60歳からの眼差し

人生の最終章へ、見る物聞くもの、今何を感じるのか綴って見ようと思う。

旧東海道(10)

2020年08月07日 12時41分44秒 | 散歩(4)

 8月1日、明け方降った雨で道路は濡れていて、家を出る時はどんよりした曇り空だった。長く続いた梅雨も今日で梅雨明けと信じ、前回の三島宿から沼津宿を経て原宿(原駅)まで歩くことにする。三島駅に降りると駅前はワシワシワシというクマゼミの声で覆われ、やはり西に来たのだというと実感が湧く。三島は富士山の伏流水の湧水群があり、市内には豊かで綺麗な川があちこちに流れている。市の水道水は全て湧き水、柿田川公園の湧水や綺麗な川での三島うなぎが有名である。

     

               三島駅

    

              駅前通り

    

               楽寿園

    

              白滝公園

    

    

    

    

       町のあちらこちらに湧水を飲める場所がある

    

            旧東海道 三島大通り

    

    

    

    

    

    

    

              一里塚  宝池寺

    

               長沢松並木

           

    

               黄瀬川

    

      黄瀬川橋から 富士山の頂上は雲に覆われている

    

    

              左が旧東海道

    

              狩野川の土手

    

                狩野川

    

               一里塚

    

            玉砥石(たまといし)

    

   玉砥石は今から千2・3百年前に玉類を磨くために用いられた

    

               川廊通り

    

    

    

         

    

       ランチは奮発してうな重 税込み2750円

    

       

    

    

               乗運寺

    

            長く枝を延ばした松

    

    

             サイコロ型のスイカ

    

    

           直線で長く続く旧東海道

       

    

    

    

               松陰寺

    

    

                帯笑園

    

              旧東海道を左折

         

    

             東海道本線 原駅

    

※ もう日帰りで歩くのは限界になりる。有料特急を使わず鈍行なので、往復8時間かかり、これ以上離れると歩く時間が無くなってしまう。何処か旅先で泊まるか、新幹線を使うとなると資金不足、ここ原宿で旧東海道の旅は一時中止です。次回から甲州街道を日本橋から歩いてみるつもりです。

    

    

 


旧東海道(9)

2020年07月09日 10時33分25秒 | 散歩(4)

 長い梅雨時期のわずかな晴れの7月2日、リュックをもって朝5時に家をでた。電車を乗り継ぎ箱根湯本からバスで前回の箱根町港まで戻る。麓では晴れていたのに、芦ノ湖は霧に覆われ100m先が見えない。雨具(カッパ)を使うほどではないが、霧で衣服が湿気を帯びてくる。スタートして40~50分か、雲が取れ日差しが注ぐようになった。箱根峠を超えると、だらだらした下り坂が続く。旧街道の途中で通行止のケ所があり大回りしたり、スカイウオークの施設があったので立ち寄ったりと、予定より大幅に時間がかかった。三島で早い夕食を取り、家に帰った時は夜の9時、スマホの歩行数は45000歩、距離31kmになっていた。

         

                箱根町港

    

                芦ノ湖

    

            箱根駅伝の折り返し地点

    

               国道1号線

    

    

    

                箱根峠

         

        

        

    

              道の駅 箱根峠

         

             朝食 なめこうどん

    

    

    

    

          だんだん晴れてきて海が見える

    

            通行止め、迂回の指示

    

    

        

             やっと旧街道に入る

    

    

                 兜石

    

    

    

        

                 念仏石

    

    

              眼下に国道1号線

    

         前日の雨で道は水で遮断されている

    

    

    

    

    

               山中城本丸跡

    

       樹齢600年の駒形諏訪神社の大カシ(痕跡)

       平成30年9月の台風で根本近くから倒れた

    

    

    

    

             初めて富士山が見える

    

    

              スカイウオーク

    

    

           全長400m 日本一の大吊り橋

    

    

            橋から富士山が見える

    

    

             橋の上は風も強い

      

    

    

              旧街道に戻る

    

            だんだん麓に近づいてきた

    

             人家が多くなる 

    

    

             国道1号線に交わる

    

    

          視界が開ける所は遠く富士山が見える

    

    

         

    

             旧街道の並木が続く

    

    

      

    

                愛宕坂

    

        旧東海道踏切と名がついた踏切(東海道本線)

       

    

    

               三島市街地

    

               三嶋大社

    

               茅の輪

    

