29日は、冷たい雨の一日だったが、どうしても観たくて大騒ぎしてやっと手に入れた「元禄港歌」の観劇に、渋谷文化村シアターコクーンに出かけた。
「元禄港歌」 作:秋元松代 演出:蜷川幸雄
出演:市川猿之助・宮沢りえ・段田安則・高橋一生・鈴木杏・新橋耐子・市川猿弥
音楽:猪俣公章 劇中歌:美空ひばり 衣装:辻村寿三郎 美術:朝倉摂
演出やキャスティングを見ただけで飛びついたが、幕が開くと大きな椿の木が印象的で、美空ひばりの唄が流れる中、寿三郎さんの人形が踊って、早くも引きつけられた。
赤い大きな椿の花がぽたぽたと音を立てて落ち続ける中、美空ひばりの劇中歌も効果的に使われていて、出演者の熱演は最後まで息をつくのを忘れているほどだった。
市川猿之助さんは一度観てみたい役者さんだったが 、去年は体調不良で一度観る機会を人に譲っていたので、今回の期待以上の素晴らしさに大満足した。
宮沢りえさんは美しく声も透き通るようでとても好感を持ったし、後の主演級の役者さんはそれぞれに素晴らしかった。
哀しくて、きれいな舞台に酔いしれた一日だった。