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シネマ座椅子

座椅子に座り、酒を飲みながら日々映画鑑賞。
映画の結末を待たずに酒の力で本日の結末を迎えることもしばしば。

鍵泥棒のメソッド

2014-03-21 | おもろい
マサ様が例の倍返しをやって国民的視聴率男になる半年だか1年くらいだか前に公開されていた映画。

半沢に対して「さすが『鍵泥棒』の堺だな!」みたいな評価が多い中、座椅子は大河「新撰組!」でマサ様を知り、それ以降このブログでも「マサ様は邦画界のエース」だと言い続けていましたし、鍵泥棒がどうこう言われても、いまいちピンと来ない感じがありました。鍵を盗もうが盗むまいが、マサ様の映画にハズレは無い。



んで、今回地上波でやってたこともあり、その「鍵泥棒」とはどんなもんだと鑑賞です。




観てみると一応マサ様主演扱いですが、広末さんと中車さんの存在感がすごいので、それほどマサ様一人が主演っていう感じもせず、3人が主演なのかな、という感じが強い。




1.記憶喪失になった殺し屋が、世の中どうでも良くなってるニートみたいな奴と人生入れ替わって、特に予期せず殺し屋になっちゃったニートの方がとんでもない騒動を巻き起こす、という三谷作品のようなノリで進む話

2.記憶喪失を経て純朴純粋な男になった殺し屋と、とある思いから激しく誰かと結婚したいと思っている割には全然女性的感情を表に出してくれない難しい女が繰り広げる見てて照れちゃうくらいの純愛話

この1.2.が話の軸。要するに1.2.両方に関わる中車さんが凄いという話。
あの人昔は気弱なオッサンの役ばっかだった気がするのに最近すっかり貫禄や凄みのある役ばっかになってきてるよな。「カイジ」の利根川役が強烈な印象を残していたことが思い出される。




「笑い」「緊張」「共感」「驚き」「興奮」「感動」と座椅子が勝手に定義している「映画に求める要素」を一通り満たしています。これって結構珍しいタイプの映画だと思います。「超おもろい」カテゴリで見てみても、これを全て満たしているのは「陽のあたる教室」と「9か月」くらい。



つーことで、面白かったです。できたらマサ様はもう1回倍返しするのはもうそれはそれで良いので、それ以降はテレビドラマより映画に主軸置いて欲しいなと思います。


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マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙

2013-12-06 | おもろい
メリル・ストリープがオスカー征したのでも有名なこの映画、
今回なかなか楽しみにして観てみました。

メリル・ストリープの映画は「プラダを着た悪魔」以来か。

偶然ですが前回の「エグザム」とこれといい、イギリス映画が続いてる。
イギリス映画って、全然イメージがない。
フランスやイタリアは何となく「多分こんな感じ」的なイメージが
沸きやすいけど、イギリスだと何もイメージが浮かばない。
「イギリスの飯はマズいらしい」ということしか浮かばない。

とりあえず観てみる。



知ってのとおり、サッチャーさんの伝記的な映画。
晩年の認知症を患ってからのサッチャーさんの脳裏に蘇る若き日々、
ってかたちでイギリスの歴史が描かれる。

政治という完全なる男社会において、圧倒的アウェーの中
女単身で戦いを挑み、頂点に上りつめるサッチャーさん。
どんだけ気が強かったんだろうな。何せ「鉄の女」だもんな。



サッチャーさんと言うと、

 ・サッチャリズム
 ・米ソ冷戦の終結
 ・フォークランド紛争

だと思うんだが、まぁどれも満足に描かれていた。
あの時代のイギリスって、結構激動の時代だよな。



激動な時代な上に、サッチャーさんが初の女性首相だったことも手伝って、
実に映画にしやすい題材だったのかなーという感想。
家族と政治の間で揺れる感じなんかも、女性政治家ならではか。



