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シネマ座椅子

座椅子に座り、酒を飲みながら日々映画鑑賞。
映画の結末を待たずに酒の力で本日の結末を迎えることもしばしば。

アイ・アム・レジェンド

2011-10-29 | ふつう
ウィル・スミスの映画って、結構観ている気がしていたんだけど、いざ思い返してみると観たことあるのは「インデペンデンス・デイ」と「アイ,ロボット」くらいしかなかった。ブログで扱っているのは友情出演的な役回りだった「世界で一番パパが好き!」だけだったという。


これも上映時にはものすごくプロモーションやってて、さんざん宣伝やってたから、何となく話は知ってた。
何でか知らないけど、ウィル・スミスが地球上たった1人ぼっちになるというような話らしい、というぐらいに認識していた。




おそらく、ドラえもんの「どくさいスイッチ」のような話なのだろう。





あの話怖かったよな、半ば勢いで1人ぼっちになってしまった後、とりあえず1人を満喫した末に冷静になったのび太の心境考えると夜も眠れぬおっかなさ。「石ころぼうし」でもそうだったが、F先生は煩わしくもかけがえのない、他人との繋がりの大切さを説いておられる。



話がそれた。画像まで貼ってしまった。



さて映画、観進めてみると、順を追って以下の内容が明らかになっていく流れになっており、なかなか熱心に観てしまえるような話のつくりになっている。

 ・ニューヨークが荒れ果ててしまったのは何故?
 ・ウィルが昼間しか行動しないのは何故?
 ・日が暮れると過剰な程に窓閉めをするのは何故?
 ・一体世界に何が起きた?
 ・実際のところ、他に人はいるのか?



まぁこーゆー映画なので、ウィル・スミス、終始イッセー尾形顔負けの1人芝居。これほどのハリウッド大作で、これほどに1人芝居な映画も珍しいのではと思える。

しかしそんな中、ウィルの相棒として圧倒的存在感を見せる犬のサム。オスカーものの演技だ。サムは愛称で名前はサマンサらしいから、メスなのだろうか。ならアカデミー助演女優賞ノミネートものだ。

このサムの演技が素晴らしすぎるので、劇中サムが辿る運命を見送るのはなかなか辛い。犬飼ってる犬好きの人間達は、サムの忠心に自分の犬を投影して涙し、考えてみると自分の犬がサムほど強くもなければ賢くもないことに気がつき、流した涙の無駄さ加減に気づくのではないだろうか。



観れば誰でも感じると思うのだが、こんなニューヨークなのになんでライフラインは未だ健在なのかとか、なんでフツーにラジオは流せるのかとか、なんか突っ込みどころがたくさんあって、もうこれは「そこは突っ込みたければ突っ込めよ」という潔さを感じるほどだったので、もはやそれはどうでもいいもんだと思っておく。




それにしても、「どくさいスイッチ」。なんで時折ドラえもんはこーゆー恐ろしいことを言うのだろうか。



ウィンクしながら言うことかっつの。のび太もなんて顔してんだ。


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インシテミル 7日間のデス・ゲーム

2011-10-22 | つまらん
思い返すと「カイジ」が金ロで放映されたのは、この映画の宣伝の一環だったんだな。結局この映画も、金ロで観ることになりました。


密室系のサスペンスらしいというくらいの認識で観てみたのですが、なるほどこれはカイジとライアーゲームを足して2で割ったような、不条理シチュエーションなサスペンスだ。


ていうか、なぜこの映画の主演に藤原竜也を使ったのだろうかという疑問が先に立つ。これじゃカイジと変わらないじゃない。「インシテミル」はカイジの外伝のようなものなのかと思えてしまうほど。藤原竜也の演技の幅の限界なのかも知れぬ。



綾瀬はるかがらみの大オチは、大オチってゆーか開始5分で予想したものそのものだったのだが、アレは大オチというより期待オチということで良いのだろうか。そうとしか思えなかったからそういうことにしておく。


そもそも最初にインディアン人形が出てきたところで、「なるほど、これはクリスティのオマージュなのか。途中で殺されたはずの誰かが実は真犯人なんだね」と思っていたのだが、実際そうでもなく、インディアン人形については「このゲームはクリスティの模倣、犯人は殺人ゲームを楽しんでいるだけ。」と一言解説が入るだけ。オマージュすんなら徹底的にやれっつの。