                本殿

    

                回廊

    

     今日はここまで、1号線を右に折れて三島駅に向かう

    

                駅前通り

           

    すでに4時40分、朝うどんを食べてから何も食べていない。

        今日はよく歩いたから、自分へのご褒美に、

        奮発して三島うなぎを食べることにした。

    

               うな重(竹)

    

                三島駅

 

    

 


旧東海道(8)

2020年07月04日 11時13分01秒 | 散歩(4)

 いよいよ旧東海道の難所、箱根越えである。箱根湯本まで電車で行き前回の旧東海道まで戻る。箱根駅伝のコースがある1号線と違い旧東海道の1号線は上りが急で、時に車がすれ違うのにも難しい場所もあるが、車の往来は少なく歩きやすい。途中寄木の里のある畑宿から旧東海道の石畳の道に入る。石畳は石の平らな部分を大雑把に敷き詰めてあるだけだから、雨上がりの道は滑りやすく足首がつかれる。急な坂には昔の坂の名と謂れが記されていて、昔の箱根越えの苦労のほどが分かる。

    

                 箱根湯本駅

    

                湯本商店街

    

    

    

          

    

                旧街道1号線

    

    

                車の往来は少ない

    

            自転車の山登りの人を時々見かける

    

    

                  天聖院

    

                キンピカな境内

    

               道幅はせまくなる

        

                 女転坂

        

    

                箱根大天狗山神社

    

    

        

                女転し坂

   馬で登っていた女性が落馬して死んでしまったという謂れがある

          

                 割石坂

           急坂には色々な名称がついている

    

    

            

    

              寄せ木作りの工房も多い

    

                 畑宿バス停

    

            ここから江戸時代の石畳の道に入る

    

               桔梗屋という蕎麦屋

        

                 蕎麦で腹ごしらえ

    

                 石畳の道

       

               ごつごつして歩き辛い

    

    

                急なところは石段

    

             1号線と合流する部分もある

         

                 樫の木坂

    

    

    

                  追込坂

    

    

    

    

                  甘酒茶屋

              1号線との接点にある茶屋

           

             しそジュースで疲れを取る

    

    

    

    

    

              この当たりが上りのピーク

    

                  下り

            

                  権現坂

    

    

             ここが芦ノ湖外周道との接続地

    

                 大鳥居

    

                  芦ノ湖

    

                箱根神社の鳥居

    

       

                  一里塚

    

                  杉並木

    

    

    

              杉の大木の並木が続く

    

           

    

    

                  関所跡

         中の施設に立ち寄らず、通行するだけなら無料

         

    

    

                国道1号線

    

                        箱根町港

        今日はここまで、ここからバスで箱根湯本へ戻る

 

 

 

 

               

    

    


旧東海道(7)

2020年06月29日 17時51分18秒 | 散歩(4)

 コロナの自粛の解除され、他県へも移動しやすくなった。と言うことで旧東海道の旅も再開することにした。しばらく長距離を歩いていないので、今回は足慣らしのために近距離を歩くことにした。前回の最終地の小田原から箱根湯本まで、早川に沿っての比較的歩きやすい平地である。

 

    

              小田原駅

    

            建設中のミナカ小田原

       

       

                小田原城

    

    

           朝、9時前はまだ人は少ない。

    

    

    

    

    

           旧東海道 国道1号線に出る

    

               国道1号線

         

    

          1号線を離れて旧東海道

    

    

           早川の小田原用の水取入口

    

    

          小田原用水 ここから市街地へ

    

    

    

               旧東海道

    

    

    

    

    

             鈴廣かまぼこ

    

    

               紹太寺

    

    

    

             再び国道1号線へ

    

           国道1号線を離れて右へ

    

            箱根登山鉄道の踏切

    

              再び1号線と合流

    

    

        1号線と旧東海道はほとんど並行している

    

    

    

              1号線

    

           遠くの建物が箱根湯本駅

    

            早川を渡り左が旧東海道

    

    

                早雲寺

    

    

               早雲寺

    

    

              北條5代の墓

    

    

             旧東海道は上りになる

    

             箱根町立の温泉

     今日はここまでにして、汗を流して帰ることにした。

    

        地元町内の人は60歳以上100円

    

              温泉街

    

    

          有名な「はつ花」という蕎麦屋

    

             1号線 駅前通り

    

              箱根湯本駅

    

    


散歩(宇都宮)