サッチャーさんは首相在職10年以上だというのに、
日本じゃ「歌手一年、総理二年の使い捨て」。



何なんだろうな。

なんつーか竹下さんは「言語明瞭・意味不明」だった割に、
本当にこの格言だけはすげーうまいこと言ったよな。


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デビル

2013-11-30 | おもろい
シャラマン作品です。

彼の映画を観るのは久しぶりだなと思い、振り返ってみると、
どうやら「ヴィレッジ」以来らしい。

あとブログ的には観てるのは「シックス・センス」ですね。

しかし上記2作品のレビュー読み返してみると、実にシンプルな文章だ。
最近のダラダラ文は一体何なんだ。いつからこうなったんだ。


それはそうとシャラマン作品、一番好きなのは何故か感想書いていない
「アンブレイカブル」なのですが、この映画はどんな感じなのか。



観てみると、力量ある演出家ならば舞台化できてしまうのではと思える密室劇。
よくあるエレベーター閉じ込め系のやつ。



密室の中に閉じ込められた5人が暗闇の中で惨劇に巻き込まれていき、
徐々に分かってくる5人の素性、惨劇の原因、と話が進んでいく中で、
あまり得意じゃないスティーブン・キング臭が漂ってくるのに警戒しつつ、
シャラマン作品お約束の驚愕のラストへ。



確かに「なるほどーそーきたかー!」的なタネ明かし&伏線回収でありながら、
「もうひと驚き来ないのかっ!?」などと勝手な感想を抱いたりもしたのでした。



とは言っても中盤のエレベータ室内で惨劇が置きて、
警備室からそれを見る警備員と警察官。
警備室からの声は聞こえるが、エレベータからの声は聞こえない、
などといった緊張感溢れるシチュエーションンは素直に楽しめました。


やはりこーゆー緊張感ある展開、かつ驚きのラスト、
みたいなサスペンスは好きですね。


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ドライビング Miss デイジー

2013-10-13 | おもろい
200本到達に安堵してたらまたあっという間に1ヶ月経過してます。
これはまた半年とか1年とか放置って感じの悪い流れになるパターンの予兆ですので
ここらで更新します。


今回はこの「ドライビング Miss デイジー」です。

なんで「ミス」がわざわざ「Miss」なのか。
もしかしたら女性を表す「ミス」と運転失敗の「ミス」が掛かってることを
強調したかったのかも知れないが、
だったらそのまま「Driving Miss Daisy」でいいじゃないか。
分かるってそれくらいなら。もっと信じてよ。
確かに昔鎖国してたけどさ、今はもう英語は義務教育科目なんだよ。



などと思いつつ観てみます。
分かり合えなかった女主人とその運転手が色々あって友情深めていく感動ものらしい、
ということだけ知ってました。
そんな大まかなあらすじだけ知ったのが公開当時の頃、20年以上前。
それから興味ありつつ本編を観ることなくここまで来てしまっていたので、
かなり観たいなと思っていた映画です。


観てみると、意外にもかなりユーモアに溢れていたという印象。
お墓で「最初は"B"と最後は"R"だからそれでバウアーを探せ」のコーナーは特に良かったですね。
神経質な老人の役のイメージが強いモーガン・フリーマンの演技の幅の広さを感じます。


しかし激しい人種差別の歴史。この映画でもそこらかしこに見えてきます。

それにしてもメリケンって人種差別系の話好きだよな。
多分ここつついとけば社会派的な評価得られやすいんだよきっと。
日本だと似たような歴史上における差別の話題は禁忌扱いされやすいけど、
多分向こうではそれほどそうでもないんだきっと。

結局そんな観点があることも手伝って、ユーモアと友情と愛に溢れた、
実に深みのある名画になったのかなぁと。


映画史に名を残すアカデミー作品賞受賞作。
公開から20年以上の時を経て観ました。おもしろかったです。


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ブラック・スワン

2013-08-11 | おもろい
わざわざレンタルしておきながら、「確かサスペンスっぽかったっけ」
くらいしか認識してなかったという感じで観てみました。
完全なる予習ゼロです。



