ・バーに、もう半分を園芸家の友人に託してポットやプランツのお店に仕立て上げたものでした。
ひと目でほれ込み…というよりもなにやらただならぬ運命を感じて、洋ナシのタルトを手土産に、勇んで面接に行った日のことは今も忘れられません。

“ログ丸”の舵を切るオーナーの“おかしら”と、その弟・Kojiさん。そしてゆかいな乗組員たち…(そんな中にいずれ伴侶となる人もいたのですが…ま、それはさておき)。私にとってのログでの時は決して長い間ではなかったけれど、私のパテシェとしてのキャリアのスタートを過ごした大切な大切な時期でした。このログのことは、またいつか、折に触れて書き残しておきたいと思います。

                     

さて、入口を入ってすぐ横のケーキケースの中で、いつも一番人気を博していたのがこの“NYチーズケーキ”。いつも切らさずケースにあるように心がけていました。時には毎日納品しないと間に合わないことも。。。私がケーキを卸せなくなって以降、折に触れて“もうあのチーズケーキはないの?”との問い合わせをいただいていたと聞くと、申し訳ない気持ちと同時にうれしくもありましたっけ…。
18cmのケーキの中にフィラデルフィアのクリームチーズがほぼ2箱、たっぷりと入っているのが何といっても味の決め手。それはそれはリッチな、コクのある味わいです。最後に生地に加えるバニラビーンズのつぶつぶもチャームポイント。ひとくち食べれば、その味わいにもう虜…もしかしたら私のケーキの中で、一番リピーターの多いケーキかもしれません。

最近、人気のチーズケーキ店がなくなってしまってお嘆きのあなたに、ぜひとも一度お試しいただきたい自信作。全国発送、承ります☆

             





“あのかわいいお鍋”で…

2008年01月23日 | Good Food Fine Wine

“あのかわいいお鍋”が、ついに我が家にもやってきました。お鍋にそんなに高いお金を出すなんて…と、ずっとホシイ想いを押し込めて来ましたが(笑)とうとう買ってしまいました。

横浜の従妹たちが結婚するというので、お祝いに…と真っ先に思いついたのが、このル・クルーゼ。ちょっと重たいけれど、かのジョエル・ロブションさえもが御用達の一級品ですから、これからお嫁に行く従妹たちの嫁入り道具に加えてもらっても良い、一生モノのお鍋だと思いましてね。

デパートに手配しに行ったら、ちょうどひとつ前のデザイン(グラデーションの入ったもののひとつ前の色)のものがお買い得ですよ、と勧められ…
むむ、そうか。嫁入り道具に差し上げるには新しいのがいいけれど、自分に買うのなら…。見れば色も落ち着いたからし色で、なんだか私に年相応な面持ち。プレゼントをするというのに、贈る本人が使い勝手を知らないのもなんだかね…なんて体の良い言い訳をこじつけて。

年末年始は、あまりの美しさに飾って眺めておりました。そんな折、父が釣ってきた鯛がちょうど良さそうなサイズだったので、まずは鯛めしを炊いてみようということに。ル・クルーゼで炊いたご飯はおいしい、と常々聞いていましたからね。

       …そしてたしかに!きれいなピカピカのごはんが炊き上がりましたよ!

さすが!と気を良くし、翌日はカサゴとカニでブイヤベースにチャレンジです。家庭菜園と釣りキチを擁する我が家、新鮮な食材には事欠きません↓。玉ねぎ、にんにくは我が家産。ついでにフェンネルとサフランも自家製です。ペルノーを加えたら、本場南仏の香りが立ちのぼります。

 
                      

さぁ!ボナペティ☆冬にぴったり、鍋ごと供するブイヤベース。けれどもお供がフランスパンではなく、ル・クルーゼで炊いたご飯なのが我が家風。途中でTが“汁かけメシ”を断行し、最後にはみんながみんなブイヤベース雑炊に…。

            

     ロブションがみたら呆れるかな?…いえいえ、けっこう絶賛するかもしれませんぞ?!





G-day,Mate!!

2008年01月16日 | Guest Book

                 先日、今年初めてのお客様をお迎えしました。

大型バスで私たちの町にやってきたのは、南半球オーストラリアからのお客様。約50人のみなさんを、私たち農泊仲間が10軒ほどでお迎えしました。真夏のオーストラリアからやってくる皆さんに、とにかくあたたかいおもてなしを…と、数日前からお布団を干しなおしてふかふかにしたり、部屋のストーブを増やしたりと、工夫を重ねてお待ちしていました。

実は私は20歳の頃、シドニーで一年あまりを過ごした経験がありました。ワーキングホリデー・ビザで渡ったオーストラリアでの日々は、開放的で自由で、今も忘れられない体験にあふれていました。
ですからオーストラリアからのお客様と聞いて、張り切らないわけがありません!限られた時間の中で、日本のあれもこれも体験させてあげたい…とワクワクドキドキ…