2014年11月07日 08時15分02秒 | 散歩(4)

                              市内を流れる田川

 散歩をするときは何冊かの散歩ガイドブックを参考に歩いている。しかし最近はそのコースも残り少なくなってきた。日帰りで普通運賃で行くことを原則にしているから、残っているのは群馬、栃木、茨城、千葉の遠隔地である。今日(11/2)はそんな中でも比較的近い宇都宮へ行ってみることにした。栃木県はすでに小山市、足利市、さくら市、佐野市、日光市、栃木市は歩いたが、宇都宮は仕事で立ち寄った程度で散策したことはなかった。
 
 駅を降りて街を歩き始めて判ったのだが11月1日、2日は宇都宮餃子祭り。これに合わせ市内各所では色々なイベントで盛り上がっていた。さんま祭り、ジャズフェスティバル、「宮の市」という商業祭等々、市を挙げてのお祭りに市民総出のような盛況である。そしてそこに集う人々の顔は皆穏やかでお祭りを楽しんでいるようである。「地方都市も意気軒昂ではないか」、そんな印象を持つほどである。しかし私はどちらかといえば静かに歩きたい方だから、人ごみに馴染めず、結局は何も買わず何も食さず、全てのイベントを傍観者のごとく素通りして歩いていただけであった。
 

    

                                宇都宮駅

    

                                  駅前

    

                                 御本丸公園

    

              御本丸公園内では宇都宮餃子祭りが開催されていた

    

                         店の前に並ぶ大勢の人

    

            店ははるか彼方、餃子のために良くも並べるものだと感心する

    

            大体どの行列も60分待ち,今までの最長は180分待ちとか

           

               どの店も餃子3ヶで100円の統一価格

    

                       最近のイベントには付き物のユルキャラ

    

                               松ヶ峰教会

 明治21年設立 外壁や祭壇や柱まで大谷石で造られているロマネスク様式のゴシック建築

    

                   別の会場では気仙沼市協賛のさんま祭り

             

 

    

 

    

                       市内の6会場でジャズフェスティバル

                  「MIYA JAZZ」の宮は宇都宮の宮だそうである。

    

                        市内一の繁華街 大通り

    

                      「宮の市」 色んな種類の店が出店

    

                       どこに行ってもキリンの広告が目立つ

              

                         ここにもジャズの会場

    なぜジャズなのか?と聞いてみたら、宇都宮はジャズの大御所渡辺貞夫の出身地、

        だから宇都宮を餃子とジャズの街として売り込んでゆくそうである。

    

                                 宮の市

    

    

                              こちらは若者中心

    

                                 二荒山神社

    

                                 七五三詣

  

        

                                宇都宮タワー

                                  宇都宮市街

            

             

         全長152mのつり橋はモノストーム式のものとしては日本最長

 

     

                                  赤門 慈光寺

     

     

                         赤門通り 朴の木?の並木

             

                       歩道に大きな葉が落ちている

 

 

 

 

 

            


散歩(秩父)

2014年10月24日 08時05分15秒 | 散歩(4)
 「気持ちよさそうに歩いているね~」、刈り取りが終わった田んぼの傍を歩いていたら、おばあさんからそんな言葉をかけられた。「良い季節になりましたからね」、そんな風に応えてまた歩き始める。2週続けて台風の影響で散歩を控えていた。今日の日曜日は秋晴れで絶好の散歩日和、少し遠出をしようと思いたって秩父までやって来た。そんなウキウキした気分が歩いている私の様子に表れていたのだろうか?

 秩父には何度も来ていて、今年の大雪の1週間後に雪を見に来たことがある。今日は秩父の中でも、レトロな建物にスポットを当てて歩いてみることにした。西武線の西武秩父駅で下車、秩父神社周辺の街中をぐるぐると歩いて回る。時にはわき道に入り、時には行き止まりの路地に入る。秩父はかつて銘仙やセメントや林業で栄え、今でもいたるところにその当時の名残がある。古い民家が点在し、すこし郊外に出れば昔ながらの農家がある。戦後育ちの私には郷愁を感じさせてくれる街である。この光景、何時まで残っていてくれるのだろう。

    

                          西武秩父駅

         

                  秩父の街は四方山に囲まれている

    

                 街のいたるところに古い民家が点在する

            

 

    

                       木造三階建て 松本家

             

 

    

 

    

             祭りの準備で山車が電柱に引っかからないように点検

    

 

    

                     暖簾が出ている店はヨガ教室

            

                   ヨーガは日本語では遊舞なのか

    

                     ここは昔はダンス教室?