なんともビミョーな感想抱きながらのまま終わってしまった感はある。てか確かこれってホリプロの何周年かの記念映画だったよな。それなら何でイジリーを出さなかったんだろう。最初に殺されるあのアリキリ石井の役なんか、イジリーがやった方が良かったんじゃないのか。


ちなみにこの金ロでは省略されてしまったこの映画の主題歌「シンジテミル」を歌ってるのはMay'n。さすが歌シェリル、歌うまい。


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ファイト・クラブ

2011-10-16 | つまらん
話題になった映画なのだが、一体どんな映画なのかはよく知らなかった。
恐らくエネルギー持て余した若者たちが欲求不満の捌け口として殴り合いしながら友情深めていくような、猿渡哲也が描くマンガのような映画なんじゃねーのかくらいに思っていた。


しかし「ガチンコ!ファイトクラブ」は毎週のように見ていた。実に偉大なくだらなくも面白いやらせ番組だった。網野くんいたじゃない、網野くん。彼、今やなんかよく分からない会社の社長だぜ。世の中わからん。てかちゃんと今でもTOKIOの皆さんや竹原さんに年賀状とか送っているのだろーか。お世話になった方々にはしっかり礼儀尽くさないとな。



さて映画。観てみるとどちらかというとこれはサスペンスだ。想像していたヴァン・ダムやセガールが出るようなアクション映画ってワケではなかった。どちらかというと自分探し的なヒューマンドラマの色もありながら、ファイトクラブという組織の正体を巡るサスペンスな色を強めていく。で、サスペンスなので終盤に大オチがあるのだが、、、、




これはどうなんだろう。

この大オチはペテンじゃないのか?物語として破綻してないか?




例えば「シックスセンス」なんかは、あの大オチがペテンではないことがちゃんと立証できていたように思う。

のだが、コレはちょっと説明つかないシーンが多すぎないか。


何かこれに似てるストーリーのものってなかったっけ、って今ざーっと記憶の引き出しひっくり返してみたら、思い浮かんだ。




ドラクエ6。




アレも、現実の自分と、自分が夢見る自分の話だったもんな。でもドラクエ6はペテンではないぞ、アレはファンタジーとして実に物語が成立してたぞ。勢いで言うと座椅子はミレーユかバーバラかと言われたら、俄然バーバラ派でした。バーバラってあんな天真爛漫キャラなのに、実際のところクロノトリガーのロボにも似た悲哀抱えてて、すげー良かったよね。




話がそれた。



とりあえずブラピの圧倒的な男性美にうっとりしたい女子の皆さんには完全にオススメできる。「トロイ」の時よりも男性美的にはキてる。でも闇に包まれかけた世界が救われた末に訪れる、涙なしでは語れぬバーバラが辿る結末のが気になる人は、ドラクエ6やった方がいいかも知れない。


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プラダを着た悪魔

2011-10-13 | つまらん
コレ、公開時にはものすごくTVCMやってた記憶がある。色々な番組でやたら紹介されてたな。

大体このタイトル、実に「邦題で女子の興味引こうze!」的な感じである。

例えば、昭和の話で恐縮だけどマイケル・J・フォックスの「摩天楼はバラ色に」って、アレ内容も面白いし、タイトルだけでストーリーの雰囲気伝わるなかなかの佳作な映画だけど、実際のところ原題は"THE SECRET OF MY SUCCESS" ってことで実に味気ない。これぞ邦題パワー、っていう良い例である。


どうせこれもそんな邦題パワーだろう。さて、原題は、、


  THE DEVIL WEARS PRADA




恐ろしくそのまんま(´・ω・`)
まさかの「コレラの時代の愛」以来の中学生的直訳だったという。




さて映画。業界特定型の誇張描写コメディです。実に苦手なタイプの映画です。日本の各種業界もののドラマのような雰囲気です。誇張っぷりがコメディめいているつもりなのかも知れないが、観てて気恥ずかしい気分になる。


ホント日本の視聴率が低いドラマのノリだな・・・、と思って観ていると、次第にメリル・ストリープとアン・ハサウェイが岩下志麻と綾瀬はるかにしか見えなくなってくるから先入観というのは不思議だ。てかこの映画、この2人で邦画リメイクするといいよ、多分大差ないものができあがるハズだから。




まぁこのメリル・ストリープ演じるボス、実にはた迷惑なボスだ。偉ぶる前にちょっと松下幸之助が残した金言を勉強した方がいいよ。「鳴かぬなら それもまた良し ホトトギス」だろ、分かるか?


