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シネマ座椅子

座椅子に座り、酒を飲みながら日々映画鑑賞。
映画の結末を待たずに酒の力で本日の結末を迎えることもしばしば。

サウンド・オブ・ミュージック

2008-01-05 | 傑作、ていうか別格
金字塔


こんな映画のためにある言葉なのでしょう。

元から、音楽に青春注ぎ込んだ頃に演奏したことがあったので、音そのものには思い入れがあるにはあった。そこに加えて妻からね、「『サウンド・オブ・ミュージック』観たことないんだったら今度深夜にBSでやるから観ればいーんじゃねーの?きっと泣けるから」と、つっけんどんに言われて一人寂しく観たのだが、、、。

いやー、、素晴らしい。本当に素晴らしい。


「サウンド・オブ・ミュージック 」「私のお気に入り」「ド・レ・ミの歌」「ひとりぼっちの羊飼い」「エーデルワイス」、そして「すべての山に登れ」。


どこに文句つければいいんだろうか。全てが珠玉。これぞミュージカル。

ではここで、座椅子的涙腺崩壊ポイントランキング!!

 3.マリア先生がいなくなってしまった寂しさを
   まぎらわすために「私のお気に入り(「そうだ京都行こう」
   のテーマ」)を歌う子供たちの歌声に帰ってきたマリア先生の
   歌声がかぶっていくシーン。

 2.音楽祭でトラップ一家が歌う「エーデルワイス」に聴衆が
   愛国心ゆえに乗っかっちゃって大合唱になるシーン。

 1.ラストシーンの「すべての山に登れ」。


こんな感じです。
忘れたくないから備忘として「すべての山に登れ」の歌詞を書いておこう。

 「あなたの愛をそそげる夢 あなたの人生をささげられる夢
  全ての山に登りなさい 谷川を渡って
  虹を追っていけば 夢はきっと見つかる。」

感想。「もっと早く観ておけばよかった」。
こんな感想を抱く映画は、そうそうない。


作品紹介はこちら

八甲田山

2006-07-31 | 傑作、ていうか別格
子供の頃にTVで途中まで観て、あまりにおっかなくなったので観るのを止め、20年ぶりぐらいで改めて観ました。「観た」と言うより「この映画は観なくてはいけない」という不思議な義務感に襲われて観ずにいられなかった映画です。

雪中行軍訓練により、210名中199人が遭難死するという、世界山岳史を見ても類を見ない史上最悪の遭難事故。このあまりに壮絶な史実を壮大なスケールと超豪華キャストで送る、という触れ込みだったみたいですね。主演はもちろん高倉健。三国連太郎や加山雄三がその後に名を連ね、緒形拳や丹波哲郎でも完全脇役扱いという豪華さ。
日本映画史において、この映画がはじめてハリウッド的な宣伝(CM、ポスター、etc、、)をおこなった映画らしいですね。ていうかだったらそれまではどう映画の公開を告知してたんだろ。まぁ、当然これは当時(S52)において過去最高の公興収入を上げたワケでした。

映画はと言うと、もう一人の主役北大路欣也率いる青森5連隊が軍部、上官に振り回され続け、正しいはずの行動を選ぶことができず、絶望を覚悟の上で雪山の中に消えていく悲劇が、これ以上ないほどの映像で描かれていて、なんとも言葉がありません。
だって想像できますか、昼食にしようにも米は凍ってしまい食べれず、夕食にしようにも火がおこせぬために午前1時にようやく食事が支給され、しかも眠ると危険だからとそのまま午前3時には出発し、1日歩き通しても道に迷ってしまっているために直線距離にして200メートルほどしか進んでいない、、、。
兵士達は疲労し、錯乱し、発狂し服を脱ぎ捨ててしまい凍死する者、尿意を耐えれずに行進中に失禁してしまいそれが原因で凍死する者、、。

撮影は、実際に冬山に入りわざわざ吹雪くのを待って1シーンずつ撮っていったそうですが、そりゃそうだろう、おかげですごいリアリティ。前述した発狂して冬山の中で裸になる兵隊さんのシーンは、相当十分な準備で挑んだらしく、撮影のOKが出るや否やキャストスタッフ総出で慌てて毛布でくるんで助けたらしい。それでも役者さんはあの数秒で全身の皮膚が変色するほどだったんですって。命賭けてるよ、今の邦画にそれができるか。

しかし、写真載せましたけどあのDVDのジャケ写真だけで若干胸が熱くなります。日本人なら知らなきゃいけないし、見なきゃいけない過去の日本が向き合った事実がここにあります。いや、この話は原作からしてかなり史実から脚色されているらしいけど、まぁそれはそれで。

思いのほか長くなった。熱く語ったもんだな。では熱さついでに最後の一言

見ろ。ちょっと長い(約3時間)けど。

作品紹介はこちら