前半は、演目におけるバレリーナ達の主演争いに伴う確執が描かれる。



ショーガールと同じことやってる。バレエかナイトショーかの違いだけだ。
サスペンスらしいし、これ絶対役を巡って生きるか死ぬかの争いになるよ。



などと考えていたら徐々に主役のナタリー・ポートマンの背中についた
傷の謎から物語がサスペンスっぽくなってくる。
「この傷をつけたのは、誰?」


バレエなだけに、鏡を使って怖がらせるシーンが多い。
その筋では有名な「本当にあった呪いのビデオ」の「三面鏡」のようなやつ。

来るのはなんとなく分かっていても、ちょっとゾッとするような、
なかなかの怖さを感じることができました。あの背中を掻くシーンとか。



しかしこれ、ナタリー・ポートマンはどれだけバレエの練習したのだろうか。
もうバレリーナになっちまえばいいのに。
ただでさえあんだけかわいいんだし、きっと世界一のプリマになれるよ。



見えるもの、見えないものに振り回され続け、結局あるはずの無いものが
見えた故に完璧な「黒鳥」を演じることでき、見なければいけなかったものが
見えなかったためにこの結末を辿った主人公。


まぁこういう話はこういう結末になるのかなぁ、、と思いつつ、
それなりにサスペンスというかホラーというか、それ的にも楽しめました。


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チェンジリング

2013-06-02 | おもろい
映画を観る事に飢え気味だったので、
とりあえずCSでやっていた本作を鑑賞することにした。

まずCS番組表を確認。


「1920年代にアメリカで起きた、警察による子どもの取り違え事件を映画化。
 行方不明の息子を取り戻そうとする母親の姿を描く。」


わかった。予習完了。さぁ、観よう。




観始めて、イーストウッド作品であること、主演がアンジーであることを確認。

こんなことすら知らぬうちに映画を観始める相変わらずの座椅子クオリティに
がっかりしつつ観進める。

マルコヴィッチが出ている映画を観るのは、なんとマルコヴィッチの穴以来。
色々映画を観てきたつもりでいたけれど、案外観てないもんだな、、。と振り返る。



本作のアンジーはセックスシンボル的な魅力を乱暴に振りかざす
いつもの感じではなく、あくまで演技で勝負する、まさに女優としての雰囲気。

1920年頃のファッションやメイクも、当たり前みたいに乗りこなしちゃうのは
さすがの一言。

しかし息子を失って苦悩するアンジーが涙を流すシーンがとにかく多い。
涙でアンジーのメイクが大崩れするのも中盤からは何とも思わぬ感じに
見慣れてくる。





物語は、史実ということで、当時のロス警察がいかに滅茶苦茶で
ヘッポコであったかが描かれます。



子どもが誘拐されて警察に相談して、「見つかったよ!」と言われて
渡された子どもが完全に別人。「これウチの子じゃねーし!!」って
警察に文句言ったら精神病院に強制入院。



まるでコントのような話である。
大体誘拐事件解決のために別の子渡して話を丸く収めようという発想がすごい。
犬でやっても絶対バレるであろうことをよく人間でやったな。



まぁ総じて、物語も非常に分かりやすく、街並やファッションもスタイリッシュ、
そしてアンジーがとにかく魅力的。ということで、おもしろかったです。
やはりイーストウッド映画にハズレなし、です。

勢いで観た予習ゼロの映画が楽しめる映画で良かったです。


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まほろ駅前多田便利軒

2012-07-25 | おもろい
これは小説読んでから映画観てみた系です。小説は一言で言うと「ノンキな池袋ウエストゲートパーク」って感じで、IWGPのような無理にカッコつけようとしたところもなく、色々な人達ののほほんとした悩みをのほほんと解決するような、そんな雰囲気でした。


原作でも主役の一人、行天は、三浦しをんさん完全に龍平をイメージして書いてますよねって感じに溢れていたが、映画化されてみるとやっぱり当然のように龍平。これは龍平以外無い。映画「電車男」のエルメスが中谷美紀だったのと同じくらいの「この人が演じて当然」感があった。