    

 

    

                      ノコギリ型の屋根は織物工場

            

 

    

                            銭湯

    

                          武甲酒造

    

                          武甲酒造

    

                  黒門通りに人が並んでいる蕎麦屋さん

    

               その隣は喫茶店 登録有形文化財になっていた

    

 

    

                 黒門通りと買継通りを結ぶ秘密めいた路地

    

                    秩父神社に通じる番場通り

    

                     小池煙草店 昭和2年建造

             

 

    

                       羊山公園への上り坂

            

                          そばの実

    

            

                      同じ地点からの冬の景色

            

 

    

 

             

 

    

                         のどかな農家の景色

             

                           十月桜

    

                        西武線 横瀬駅

 

 


人間関係

2014年09月26日 09時52分13秒 | 散歩(4)
 
 先々週書いた「同期会」では10年ぶりや47年ぶりの再会であっても、しばらく話すうちに直ぐに当時の関係に戻ることができた。それは同期という対等な関係で、利害も無く何でもざっくばらんに話し合っていたのが大きい要素なのだろう。今このように昔を懐かしむ会合は、私のまわりにはあと3つある。一つは前に務めていた会社のOB会で、63歳~73歳までの約10人が年に2回集まる。和気藹々の雰囲気の会で、皆次回に会うことを楽しみにしている。メンバーの何人かで山に登ったり、土地を借りて家庭菜園をしたりと、趣味が合えば個別に付き合う機会が増えるなど広がりもある。
 
 あと2つの会はどちらも以前の会社のお偉いさんを中心に集まるOB会である。メンバーは30人程度と多く、立食パーティーの形式が多い。私はどちらの会にも何度か参加したことはあるが、会の雰囲気が肌に合わず、ある時期から出席しなくなった。どちらの会もお偉いさん(役員)を筆頭に昔の会社の序列をそのまま引きずっていて、昔上司であった人は尊大で元部下をあごで使い、下っ端はおべっかを使いながら酒を注いで回っている。もう会社を離れたのだから対等だと思っている私にとっては、この空気が馴染めないようである。
 
 学生時代は対等な人間関係が主体だったのに、一旦社会に出ていくとると、組織の序列が付きまとい、常にそれを気にしていなければいけなくなってくる。会社内の職制、取引関係での得意先と仕入先、それとは別に先輩後輩やキャリアや性差まで、その会社の雰囲気や組織というものが人間関係を縛ることになる。私はこういう組織の中での人間関係は決して本当の人間関係ではないだろうと思っている。なぜなら社内の転勤や退社、周りの会社との営業関係が無くなれば、そこに生じていた人間関係もほとんど継続することがなくなってしまうからである。会社での人間関係はあくまでも、その時点だけに通用するもので、決して長く通用する人間関係ではないはずである。
 
 ある大手量販店を辞めたバイヤーと話したことがある。彼はその実行力とキャリアで、自分自身でも、社内や多くの仕入先などから一目置かれる有用な存在だと自負していた(しかしその実力は自分の肩書や権限からくることを考慮していない)。そして実際に辞めててみると、今までの交友関係は極端に少なくなり、彼に親身に声をかけてくれた先輩や仕入先の人はほとんどいなくなった。彼いわく、辞める前に残ると考えた人間関係は実際には歩留まりは5%(1人/20人中で)だそうである。会社という組織の中で、しかも肩書きがあっての人間関係、それが無くなってしまえばタダの人である。彼は幻の人間関係を本物の人間関係と錯覚したいたのである。
 
 私は社会人になってから転勤は5度、転職は3度ある。会社に勤めて日々色々な人と接してそこに生じる人間関係が、別れてしまえば霧散してしまう関係だけでは味気なく思えていた。できれば一緒に仕事をしているうちに、その後も持続できる関係を構築しておきたいと思うのである。そんなことから自分なりの継続手段を考えるようになる。まず一つは、職場の中で気が合い親しくなれそうな人がいたら、その人の住所を聞き年賀状を出すようにする(今はメールやSNSで充分という人もるが、やはりお正月に年賀状が届くのとは親愛度が違う)。そんな積み重ねをしていると、転勤や転職の度に年賀状は増えていくことになるが、やがて儀礼的なものや、それほど親しくなかった相手からものは落ちてゆき、ある時点からは一定になっていくものである。この年賀状の効用は、毎年行き交っているうちは、相手は私との関係を保ってても良いというサインだと受け取ることが出来ることにある。
 
