goo blog サービス終了のお知らせ 

シネマ座椅子

座椅子に座り、酒を飲みながら日々映画鑑賞。
映画の結末を待たずに酒の力で本日の結末を迎えることもしばしば。

キル・ビル Vol.2

2004-10-17 | ふつう
タランティーノ渾身の超B級大作第二弾、ってことで、日本人の自分にはまったくお笑い映画でしかなかった第一弾を受け、あまり期待せずにユマ・サーマン目当てで観てみました。
蓋を開けてみると、第一弾とは随分毛色の違う映画になってますね。
今回は復讐復讐で殺気立ってた第一弾のときとは違って、なんかザ・ブライドがえらく大人しく、落ち着いてしまってるような気がします。むしろ別人のような。
ていうか、パイ・メイからあんだけ色々教わった過去があったのなら、なんで第一弾のとき、半蔵からいちいちまた訓練受けてたのかと。突っ込みどころ満載、パクり満載なのは相変わらずです。キル・ビルの場合、そのパクり元を知っててこそニヤリとできる場所がたくさんあるらしくて、ゆえに「映画オタクによる映画オタクのための映画」と言われるらしいですな、私には何がなにやらサッパリです。
今回はアクションというアクションはエル(ダリル・ハンナ)とのケンカくらいですかね。確かにここは面白いかも知れない。決着のつけ方もね。
ビル(デヴィッド・キャラダイン)との決闘シーンは、雑誌で写真だけ見たときは「たたいてかぶってじゃんけんぽん」みたいだ、と思ったのですが、実際そうでもなかった。で、決着のつけ方にジャパニメーション(胸に七つの星の傷があるあの人が主役のアレです)を感じたのは私だけでしょうか。
パイ・メイ役、最初タランティーノ監督が自分でやろうとしてたらしいですな、もしそうだったらホント面白かったろうに。

作品紹介はこちら

海の上のピアニスト

2004-10-16 | おもろい
1900年、ある豪華客船で生まれ、死ぬまで船を下りることのなかったピアニスト、「ナインティーン・ハンドレッド」(ティム・ロス)の話です。
船で出会ったトランペット吹きのマックス(プルイット・テイラー・ヴィンス)との心の交流、「陸上」の天才ピアニストとのピアノ対決、たまたま乗客として乗ってきた少女に対する淡い恋心、そして廃船となる船と運命を共にすることの選択。
まぁ色々と感動的なエピソードが続く本作ではあるけれど、成人したナインティーンの初登場シーンで、揺れる船の中でダンスホールの中でピアノを転がしながら演奏するシーンが一番感動的だったりします。開始30分あたり?美しい船室と音楽、ナインティーンが今までどう育ってきたかを想像させる会話、そしてみどころのピアノの大回転。船長室にピアノごとナインティーンとマックスが突っ込むところでもう大感動の大拍手。ここまでで、かなり満足してしまいました。
どうでもいいですが、マックスのトランペットを楽器屋が査定するシーンが冒頭であるが、あそこであの楽器屋、あろうことかベルを指で力強く弾いたりしてる。日本であんなことしたら、売る側は楽器屋をブン殴りますよ多分。

作品紹介はこちら

キューブ2

2004-10-14 | 超つまらん
前作の斬新なアイデアをそのまま継承、製作国はアメリカになり、監督も変わってあのキューブが「ハイパーキューブ」になって帰ってきた!
のだが、、、なんていうのかね、この空回りの雰囲気は・・。
今回は、「時間の流れる速さが異なる部屋」が出てくる。部屋毎に時間の流れる速さが異なるゆえに、別の部屋には違う時間を過ごしている他の自分が存在する(この理屈がわかんね)。そして登場人物達は扉を開けた部屋の奥で、未来の自分が罠にかかり死ぬ瞬間を見てしまう!
未来を変えるために、お互いを疑い、もしくは信じ、そういう登場人物達の心の葛藤が一番のみどころのようではある。
ただ、なんというか、別の場所に数時間後、数時間前の自分がいる、という状況って、我々日本人にとっては、2時間後、4時間後、6時間後、8時間後の自分を連れてきて一緒に住んでいる少年のために宿題をやるあのネコ型ロボットの世界で体験済なんですよね。
途中からそればかり頭に浮かんで、怖がるべきところが笑えてしかたありませんでした。藤子リスペクトな人にはまったくオススメできません。例えば俺。
ゲームでは、ヒットした作品の続編を作って、色々張り切って新しい難しいシステム考えて、でもそれが全然面白くなくて空回り、ってよくあるけど、映画でもそれがあるのを認識させてくれる作品です。

作品紹介はこちら

キューブ

2004-10-13 | 超おもろい
カナダ産で、低予算で作られて、無名俳優ばかりが出て、日本では単館上映のみ(確か)で、、、という映画。
単館上映の映画って、それを観たというだけでそれをステータスにできてしまうような価値の安っぽさを感じるので、あまり好きではないが、そんなことはどうでもいいぐらい、斬新なアイデアとビジュアルとストーリーに驚かされる作品です、これ。
立方体の部屋だけが永遠に続く建物、という異常な状況。罠がしかけられた部屋に入ってしまったら最後、命を落とすという緊張感。そして出口への道が分からない、という絶望。パニックに陥った人間達が、そこからなんとか希望を抱いては突き落とされる、いささか残酷なストーリー(最後若干希望あり、ただ後味悪ィよ)だけれども、とにかく予算や著名人の力に頼るわけでもなく、ただ発想一つでこの世界を生み出した誰だか知らないこの監督に大拍手。
あ、この監督(ヴィンチェンゾ・ナタリ)、「ELEVATED」の監督なのね。ELEVATEDは演劇で観たことありますわ。やはり密室ホラーものなのね。

作品紹介はこちら

21グラム

2004-10-12 | 超おもろい
事前に、時間軸がグタグタな映画ってことだけを認識して観たのだが、予想以上にグタグタ。予備知識なしで見たら物凄い置いてきぼりくらいそうな作品。
ただ、時間軸を交差させながら話を進めているだけに、結果の過程という奴が実に気になる作りになってますな。結構引き込まれました。ただ、見てる最中に前のシーンを遡ってもう一回観たりして、確認しつつの鑑賞だったことはナイショ。てかさ、1時間前に一瞬のシーンで伏線張られてもさ、忘れるっつの、こっちは酒呑みながら半ばへべれけで観てんだからさ。
ベニチオ・デル・トロの存在感は凄いですな、黙って立ってるだけで何考えてるのかを想像させるというか。てか古谷一行に似てねぇか?
ナオミ・ワッツはなんかいつも大絶叫して泣き叫んでるイメージしかない。この映画でもやはりそう。しかし案外いい歳なのな、畜生、美しいぜ。
断片映画は好き嫌いが別れるようですが、好きならのめりこめるタイプの映画かも。テーマが「移植」という、ヒューマン描くにはもってこいな分かりやすさが、観やすさを生んでいるのかも知れないね。

作品紹介はこちら