てかコレは瑛太&龍平コンビの映画ですね。この2人はやたら共演が多いので有名。邦画界のゴールデンコンビです。



瑛太も最近すっかり雰囲気ある俳優になったよな。ダイハツのCMなんかでも瑛太が出てるってだけでやたら映画っぽい雰囲気出てたもんな。てかPSVのローンチCMも瑛太&龍平だったよな。みんゴルだったか。レトロなゴルフファッションで不敵な笑み浮かべる龍平がカッコ良かったよな。



まぁ本でも読んだこの「まほろ駅」。しっかり小説が映画になっていて、それだけでなかなか楽しめるものになってました。小説の映画化ってゆーと、どうしても余計な枝葉をくっつけてこれこそまさに蛇足、って感じになりやすいけど、コレはそーゆーのがなかった。でも物足りないものもなく面白かった。キャスト、ストーリー、演出、それぞれが良いバランスなのでしょう。



この映画では鈴木杏が水商売の女役やってる。彼女もそんなのやるようになったか。てか実は彼女結構体当たり系の演技やっちゃうタイプなんだよね。年齢が上がってきたこれからにやや期待したくなる。



「まほろ駅」は来年だったか連ドラになるんだよね。コレってホント連ドラ前提みたいな話だから、それは是非ともやるべきだと思う。最近まともに連ドラなんか久しく見てないが、コレだったら見てみたいな。


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レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏

2012-07-22 | おもろい
それにしても「GOAL!3」はつまらなかったけな・・・、と思い出しつつ、この映画を前々から観たかった事を思い出し、鑑賞。


審判視点からのドキュメンタリー。主演はよくイングランドプレミアリーグで審判やってるハワード・ウェブ。2010年W杯決勝戦もこの人が審判だった。とにかくピッチ上でスキンヘッドがよく目立つ。


コレがつまらなかったら、もうサッカーを面白い映画にしたけりゃ少林サッカーやるしかないんじゃねーのかというくらいの期待を持って観てみた映画です。





いやー、審判って、試合中あんなに他の審判とベラベラしゃべりながらジャッジしてんだな。ていうか、主審はやっぱ色々見えてないんだな。サッカーって主審にバレないように反則するテクニックを競うスポーツな側面があるから、それの上いかなきゃいけない審判は大変だな。

その上、一つオフサイドか否かの微妙な判定をしてしまったがために、一国の首相から「彼に殺意を抱いている。」とか言われちゃう始末。ホント大変な仕事だよな。てか2002年の日韓大会のとき、韓国は決勝トーナメントでかなりビミョーな判定の連発で何というかジャンパイアが味方についた状態で勝ち上がったよな。アレ、未だにヨーロッパの国々根に持ってるんだよね。もう2度と韓国にはW杯開催のチャンスは来ないと思うよ。でもそれで日本にもチャンスがなくなるようなとばっちりはやめて欲しいけどな。

中国は中国で、国際Aマッチなのにヨユーで中国人審判4人でジャッジしたりするし、西アジアに至っては「中東の笛」の現象が発生するので、もはやコメントするのもバカバカしい。

AFCはやっぱなんつーか、そーゆーところから競技の質が低いんだろうなー、と思わずにいられない。そしてJのチームがACLで8強に残るのに苦労している現状がまた悩ましい。世界的に見て「育成リーグ」の色が強まってきている今のJだと、2年続けて強豪チームでい続けるのが非常に難しくなってんだよな。



話がそれた。



とにかく、サッカーの審判ってのが背負っている緊張感やピッチレベルでの躍動が感じられる映画として、実に良かったです。「GOAL!」よりは絶対こっちのが面白いです。


日本のプロ野球でもこーゆー映画作ってくれないかな。「アンパイア 知られざるジャンパイアの舞台裏」みんな見てみたくない?