 二つ目は、職場で親しくなれば、仕事以外にもプライベートに付き合うようにしている。ランチを共にしたり帰りにお茶を飲んだり、時々は夜一杯のみに行く。そんな積み重ねをするうちに、できれば対等な口(タメ口)で話せる間柄にしておくことが大切である。それは年齢がどうであろうが、職制がどうであろうが、男性であろうが女性であろうが、仕事から離れた時の対等になるための条件作りなのである。三つ目が、どちらかが転勤や会社を退社することで離れざるをえなくなれば、こちらから声をかけて個人的に送別会をするようにしている。出て行く人は大勢で送別会(ケジメ)を開いてもらうと、その後は敷居が高く近寄りがたくなるものである。しかし個人的に送別会をすれば、その場でその後の継続的な交友を約束することができる。職場でのオフィシャル関係からプライベートな人間関係に、その時点から切り替わるのである。
 
 私の友人で町内会でソフトボールチームに参加している人がいる。彼が言うには参加者は年齢や職業には全く関係なく、毎週楽しくソフトボールの練習や試合に臨んでいるそうである。そしてその関係は和気藹々とし、協力し合い、チームを離れても面倒見がよく、力になってくれるという。私の思う人間関係は歳を取っていようが若かろうが、肩書きがどうであろうが、男だろうが女だろうが関係なく、人として対等でいられる関係が一番楽であり、一番絆が強い人間関係になるように思うのである。47年ぶりに再会しても、また元に戻れるのは、それが対等でざっくばらんで楽しかったからであろう。
 



 

山登り(大山)

2014年09月19日 08時37分43秒 | 散歩(4)
 来年1月末で65歳の完全定年を迎える友人から「山に行こう」と誘われた。彼は団塊の世代の最後のサラリーマンである。その世代の特徴なのか、彼は仕事一途でほとんど趣味を持っていない。そんな彼はリタイヤが間近になってから、その後のことを真剣に考えるようになったと言う。彼は散歩で良く歩いていることから、とりあえず考えたのがアウトドアーとしての山登りである。しかし今までに高い山には登った経験がないから、「最初は近場の低山から・・」という要望である。そんなことから川崎に住んでいる彼の近場、神奈川県にある大山に登ることになった。この山は古くから霊山として庶民から信仰され、山頂には阿夫利神社本社、中腹には阿夫利神社下社がある。標高1252mの山だが、途中(700m)まではケーブルカーがあるから、山頂までは550mの標高を登ることになる。高尾山が599mであるから同程度の山で、彼の体力を測るには相応しい山である。
 
 小田急線の伊勢原駅からケーブル駅まではバスである。朝8時に伊勢原駅で友人と待ち合わせ、駅を出てバス停に行くと、そこにはすでに長い行列ができていた。寿司詰め状態のバスで約30分、大山ケーブル駅のバス停に着いた。そこから15分ほど歩くとケーブル駅である。そこでもすでに長い行列ができている。定員100人乗りのケーブルカーを2台待ってやっと乗ることが出来た。そして通勤ラッシュ並みのケーブルカーは10分弱で阿夫利神社(下社)駅に到着した。そこは標高700mである。正面のはるか先には相模湾が見え、東方向には遠く横浜ランドマークタワーが望める。阿夫利神社にお参りしてから、神社の裏手から登山道に入る。そこからもだらだらと行列を作って登ることになる。40年ほど前に登ったことがあるが、そのときは閑散としていて人と会うのが珍しいほどであった。やはり今はアウトドアーとしての登山人気は高いのであろう。
 
 登り初めて10分もすると、友人が「ちょっと休もう」と言う。しかたなく登山道の広くなった場所を見つけ、道の端に座って5分ほど休む。それからまた上り始めたのだが、また10分ほどすると、「きつい、休もうよ」と後ろから声がかかる。またつき合って休むが、さすがに3度目になったとき、これは付き合いきれないと思うようになった。「これではこちらの調子が狂うから、しばらく歩いて上で待ってるよ。だから自分のペースでゆっくり登ってきたら」、そう言いって一人で登ることにした。30分ほど登って下から上がってくる友人を待つ。しかし10分経っても上がってこない。そして15分が経過する。さすがにそこまで遅れると心配になる。携帯を出し彼に電話をかけて見る。しかし電話は繋がらず直ぐに留守番電話になってしまった。そして待つこと20分、やっと息を切らせ疲れた表情で彼は上がって来た。
 