オーストラリアは移民の国。我が家にやってきた五人の女性たちのルーツもさまざまです。中国系のウェンディさん、イタリア系のペトリーナさん、ドイツ系のハイジさん…見た目は色々でも、話すのはみんな揃ってオージー訛りの英語です(笑)。みなさんは本国で日本語教師をしている方々だそうで、日本語と英語を交え、なんともグローバルな滞在となりました。

残念ながら彼らの滞在中はずっと天気が悪く、畑での農業体験などはさせてあげることができませんでしたが、それでもまだまだお正月気分の漂う季節がら、家の中で一緒にお餅をつくったり、子供も交えて福笑いに興じたり…ちょうど出初式の日だったので、我が家の隣りにある消防の機庫では近所の消防団が集まっていて、見学に行った彼らにもはっぴを着せてくれたりして…


おひとりおひとりがそれぞれ持ち寄ってくださった「オーストラリア土産」は、私にとっては懐かしいものばかり…コアラやカンガルーのぬいぐるみに始まって、ボードゲーム、コアラのティッシュカバー、オージー(オーストラリアン)柄のペンやメモ帳、コーヒーカップにティータオル、チョコバーのセットにオリンピックなんかでよく見かける、オージー色のおかしなカツラまで…(笑)
いやいや、こんなにたくさんの手土産をお持ちになったお客様は初めてです(笑)。記念に(?)ちょっとご紹介しちゃいましょう。
     【Cadburyのチョコバー】                   

  【TIMTAM&オージーな品々…】 

  【英語の勉強になります(笑)】   

                  【モデル by T】  

…そんな中で、オーストラリアといったら何といってもこれ!!というのが、「ベジマイト」!!ビン詰めになっている真っ黒な物体。トーストに塗って食べるのが一般的なペーストですが、これが実に説明がむずかしい。ちなみにビンには「yeast extract」と書いてあります。濃縮したイースト…??どうもわかりませんね?
しいて言うなら日本人にとっての「味噌」!韓国人にとっての「キムチ」!!といったところでしょうか。これなくしてはオージーは語れないものなのですが、オーストラリア人以外にとっては、とにかく奇異な味と風味…としか言いようのないものです。これを好きになったらもうあなたはオージー!と言われるほど。え…私?もちろん大好きですとも!(笑)

農泊の受け入れ家族が、オーストラリアに住んだことがあるとは思いもしなかった一人の方が、自分で食べるために持ってきたのですが、発見した私がコレを食べたいばっかりに、二日目の朝食を「洋食」にしよう!と提案。子供たちに食べさせてその反応に笑い転げたりして、すっかり大盛り上がり大会。いや~これぞ、異文化交流です☆

あっという間だった楽しい時間。ベジマイトを食べながら、きっとまた会おう!と約束したのでした。

            

                         もしかして、今度はオーストラリアで…!




王様のガレット

2008年01月06日 | Cafe Sweets

 新年あけましておめでとうございます。今年もGabbie's Cafeをよろしくおねがい申し上げます!

新年早々ご来店くださったあなたに、本日は王様の気分を味わっていただきたく、特別なお菓子をご用意いたしました。その名も「王様のお菓子」ガレット・デ・ロワ(Galette des Rois)でございます。

フランスでは、これを食べなければ正月は来ないといわれるほど大切なお菓子。2000年前、ベツレヘムを訪れた東方の三賢人によってイエス・キリストが神の子として見い出された日のことをエピファニー(公現祭)と呼びますが、そのお祝いとして食べるという伝統菓子です。
そのエピファニーとは毎年1月6日。そう、今日のことではありませんか!…と言うわけでさっそく作ってみました。
                   

このお菓子と初めて出会ったのは、やっぱりコルドン・ブルー。シェフがこのお菓子についての色々な秘密と魅力を話してくれました。パイ生地をのばしてアーモンドのクリームを閉じ込めて焼くだけ…のシンプルなものですが、生地の表面に艶出しの卵を塗ってナイフでつける模様のパターンが色々あって、それぞれ意味を持つのだとか。。。たとえばこの模様は「家内安全」祈願、たとえばこれは「商売繁盛」祈願…などなど。どうやら一年の初めに特別な願い事をしたいと望むのは、洋の東西を問わぬ人情のようです。
                       
  

もうひとつのガレット・デ・ロワの魅力は、中に隠されたフェーブ(空豆の意)。イギリスにはクリスマス・プディングの中にコインを隠し、それに当たった人がラッキーという習慣がありますが、これもまた同じです。ガレット・デ・ロワにはしばしば紙でできた王冠が付いていて、このフェーブを引き当てた人が、その日の王様としてその冠をかぶり、皆に祝福されるのだとか…

その昔はガレットの中に空豆を仕込んで焼いたためそう呼ばれますが、今は陶器製の可愛らしい「フェーブ」がたくさん売られています。こんなものをケーキの中に入れて焼くのか!?と言うようなカラフルなものばかり。私は買いそびれてしまいましたが、ぜひ見てみたい!という方はこちらをどうぞ…

                 
さぁぁて、こんがりパリッと焼きあがったガレット・デ・ロワを召し上がれ。パリでは街角で巨大なガレットを切り売りしていたりするのだそうですが、そんな中からフェーブを引き当てたら、やっぱり悪い気はしないでしょうね!