全然関係ないけど、ディミュロいたじゃない、マイケル・ディミュロ。何度もあからさまなボールをストライクと言い続けたがために大豊と星野監督に胸倉つかまれてバックネット前まで連れてかれた上、中日ナインに囲まれて恫喝まがいの猛抗議された結果「日本の野球は怖い」と言い残して帰国したディミュロ。
あの人、今もまだメジャーリーグで審判やってて、相変わらず誤審や不可解判定ばっかやってんだってな。


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南極料理人

2012-05-18 | おもろい
今や押しも押されぬ邦画界のエース、マサ様主演の本作です。

ほのぼの系ヒューマンドラマっぽいことだけ分かった上で観賞。




観てみると、とにかく、料理がウマそう。




(´・ω・`)おなかがすくお。




深夜観賞厳禁系の映画です。



終始ずっとニコニコしながら観てられます。なるほど、これがほのぼのというものか。


やっぱあーゆー極限状況にいながらにして、やれフルコースやら超分厚いステーキやら、あんなの出てきたらさぞかしメシがウマいだろうなと思わずにいられない。そして南極ものすごく寒そう。


イヤイヤ行った南極でも、あんな愉快な仲間達と出会えたら、おのずと楽しい日々になるだろうな。
そして、あんな環境で互いに命預けながら日々を過ごしたら、きっとフツーの日常じゃ絶対得られないような絆が生まれるに違いない。
南極調査隊。すげー大変だろうが、その結果得られるものを想像すると、やや羨ましくもある。でも南極とか行くの絶対無理だろjk。家が好き。自宅最高。これがサラリーマンのジレンマって奴だ。分かるか?


とか何とか言って終始アハハウフフとニコニコしながら観られました。ホラーやらサスペンスやらに傾向しがちな座椅子的には、かなり異色な感じです。楽しかったです。


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イキガミ

2011-11-12 | おもろい
松田翔太主演であるということと、マンガ原作のなんとなくなあらすじを聞き覚えしたことがある程度の認識で観てみた。要は「あと1日で死ぬって決まったら、お前どーする?」な映画らしいということで。


映画としてはよくある題材だ。ブログ的には「死ぬまでにしたい10のこと」あたりを思い出すな。あとは有名どころで「ディープ・インパクト」や「アルマゲドン」や何やら、生き死にの狭間での人の絆とかそんな類の物語は枚挙に暇がない。



マンガ原作なだけに、これも翔太が最終的にデスノートのライトみたいなマジキチっぷりにならなきゃいいなと思うばかりな気分で観賞。てか大体翔太は何の役なんだ?






なるほど翔太は「お前あと1日で死亡確定なwwww」な通知(逝紙)を粛々と渡す係の人か。翔太が死ぬワケじゃねーのか。





つまり翔太はこの映画では狂言回しのような、MCのような、そんな役回り。

しかしうつむき加減に演じるだけで妙に雰囲気出るよな。これが血筋というものか、ライアーゲームの時のダークヒーローな役とは違う、また別の翔太の魅力を感じます。




眺めてみると、なるほどこれは感動的だ。

感動的なのだが、物語が感動的過ぎて「感動的なストーリー」の教科書に書いてあるような話だ。判で押したような感動に、若干興ざめしつつも、まぁそれはそれで素直に感動しておいた方がトクなんじゃねーかと思ってある程度感動しておく。



なんつーか、一通り観終えて最後スタッフロールで主題歌「みちしるべ」が流れるのが一番の感動ポイントかも知れない。序盤~中盤にかけての翼くんの「みちしるべ」についてのくだりは、確かに感動的だったが、最後もう1回同じ歌流されるとそりゃ感動する。

スタッフロール観終えたところで、直後にもう1度翼くんが「みちしるべ」歌うところ観なおすとかなりヤバい。泣ける。いい歌だなちくしょう、俺を泣かすなこのバカ。



山田孝之もかなり良かったが、やはりこの映画のMVPは金井勇太と塚本高史、「コマツナ」の2人で決まりだろう。



それにしても、この国家繁栄維持法?これなんで成立したんだろうな。成立前にちゃんと国民に信を問うプロセスを経たのだろうか。まさか国内でのコンセンサス無しに一足飛びに国際公約してきちゃったんじゃないだろーか。昨今の消費税10%へ増税大宣言と同じノリか。大体何だっけ、あのCO2削減25%のなんとかイニシティアティブ。あんなの実現できんのかよ。勝手な宣言すんなよ。あれからもう2年以上経っちまったぞ。引っ込みつかなくなるぞ。何でか知らないけど政権交代してからこのかた日本オワコンな要素が多すぎんぞ。どーなってんだよ日本。