ちなみに松下翁の残した金言で座椅子が好きなのは

 「百人までは命令で動くかもしれないが、千人になれば頼みます、一万人にもなれば、拝まなければ人は動かない。」
 「私は部下に大いに働いてもらうコツの一つは、部下が働こうとするのを、邪魔しないようにするということだと思います。」

の2つです。本当にいいこと言うよな松下翁。完全に座椅子的にはドラッカー<<<<<<<超えられない壁<<<<<<<松下翁 です。ニッポン大勝利です。





話がそれた。とにかくコレは「働く女性は美しい」って感想を持ってもらいたい映画のようにも思えたが、コレ観て「働く女性は美しい」系の感想を抱ける人って、まともに働いたことない人か、ものすごく優秀に仕事している人か、本当に素直な人か、どれかなのかなと思った。



しかしマイケル・J・フォックスをもう1度映画で観られる日は来るのだろうか。何とかパーキンソン病に打ち勝った元気な姿を世界に見せて欲しいものである。


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インビクタス/負けざる者たち

2011-10-08 | おもろい
只今、絶賛ラグビーワールドカップニュージーランド大会開催中です。ベスト8がぶつかり始めたところです。北半球と南半球とで、完全に山が分かれたので、決勝は北半球の王者と南半球の王者とがぶつかるということです。残念ながら応援してたアイルランドは負けてしまった。ウェールズとフランスがベスト4に残った。頑張れ北半球。


そもそも北半球のキックラグビーがとても好きです。トライ取るだけがラグビーじゃないとでも言うか。大体トライよりドロップゴールのが胸熱です。スタンドオフがゴールに向かい蹴飛ばしたボールを、敵味方の屈強な男たちが何もできずただ見上げるだけになる、あの時間が止まる瞬間がたまりません。


チェリーブロッサムズ(日本代表のことね)も、今回1分3敗で厳しい結果で終わったけれど、もっとドロップゴール狙っていいと思う。外国相手に正々堂々トライだけ狙い続けるのはムリがあるんじゃねーのか。せっかくアレジのようなフランスみたいな強国相手でも通用するようなスタンドオフを擁しているのだから、もっと柔軟に点を取っていくべきだyp!そしてJKのヘッドコーチ退任にただ涙。


このワールドカップから、スタンドオフやウィングよりも、ナンバーエイトやセンターがすごく気になるポジションになりました。ナンバーエイトが攻守共にFW陣を統率するのは見てて楽しいし、センターが相手チームのFW陣に切り込み隊長として突撃していく様は、何度見てもカッコいい。




一応映画ブログですが何か(`・ω・´)




さて観てみたこの映画、ラグビーものな上に、イーストウッド作品なので、きっと面白いのだろうと思って観てみました。

アパルトヘイト終了後の南アフリカはこんな感じだったのね、と思える要素満載で、さすがイーストウッド政治的メッセージを映画に乗せてきます。マンデラ大統領役は「ハリウッドのいかりや長介」モーガン・フリーマンさんです。さすが長さん、適役です。

確かにサッカー南アフリカ代表は黒人ばかりだったし、スプリングボクスは白人ばかりだ。
要するに未だに人種による嗜好の違いのようなものは残っているのだということが伺えるワケで。



実に感動的な話です。これは実話ベースの話なのです。スポーツの力は国家を変えうることを感じます。しかしこうやって国家のトップとアスリートとが友情を結び、影響を与え合うって話なワケだから、マンデラ氏ってのは柔軟な人だったんだな。



日本だったらどうなるんだろう、誰が首相と友情結ぶんだ?WBCの時のキャプテンだった宮本か、それとも我らが澤アニキか、、。


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NINE

2011-10-06 | おもろい
ミュージカル?なのか?程度の予習ゼロ具合で観てみた。どうやら派手な映画で楽しめそうなので。


観てみると、なるほど確かにミュージカル。おぉ、監督はあの「シカゴ」の監督なのかyp!