 「大丈夫?」と私、「大丈夫大丈夫、自分のペースで登れば何とかなるから」そう言いながらも、荒い息はなかなか収まらない。しばらく休んで2人は再び出発する。しかし2人の距離は次第に開いて、下から来る彼の姿は見えなくなる。私の経験からすれば10分15分と歩けば乳酸が足に溜まりだるく重くなってくる。ここで休んでしまえば、休憩の繰り返しになり登山にはならない。普通登山では1時間歩いて10分休憩が基準といわれる。きつくなってもしばらく我慢して上り続けると、足はそれに慣れてきて、後は惰性で登れるようになるものである。しかし彼の体重は86kg、私より15kg重い。米5kg詰め3袋(15kg)を背負って歩いていると思えば、そのハンディーから仕方ないのかもしれない。私は一気に頂上まで歩いて彼を待つことにした。喘ぎ喘ぎ彼が上がってきたのは、別れてから35分後であった。結局行程1時間30分のこのコースを我々は3時間を要したことになる。
 
 頂上から眼下を見下ろしながら昼食を取る。本来なら富士山が見えるはずだが、今日は曇りがちなのか雲に隠れて見ることができない。しばらく頂上で休んでから今度はなだらかな尾根伝いにケーブル駅まで歩くことになる。下りでもやはり彼は遅れ、1時間15分の行程を2時間近くを要した。山登りで一番必要なものは持久力であろう。彼のように特段のトレーニングもせず、体重のコントロールができてなく、しかも年齢の衰えが顕著になってきての山登りは、どんなに低山といえども無理があった。彼にとっては今回の山登りは苦行であったはずである。彼が期待している「山登りを楽しむ」ためには、まずは体重を落とすことが必須であろう。そのことは本人も自覚したようで、「頑張って体重を落とすから、次回は高尾山に登ろう」と、今回の山登りではまだ諦めていないようである。

    

                    伊勢原駅からケーブル駅までバスで30分

    

                    ケーブル駅までバス停から歩いて15分

    

                    ケーブル駅には長い行列が出来ていた

    

                           ケーブルカーの中も満員

    

 

          

                           阿夫利神社(下社)

    

 

    

 

    

                         かっこよく決めた山ガール

    

                         神社の裏手の急な階段

    

 

    

                            山道でも行列

    

 

              

 

            

 

            

 

    

               富士見台 晴れていれば正面に富士山が見えるはず

        

                  リュックと幼児を背負い子供の手を引く

        

               遅れること35分、喘ぎながら疲れた表情の友人

   

                         山頂にある阿夫利神社(上社)

   

 

                                頂上からの眺望

   

 

   

                           帰りは雷ノ峰尾根から下る

           

 

   

            下りでも遅れている友人、体重が災いしているのであろう

   

                           見晴台 もうすぐ秋

   

                            長い下り道

   

 

   

 

   

                       モミジも少し赤くなり始めている

     

 

 


散歩(小手指ケ原)

2014年09月05日 09時02分56秒 | 散歩(4)

  8月の後半の土日は毎週のように雨模様であった。そういう時はあまり遠出をせず、近場を歩くことにしている。自宅からの散歩コースも何通りかあるのだが、一番の気にいっているのは自宅から住宅地を抜け北野神社へ、そこから畑の広がる小手指ヶ原を通って小手指駅までの約2時間コースである。そのコースは住宅地、畑、茶畑、雑木林と変化にとみ、季節によって色々な変化を見せてくれる。今日はカメラを持って夏の終わりに咲いている花をテーマに歩いてみることにした。夏の花と秋の花が入り乱れて咲く様は、今が季節の変わり目であることを感じさせてくれる。もう少し季節が進み、1枚上を着て歩くようになれば、秋も深まり散歩コースの様子も一変することになる。彼岸花が咲き、金木犀が香り、紅葉が始まるのももう少しである。またその時に季節の変化を楽しみたいものである。

     

                                 ケイトウ

     

                                    秋のバラ

            

 

            

 

            

 

            

                                 サルビア

     

                         この当たりは農業の家が多い

     

                                  ニラの花

             

                       ハチもせっせと蜜を吸う

             

                              ブルーベリー

             