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インビクタス/負けざる者たち

2011-10-08 | おもろい
只今、絶賛ラグビーワールドカップニュージーランド大会開催中です。ベスト8がぶつかり始めたところです。北半球と南半球とで、完全に山が分かれたので、決勝は北半球の王者と南半球の王者とがぶつかるということです。残念ながら応援してたアイルランドは負けてしまった。ウェールズとフランスがベスト4に残った。頑張れ北半球。


そもそも北半球のキックラグビーがとても好きです。トライ取るだけがラグビーじゃないとでも言うか。大体トライよりドロップゴールのが胸熱です。スタンドオフがゴールに向かい蹴飛ばしたボールを、敵味方の屈強な男たちが何もできずただ見上げるだけになる、あの時間が止まる瞬間がたまりません。


チェリーブロッサムズ(日本代表のことね)も、今回1分3敗で厳しい結果で終わったけれど、もっとドロップゴール狙っていいと思う。外国相手に正々堂々トライだけ狙い続けるのはムリがあるんじゃねーのか。せっかくアレジのようなフランスみたいな強国相手でも通用するようなスタンドオフを擁しているのだから、もっと柔軟に点を取っていくべきだyp!そしてJKのヘッドコーチ退任にただ涙。


このワールドカップから、スタンドオフやウィングよりも、ナンバーエイトやセンターがすごく気になるポジションになりました。ナンバーエイトが攻守共にFW陣を統率するのは見てて楽しいし、センターが相手チームのFW陣に切り込み隊長として突撃していく様は、何度見てもカッコいい。




一応映画ブログですが何か(`・ω・´)




さて観てみたこの映画、ラグビーものな上に、イーストウッド作品なので、きっと面白いのだろうと思って観てみました。

アパルトヘイト終了後の南アフリカはこんな感じだったのね、と思える要素満載で、さすがイーストウッド政治的メッセージを映画に乗せてきます。マンデラ大統領役は「ハリウッドのいかりや長介」モーガン・フリーマンさんです。さすが長さん、適役です。

確かにサッカー南アフリカ代表は黒人ばかりだったし、スプリングボクスは白人ばかりだ。
要するに未だに人種による嗜好の違いのようなものは残っているのだということが伺えるワケで。



実に感動的な話です。これは実話ベースの話なのです。スポーツの力は国家を変えうることを感じます。しかしこうやって国家のトップとアスリートとが友情を結び、影響を与え合うって話なワケだから、マンデラ氏ってのは柔軟な人だったんだな。



日本だったらどうなるんだろう、誰が首相と友情結ぶんだ?WBCの時のキャプテンだった宮本か、それとも我らが澤アニキか、、。


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NINE

2011-10-06 | おもろい
ミュージカル?なのか?程度の予習ゼロ具合で観てみた。どうやら派手な映画で楽しめそうなので。


観てみると、なるほど確かにミュージカル。おぉ、監督はあの「シカゴ」の監督なのかyp!

プロデューサーズ」の主役達が「創りたい!僕はミュージカルを創りたい!!」っていう創造性溢れる方向性だったのに相反し、こちらの主役は「もうアイデアがない、もう映画が創れない・・・」という退廃的な方向性。


映画を創る創造性を失ったかつての名監督の脳内で、映画を創れない悩みに陥る、もしくはオンナのこと考えすぎて妄想モードに突入するとミュージカルの楽曲が始まるという、なかなか面白いギミックです。


そんなことよりキャストがすげぇ。主役が制作する映画の主演女優はニコール・キッドマン、主役の愛人はペネロペ・クルス、主役の取り巻きの女記者はケイト・ハドソン。ヤバい、完全に盆と正月とその他もろもろが一緒に怒涛の勢いでやって来る。どうすればいいんだこれは。




