新得 のんびり宿 スロウ inn 楓(ふぅ~)

北海道十勝の自然の恵みをダッチオーブン料理でおもてなしするのんびり宿「スロウ inn 楓(ふう~)」のHP兼ブログです。

12月8日。

2014年12月08日 | MASAのつぶやき
平和を考える12月8日にふさわしい詩を紹介します。

『平和の申し子たちへ! 泣きながら抵抗を始めよう』

 二〇一四年七月一日火曜日
 集団的自衛権が閣議決定された
 この日 日本の誇るべき
 たった一つの宝物
 平和憲法は粉砕された
 つまり君たち若者もまた
 圧殺されたのである
 こんな憲法違反にたいして
 最高裁はなんの文句も言わない
 
 かくして君たちの日本は
 その長い歴史の中の
 どんな時代よりも禍々(まがまが)しい
 暗黒時代へともどっていく
 そしてまたあの
 醜悪と愚劣 残酷と恐怖の
 戦争が始まるだろう

 ああ、若き友たちよ!

 巨大な歯車がひとたびぐらっと
 回りはじめたら最後
 君もその中に巻き込まれる
 いやがおうでも巻き込まれる

 しかし君に戦う理由などあるのか
 国のため? 大義のため?
 そんなもののために
 君は銃で人を狙えるのか
 君は銃剣で人を刺せるのか
 君は人々の上に爆弾を落とせるのか

 若き友たちよ!

 君は戦場に行ってはならない
 なぜなら君は戦争にむいてないからだ
 世界史上類例のない
 六十九年間も平和がつづいた
 理想の国に生まれたんだもの
 平和しか知らないんだ
 平和の申し子なんだ
 平和こそが君の故郷であり
 生活であり存在理由なんだ

 平和ぼけ? なんとでも言わしておけ
 戦争なんか真っ平ごめんだ
 人殺しどころか喧嘩(けんか)もしたくない
 たとえ国家といえども
 俺の人生にかまわないでくれ
 俺は臆病なんだ
 俺は弱虫なんだ
 卑怯者(ひきょうもの)? そうかもしれない
 しかし俺は平和が好きなんだ
 それのどこが悪い?
 弱くあることも
 勇気のいることなんだぜ
 そう言って胸をはれば
 なにか清々(すがすが)しい風が吹くじゃないか

 怖(おそ)れるものはなにもない
 愛する平和の申し子たちよ
 この世に生まれ出た時
 君は命の歓喜の産声をあげた
 君の命よりも大切なものはない
 生き抜かなければならない
 死んではならない
 が 殺してもいけない

 だから今こそ!

 もっともか弱きものとして
 産声をあげる赤児のように
 泣きながら抵抗を始めよう
 泣きながら抵抗をしつづけるのだ
 泣くことを一生やめてはならない

 平和のために!

毎日新聞 2014年07月10日 東京夕刊 掲載

集団的自衛権行使容認が閣議決定された7月1日、
毎日新聞からの依頼により、なかにし礼さんが書いた詩です。
 「僕自身も泣きながら、ですから。日本がこんな国になってしまって悲しくて仕方ない。
 特定秘密保護法を先につくって、次は集団的自衛権。
 『戦争だから』と自由に発言できない時代はすぐそこ」(毎日新聞記事より)
もしも現政権が今度の衆院選で圧倒的多数の議席を獲得したなら、
なかにしさんの言う『暗黒時代』も、そう遠くない将来にやってくるでしょう。
抵抗しましょう、ジタバタしましょう、平和のために。
若き友たち・我が子たちを守るために。          MASA