 

             

 

             

 

             

 

             

 

             

 

             

 

             

 

               

 

             

 

             

 

             

 

             

 

     

 

             

 

             

                  雨が多い日が続き、アジサイが狂咲き

                

 

             

                                               ヒョウタン

     

                           小手指ケ原古戦場

     

                            小手指が原古戦場

     

                                 芋畑

      

 

     

                                  茶畑

     

                                 県立 所沢西高

             

                      穴を掘って体を埋めて暑さ対策

             

                 コンクリートの電柱に停まって鳴くツクツクボウシ

     

                                    駅への近道

              

                           暗い林の中を通り抜ける

     

                      やぶ蚊に刺されないかと心配になる

              

 

     

                                      小手指駅

      

 

 

 

             

 

               


散歩(甘楽)

2014年08月22日 08時18分48秒 | 散歩(4)
 
群馬県甘楽郡甘楽町     8月16日
 
 関東近県で行ってみたいところはまだ何ヶ所もある。しかしその地はいずれも交通が不便で、日帰りの散歩には不向きである。そんな場所を今回から電車やバスを使わないで車を利用することにした。関越高速で藤岡JCTから上信越道へ入り、富岡インターで降りて「道の駅・甘楽」へ、車を道の駅の駐車場に停め、そこから一筆書きのように甘楽の町を歩いてみた。
 
 ここ甘楽(かんら)は鎌倉時代から小幡氏の拠点として栄えた。1615年に織田信長の次男・信雄(のぶかつ)がこの地に入封したのを機に城下町が整えられた。その面影は今も健在で、信雄が整備した町並みや雄川堰の水が街中を縫うように流れいる。
 
 昔は城下町として栄えた甘楽町も、今は取り残されたような小さな町である。歩いていてもほとんど住民と出会うこともなく、ひっそりとしていて時間が止まったようである。江戸時代の面影を残す白壁や石垣、街中の雄川堰の小さな流れ、何の変哲もない街には人を癒してくれるような緩やかな空気が流れている。それはいたるところに流れる水のせせらぎが有るからかもしれない。

   

                              道の駅 甘楽

   

                        雄川(おがわ)
 
   

                     雄川に沿って上流へ歩く

             

                      カワトンボ科 ハグロトンボ

             

                       雄川は透明度が高い

   

                           雄川
               この先2.5km上流に雄川堰取水口がある

   

                       雄川取水口(大口)

               

             写真の上が雄川、下が分岐された雄川堰(用水路)


               ここから今度は雄川堰に沿って再び街に戻る

   

                          雄川堰

   

                        一番取水口
        雄川堰には3ヶ所取水口が設けられ、陣屋地内・侍屋敷の間を縫って
        幾筋にも用水路をめぐらせる。その用水の水は地域住民の生活用水や
            下流の水田地帯の灌漑用水として利用されている。

            

                 左側の小さな流れが分岐された用水路

   

                          雄川堰  
               この場所では流れは浅く広くなって流れている

   

                        こんにゃく畑
        肥沃で水はけの良い土壌を活用して、こんにゃくの栽培が盛んである。

   

              雄川堰はさらに下り、畑や家々の庭にも入っていく

   

               雄川堰はさらに2番口、3番口と分岐していく

   

                         郵便局前

            

                 小さくなった用水路は街中に広がっている

                           


   

                            小幡城跡

    
                        国指定名勝 楽山園
            織田信長の次男信雄が7年の歳月をかけて築いた池泉回遊式庭園

   

                          御殿前通り
                いたるところに昔ながらの石垣が残っている

   

                        武家屋敷地区

   

                      喰い違い郭(くるわ)
            戦いの時の防衛上のために造られたものだが、下級武士が
            上級武士に出会うのを避けるために隠れたとも言われている

   

                         武家屋敷地区

   

                          中小路
             道幅14m、昔は白壁の武家屋敷や庭園が並んでいた
                昔の石積みが江戸時代の面影を残している

   
 
                  明治時代後期に建てられた古民家
              今は無料休憩所・観光案内所として利用されている

   

                 この当たりの雄川堰は桜並木になっている

   

       ところどころに堰に降りられる場所がある。昔はここで水をくんでいたのだろうか

   


            


   

                      養蚕農家群の町並み

            

              町並みの裏手は畑、昔は桑の木が植えてあったのだろう


   

               流れ下ってやがて鏑川(かぶらわ)に合流する