じゃあここでまとめよう。


  ニコール ・・・ 美しすぎ実にたまらん
  ペネロペ ・・・ エロすぎ実にけしからん
  ケイト   ・・・ やや太った



そう、なんつーか、「あなたにも書ける恋愛小説」の時に比べると、彼女ちょっとなんかアレだったんだよ。

しかしそんなケイト・ハドソン。見事「シネマ・イタリアーノッ!!!」と主題歌級のナンバーをド派手に歌い踊ります。これ、カッコいいけどこれを日本でやってみたら「邦画!邦画!」って歌うことになるのだろうか。日本とイタリアには越えられない壁があることが改めて認識できる。



それはそうと結局一番すばらしかったのは、劇中中盤で主役の妻役のオスカー女優マリオン・コティヤールが「私のダンナはややアタマおかしいなぜなら映画監督だからwwwwww」と歌うバラードナンバー。ディズニー映画ならこれが主題歌だろ絶対、的な。さすがに映画化されるようなミュージカルなだけにいい曲が入ってるな。



予習ゼロでこれを観られたのは非常に大きな収穫でした。今後も予習ゼロのノリを大事にしようと思います。


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陽気なギャングが地球を回す

2011-08-27 | おもろい
伊坂作品です。「重力ピエロ」が文学、「ゴールデンスランバー」がミステリーだとしたら、伊坂作品エンターテイメント部門代表なのが本作。果たして映画になったらどんなんなのか、期待しての観賞です。


原作読んだ時点で実に映画化前提だなぁと思いつつ、コレを映画にするならば「演説の達人」響野役が誰なのかがデカいなと思いキャストのみ予習。「嘘を見抜く能力者兼ギャング団のリーダー」は大沢たかお。「絶対なる体内時計を持つ美女」は鈴木京香。「スリの達人のチャラ男」はコレが映画初出演となる松田翔太。この時点でスゲーナ。そして本作の狂言回し的な役を務める「演説の達人」は佐藤浩市。佐藤浩市なのか!いいとこ選んできたなっ!!とか思い、「ロマンはどこだ」といざ観てみる。





さて観てみると、なるほど映画にするとこうなるのか。スタイリッシュだ。若干その演出が過剰でもある。スタイリッシュも度が過ぎるとダサくなるが、結構危ういラインとも言える。これは出演しているキャスト陣の問題ではないぞ、裏方の問題だぞ。


原作で実に楽しく読ませてもらった冒頭の強盗シーンにおける響野の演説。さすが佐藤浩市が演るとすげーな。なるほどこーゆー雰囲気だったんですね。カッコいい。フツーにカッコいい。もうこれ観た時点でカテゴリ「おもろい」以上は確定しました。どうもありがとうございました。




道中のギャング団が解散したり再結成したりのくだりは、原作にあるもの省かれたり、ないもの加えられたり、いわゆる「映画化」な色の中で話が進んでいく。

そして結末。原作の結末を踏み台にしたようなオチでエンディング。ある意味原作より派手、ある意味原作より味わいがなく微妙。観るひとそれぞれで解釈違うでしょうな。でもこーゆー小説を映画にしたら大抵こうなるよ、文章そのまま映像にしたってどうせ「そのまんまじゃねーかypっ!」って文句言うんだろ、なぁ俺。



まぁ、テンターテイメントとして楽しめる映画として、なかなかの佳作だと思います。余計なこと考えずに「はーおもしろかった」だけで終わる映画の良さに、娘と一緒に「ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」を劇場に観に行って以来目覚めつつある座椅子の感想でした。


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包帯クラブ

2011-08-16 | おもろい
戦慄迷宮」がちょっとアレだったので、柳楽くんの本気を見てみたくなり、本作を観てみました。


時系列的には「シュガー&スパイス」の次にあたる柳楽ムービーです。人の心の傷を癒すだのどうだの、草食系男子大国少子化国家ニッポンにふさわしい、実にナヨナヨした題材であるからして、やや期待して観ました。




