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シネマ座椅子

座椅子に座り、酒を飲みながら日々映画鑑賞。
映画の結末を待たずに酒の力で本日の結末を迎えることもしばしば。

インベーション

2011-03-08 | つまらん
CSの番組表に記載の内容を転記します。

「宇宙からやって来た生命体に町の人々が体を乗っ取られる・・・。ジャック・フィニーの古典SF小説「盗まれた街」の4度目の映画化。」


きっとドリームキャッチャーの時と同じようなエイリアンに対する「またおまえかwwwww」的な脱力的な雰囲気を押し付けられるシチュエーションホラーなのだろうと思い、でもキッドマンさん主演なので思わず観てしまうこの短絡的な私の脳どうよ。


さて観てみると、エイリアンではなくてなんだアレ、微生物?隕石に混じっていた生きてる微生物が発端で、人が片っ端から人格を乗っ取られてしまうということらしい。で、感染して、眠ってしまうと微生物が乗っ取り活動を開始してしまうので、感染しちゃったら最後、寝ちゃいけないというあんまり観たことないような緊張感の元で話が進みます。


そういえばまさに先日、どっかに落っこちた隕石に微生物の化石の跡が見られたとかで、NASAか何かが発表をしていたが、これはもういるね、地球外生物。地球だけがたまたま生物発生して文明栄えて政権交代して事業仕分けして「もう事業仕分け意味ねーし」とか内輪から言われて政権崩壊寸前、とかやってるはずがない。きっとよその星でも似たようなことやってると思うよ。



何の話だっけ、そうだ、で、映画そのものはどうだったかと言うと、微生物に乗っ取られてしまった人間達が、まだ乗っ取られていない真人間を追っかけまわすという、追っかける方がゾンビとかでないだけ絵的にシュールなバイオハザードって感じで、サスペンスでもホラーでもなく、何と言われたら「なんだろ、SF?」って感じで、ジャンルすらよくわからない中途半端加減だった。結果としておせじにも楽しめたとは言えないが、やっぱりキッドマンさんはアホみたいに美しかったのでもうそれだけで満足。オーストラリアは早くあの人を人間国宝にした方がいい。


しかしもうSF的な洋画を予習ゼロで観るのは止めた方がいいのだろうか。面白かったためしがない。


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おくりびと

2011-03-03 | 超おもろい
コレがモントリオールを制したことはTVなんかでよく知っていて、そうなだけに何となくどうせ「単なるお涙ちょうだい的な映画」だろうと若干敬遠してたところがあった一作です。敬遠してても、やっぱり観たかったという。やはり男子は、好きな女子に対して、敢えて嫌われるような態度を取るものだということだろう。


高校生だった頃「死体洗いのバイトっつーのが、ものすげー儲かるらしい」などと都市伝説風の話を聞いたことがあったが、要するにこの「おくりびと」っつーのは、まさにそれだな。なるほど、コレ高収入なんだなー。そりゃ誰も進んではやりたがらないもんなー。


さて映画、実際のところ納棺師の物語というのが、どのように2時間語られるのかが実に興味深かった。TVだとモックンがひたすら人を包むようなシーンしか紹介されてなかっただけに、まさか包んで2時間ハイ終わりじゃないだろうということで。


最初のシーンで、まずモックンが鮮やかな納棺技術を見せつけ、そこから時間をロールバック。そもそも何故納棺師に?というエピソードまで遡り、思わず笑わずにいられないシーンの連発で一気に観客を引きこむ、、、。

さながらアイドルソングのような手法である。



とかなんとか言って、仕事に小慣れてきたモックンが納棺師として手に職がついてからが本番。「親の死」に向き合う時、人は何を思うのか?という重たいテーマがこれでもかと突きつけられ、「親」に対して抱く贖罪と、「子」に託す希望とが、胸に迫る勢いで描かれます。


なんつーか「お涙ちょうだい」とかそういう次元で話が収まってなく、全ての「親」や「子」といった絆の中で生きている人に勧めて恥ずかしくないような、そんな映画でした。そしてコレを認めてくれたモントリオールの懐は深い。よくこんな日本独自っぽい文化を認めてくれたもんだ。


笑える、泣ける、考えさせられる。いい映画でした。


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