プロデューサーズ」の主役達が「創りたい!僕はミュージカルを創りたい!!」っていう創造性溢れる方向性だったのに相反し、こちらの主役は「もうアイデアがない、もう映画が創れない・・・」という退廃的な方向性。


映画を創る創造性を失ったかつての名監督の脳内で、映画を創れない悩みに陥る、もしくはオンナのこと考えすぎて妄想モードに突入するとミュージカルの楽曲が始まるという、なかなか面白いギミックです。


そんなことよりキャストがすげぇ。主役が制作する映画の主演女優はニコール・キッドマン、主役の愛人はペネロペ・クルス、主役の取り巻きの女記者はケイト・ハドソン。ヤバい、完全に盆と正月とその他もろもろが一緒に怒涛の勢いでやって来る。どうすればいいんだこれは。




じゃあここでまとめよう。


  ニコール ・・・ 美しすぎ実にたまらん
  ペネロペ ・・・ エロすぎ実にけしからん
  ケイト   ・・・ やや太った



そう、なんつーか、「あなたにも書ける恋愛小説」の時に比べると、彼女ちょっとなんかアレだったんだよ。

しかしそんなケイト・ハドソン。見事「シネマ・イタリアーノッ!!!」と主題歌級のナンバーをド派手に歌い踊ります。これ、カッコいいけどこれを日本でやってみたら「邦画!邦画!」って歌うことになるのだろうか。日本とイタリアには越えられない壁があることが改めて認識できる。



それはそうと結局一番すばらしかったのは、劇中中盤で主役の妻役のオスカー女優マリオン・コティヤールが「私のダンナはややアタマおかしいなぜなら映画監督だからwwwwww」と歌うバラードナンバー。ディズニー映画ならこれが主題歌だろ絶対、的な。さすがに映画化されるようなミュージカルなだけにいい曲が入ってるな。



予習ゼロでこれを観られたのは非常に大きな収穫でした。今後も予習ゼロのノリを大事にしようと思います。


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フォーン・ブース

2011-10-02 | ふつう
電話ボックスから出ろとか出るなとか、結局電話ボックスから出ると死ぬとか死なないとか、そんな感じのサスペンス映画だったハズです。観たかったと思っていた時もあったっけ、と思い出して観賞。


冒頭で「ケータイに片手通話しながら街を歩くのは今やステータス・・・云々」といったモノローグが時代を感じさせる。上映は何年だ、2002年か。あれ、でも2002年だったらもう「ケータイに片手通話しながら街を歩くのは今やステータス」じゃないんじゃないのか?座椅子は1994年にはPHS持ってましたよ、ASTELでしたが何か。「ASTELはJRが株主なんで、駅の電波が超イイっスよ!コレ最高っスよ!!」なんていうチャラい店員のチャラいセールストークに乗せられるままに契約して喜び勇んで電話機を持ち帰ってみると自宅は圏外だったという1994年の悲劇。そして電話を持った手を窓の外に夜空へ向かってぐーっっと伸ばすと圏内になるというロマンティックな距離感。ああ電波、あなたはどうして電波なの?ホント不便だったな。



それはそうと映画。「フォーン・ブース」、つまり電話ボックス。今や公衆電話は希少価値すら生みつつあるが、2002年のニューヨークでもどうやら状況は同じだったらしい。電話ボックスという密室が生むシチュエーションスリラーです。「その電話ボックスから、、、出たら死ぬ、、、!!」



シチュエーション的にはなかなかいいな。緊張感あって楽しめます。しかしコレ、これだけ終始この電話ボックスでのシーンが続くと、ハリウッド映画な割には撮影期間短めでコストパフォーマンス高めの作品だったんじゃねーのかと思わぬでもない。ロケ的にも手間かからない撮影だったとするならば、ある意味発想の勝利というものだろう。経費節減はどの業界でも喫緊の課題のハズだ。





つまるところ、これも「火サス系」だった。レインディア・ゲーム以来のカテゴリ「火サス」です。「火サス」でこのブログ内検索をすると、メリケン的な「火サス」な映画がいくつか出てきます。是非ともお試しくだしあ。いや試さなくてもいいけど。


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