観てみると、まず特筆すべきはそのBGM。誰だアレ歌ってんの、アハハンウフフンとハミングばかりでとにかくくどい。映画館の大音量でアレ聞かされたらイライラすんだろうな。要するに、音的には苦手でした。


柳楽くんと共に主演を務める石原さとみちゃん。現在のあの進化しきった「超絶美女石原さとみ」になる寸前の、実に「さなぎ」状態であるさとみちゃんを見られるという点で、ある意味貴重な映画です。さすがにもう高校生役はやらないだろうしな。そして柳楽くん、「戦慄迷宮」では何かものすごく貫禄出ちゃってたので、彼の真骨頂である「等身大の日本人男子」を演じてくれているという意味で、恐らくこの映画が柳楽優弥10代の到達点なのでしょう。こっから先、等身大の20代、30代を演じて欲しいと思わずにいられない。だからとにかくまずダイエットだ。ブームが過ぎ去り切った今こそビリーズブートキャンプに打ち込むチャンスだ。


貫地谷しほりは、またしても「スウィングガールズ」や「夜のピクニック」で演じたような「主役のマブダチ」ポジション。完全に女版佐藤隆太と化してます。言ってみれば女優として最も食いっぱぐれないポジションとも言えるし、そのケタ外れの演技力ゆえのポジションとも思えるので、今後ともそのポジションで邦画界をブチ抜いて欲しいと思っています。



ちなみに座椅子は10年くらい前に、大根おろしに付随してるキュウリを千切りにするアレ。わかる?アレ。で、小さくなってきたキュウリを意に介さず鼻歌まじりで千切りにし続けて右手人差し指をド派手にクラッシュさせて包帯ぐるぐる巻きになったのが完全にトラウマになってますので、包帯クラブの皆様には大根おろし売り場に包帯巻いて欲しいなと思っています。よろしくお願いいたします。


作品紹介はこちら

博士の異常な愛情

2011-07-17 | おもろい
アイズ ワイド シャット」の時にも書きましたが、キューブリック作品をあれこれ観てみたいなー、と考えていた中で、コレはまさにその中の筆頭。観たい観たいと思い焦がれて映画を観るってのも、いいもんですな。


まずこの映画、そのあまりに興味そそる邦題が気になる。いかにも名画だろ的な。この邦題については、wikiに詳しい。読めば分かるが当時の映画配給会社の人は、頭が良くそして本当にセンスが良かったんだなぁと思うエピソードです。


コレに関しては、核と冷戦を扱ったものらしいということと、何かハイテンションな人がまたがってる爆弾が投下されるシーンがクライマックスっぽいらしいということだけは知ってましたが、どうして人が爆弾にまたがってて、しかもそれが投下されるのか、そして何故彼はハイテンションだったのか、要するに「どうしてこうなったwwww」的な気になるポイントが多かった映画でありました。






さて観終えてみると、このドえらく深く暗いテーマに、あえてコメディとしてアプローチをかけたキューブリック監督すげー、って印象をまず抱きました。ブラックコメディ映画なのに、こうも世界に対してメッセージを訴える映画って、あるのだろーか。上映から50年近く経て未だこのような影響を世に残す、映画というメディアの底力を感じる次第でありまして。


核兵器保有国家間の対立に対し、核抑止論に基づく世界の保安というものが、いかに詭弁に過ぎないかということが、この1964年にはこうも分かりやすく示されていたのです。なのにどーして2011年の今も世界中で戦争紛争が耐えなくて、我が国日本じゃこんなことになってるんだろうな。マジで放射能どうにかしてくれ、こちとら嫁も子供もいるんだよ。ガイガーカウンターがビックカメラでフツーに売ってるのはおかしいぞ日本、ガイガーカウンター買ってポイントが10%還元って何だ、ノンキか!




話がそれた。なんでビックカメラ出てきた。とにかくすげー映画でした。すごいぞキューブリック監督。

カテゴリは悩んだ。感じたそのままに「超おもろい」なのか、キャタピラー理論で「ふつう」なのか。








悩み抜いた結果、間を取って、「おもろい」で。

キューブリック作品、もうちょっと観てみるぞ。


作品紹介はこちら