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6 コメント

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同感!!! (ペンギン)
2014-12-09 00:36:53
73年前の今日の私の絵日記には、
「朝の七時ごろのニュースでせんそうがはじまったことをいいました。学校で時々ニュースをききに、外へ出ました。4回もききに出ました。今日は一日ラジオを付けていました。(後略)」 と書き、絵は、外で並んでいる様子、花子とアン に出てくるあの形のラジオです。この年の4月入学した時は、小学校でなく「国民学校」と替わっていました。敗戦後1年7か月経った1947年3月まで6年間続き、また小学校と言うようになりました。国民学校の4年生の6月30日「学童疎開実施要綱が」が閣議で決定され、8月になると学校単位でそれぞれ疎開地に向かいました。家族から離れ、集団生活が始まりました。私達参加者で、書き続けた絵日記600日を始め 資料を集め、A3判大に3000枚のカラーコピーにし、『第二次世界大戦学童疎開記録集』として疎開開始50年を機に戦争を知らない世代の方に見て頂きたく、国立国会図書館に寄贈しました。自由と平和と命は当り前に有るものではない事を強調し、カラーコピーをパネルにして 自主展示 資料提供の形式による自治体の展示会を開き、多くの方にご覧頂き、この30年間 収集・記録・伝承 に努めてまいりました。グループの名も20世紀に次の21世紀は戦争の無い平和な時代であれとの願いを込めて≪平和祈念プロジェクト21≫と名付けました。このブログをご覧の方の中には、ホームページ<絵日記による学童疎開600日の記録>をご覧くださった方もいらっしゃることと思います。終戦時10歳だった子供も、傘寿を迎え、自主展示は体力的・経済的に難しくなりましたので、お誘いがあれば、命の有る限り、パネルと疎開開始から解散までを授業向けに28分に纏めた DVD を持って 学童疎開を中心に戦時中の生活のお話に伺っております。何度かキナ臭い状況に見舞われましたが、憲法9条のお蔭で今までは戦争に巻き込まれることから免れてきました。が 国民投票 もせず、憲法解釈と称して 集団的自衛権 を海外に発信している 怖ろしい事実を聞くにつけ、各自が 戦争の怖ろしさ・愚かさ を感じ取ってくださって、一日も早い世界の平和を祈って止みません。戦争は勝っても負けても大事な命を落します。先日 中学2年生の授業に招かれて、戦時中・疎開生活 について質問を受けました。当時のファッションは?と言われ、文部科学省は、戦時中の生活を教えていないのかな?と思ったぐらい 物不足、食糧事情、東京を離れて空襲の心配・家・家族の安否は?毎日の絵日記には書かれていない 不安に苛まれた心など 全く知らないようでした。録音するのも、テープでなく スマホと称す器械。69年も平和が続いた中に生まれ育っている生徒さんに戦時中の貧しさは想像出来ないのは無理もないことと思いますが、何故物資不足になったか?常に命への不安に怯えている生活を余儀なくさせられたか?考えてほしい。そしてその戦時中の生活に戻らないようにするにはどうしたら良いか?生徒さん同士で話し合って、争いの無い世界を平和な世界を作って頂きたい。
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その通りですね!! (MASA)
2014-12-09 18:14:18
ペンギンさん、長文のコメントありがとうございます。

≪平和祈念プロジェクト21≫≪絵日記による学童疎開600日の記録≫の活動に心より敬意を表します。
憲法9条を有する被爆国日本の最大(で唯一)の国際貢献とは、世界の先頭に立って世界平和と反核・反原発を説くことしかないと思います。
学校においては、脱ゆとり教育への転換の折、平和教育に割ける時間数が激減していると思います。さらにこれから道徳が教科化され愛国心が「押し付け」られるようにもなります。そうすると、戦争の真の姿・負(影)の部分が、どんどん薄れ忘れられてしまうような気がします。
この選挙は、安倍政権のやってきたこと・やろうとしていることに、直接NOを突きつけるチャンスでもあります。
まずは選挙権のある私たち大人が、子ども達の未来のために、ジタバタ抵抗してもいいのではないでしょうか。
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Unknown (渡辺章)
2014-12-16 10:31:56
12/8のMASA君の記事素晴らしいので、僕のFACEBOOKに転載したいのですが、お許しを頂けますか?
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はい(^_^.) (MASA)
2014-12-16 21:09:40
章お兄さん、ありがとうございます。

僕も当然ながらなかにしさんの許可を得たわけではないのですが、なかにしさんがこのメッセージをより多くの人々に伝えたいとお考えだろうと勝手に解釈してブログにこの詩を掲載させていただきました。
この詩が拡散して、「抵抗しよう」と考える人が一人でも増えていくと、子ども達の未来にも光明が見えますね。
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Unknown (aberina)
2014-12-27 06:25:09
学校現場でも危機感をかんじつつ、職場の中では道徳の教科化についても集団的自衛権についても語り合えていません。最も子どもたちに近い場所にいる自分が、もどかしく感じています。子どもたちには、折をふれ話をしていってはいますが・・・。集団的自衛権が閣議決定されたとき、ある中学生が「私たちも戦争をすることになるのですか」「ぼくも戦場にいかなければならないのか」と敏感に反応したと聞きました。そうならないためにも声を上げ続けていきたいと思っています。どうせなるようにしかならない・・・とあきらめずにいたいです。なかにしさんのように思う人たちは、本当は少なくないはずなのに、なかなか大きくとりあげられていないですね。ストレートで共感できる記事でした。ありがとうございます。以前何かで読みました。「戦争に行く人は戦争をしたくなかった人です」
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そう、少なくないはずです (MASA)
2014-12-27 13:44:42
aberinaさん、こんにちは&ありがとうございます。

2004年有事関連法案成立時に刊行された、りぼん・ぷろじぇくと『戦争のつくり方』を再読し、10年間にはまだ漠然としていていたことが、現在進行形で切実に迫っていることがわかり、背筋がザワザワと寒くなりました。
「戦争に行く人は戦争をしたくなかった人」。なるほど、その通りですね。イコール「戦争をしたい人は戦争に行かない人」。ごく一部の権力者のその時々の勝手な都合で、私たちの生命や生活が脅かされるなんてあってはならないことです。
学校現場も様々な厳しい現状が山積していること思いますが、aberinaさんのように平和教育に強い志を持つ先生が砦となって、子ども達の未来への道に光を照らしてあげてください。
お忙しいと思いますが、こちらにも遊びに来てくださいね!
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