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シネマ座椅子

座椅子に座り、酒を飲みながら日々映画鑑賞。
映画の結末を待たずに酒の力で本日の結末を迎えることもしばしば。

隣の家の少女

2014-02-26 | ふつう
久しぶりにホラーというかスリラーというか、
怖い映画を観てみます。

アメリカで実際に起きた
監禁暴行事件をモチーフにしたらしい。




監禁暴行というと日本にも、
女子高生コンクリ事件のような
風化させるにもさせようがない
許しがたい事件がありましたが、
それのアメリカ版のような事件でしょうか。
でもコレ両者比べたら
どう考えても日本の方がダメだよな。
本当にコンクリ事件って何なんだろう。
何故人間があのようなことをできるのか。



映画始まってみると、
主人公の少年の隣の家に両親を亡くしたらしい
姉妹が引っ越してきた。
隣のおばさんは姉妹の叔母だったらしい。
姉妹、特に姉の方がかわいい、萌える、辛抱たまらん、
ということで、主役の少年の思春期的下垂体を直撃。

途中まで、
というか半分くらいまでは純愛もののように進行。
でも上映時間的に半分超えるかどうかのあたりから、
主役と姉が仲良くなってきたことに
叔母に難癖をつけられて拘束&折檻が始まる。



この映画、というか事件というか、
これの特徴は加害者に被害者のいとこ達が
含まれてることですな。
被害者たる姉の視点から見ると、
主犯が叔母、共犯がいとこ達ということになるわけで、
かなりの狂気っぷり。



結局散々暴行されたり、
焼きごてみたいので身体に侮蔑的な文章を刻まれたり、
下半身にバーナーあてられたり、
この類の映画にありがちな胸糞悪さを感じつつ、
悲しさや切なさしか残らないエンディングへ。
事実ベースだからか「マーターズ」や「グロテスク
のようなフィクションものにありがちな
ゴアシーンの激しい過激さは無かったけど、
とにかく胸糞悪かったです。





関係ないが上記のコンクリ事件、
あれも何度か映画化されてる。

わざわざ映画化する必要があるのだろうか。
あのような出来事をモンド的に扱うのは正しいのだろうか。
どれも観る気はしない。
しかもその映画のうちの1つに、
今や国民的とも言える「爽やか」「清純」を
代名詞にする歌手が犯人役で出演していたという事実。
当時はまだ無名だっただけに引き受けた仕事だったろうが、
まさかこんなに売れるとはな。
本人にとったら黒歴史以外のなにものでもないだろうな。


作品紹介はこちら

見知らぬ乗客

2014-02-18 | ふつう
ダイヤルMを廻せ!」に続いて、ヒチコック映画です。

これは全然どんな映画か知らなかった。
載せた昭和初期色溢れるパッケージを見ると、
「スリラーの全手法の全てが描かれた傑作!!」
と褒めてんだかバカにしてんだか分からない
コメントが書かれている。



観てみると、交換殺人ものらしい。




有名なテニスの選手が、
記者を名乗る見知らぬ男に電車の中で絡まれて、
テニスの選手が離婚したがってることが
新聞報道されていることをダシに、
「アンタのトラブルと俺のトラブル、
 両方効率よく解決しようじゃないか。」
と交換殺人の話を持ちかける。

「んなもんできるわけねーしwwww」
と提案を冷静に却下するテニスの王子様。
でもそんなことかまわずに記者は
あふれる行動力でテニプリの嫁を殺っちまう。
離婚ネタが新聞報道されてるだけに
動機たっぷりのテニプリ。
警察もテニプリ超疑ってる。
でも犯人は記者なんだよ。
さぁどうする。




↑こんな感じの話です。


で、当時は1951年か。
このころ既に交換殺人を
マジでやっちゃう奴らっていたのかな。
でも今は交換ストーカーとかあるもんな。
LINEきっかけで未成年の殺人事件とか
起きてるもんな。
さすがにヒチコックもLINE殺人事件までは
想像できなかっただろうな。



映画のクライマックスが近づくにしたがって、
物語がどんどん雑になっていくのが気になる。
メリーゴーランドのシーンに入ってからの
gdgdっぷりはなかなかのもの。
たとえヒチコックみたいな巨匠でも
最初から最後まで緊張感保った傑作を創るのは、
難しいことなんだろうなと再確認。


で、本当にこの映画でヒチコックは
スリラーの全手法の全てを
描けていたのかが気になる。


作品紹介はこちら

エベレスト 死の彷徨

2014-02-03 | ふつう
八甲田山」なんかでもそうですが、
史実ベースの遭難系の話が好きです。

好きっていうのは違うな。
事実は小説よりも奇なり、とでも言うか、
「想像及ばぬとてつもない事実」に
何とも言えぬ恐ろしさを覚えるのです。
そしてホラー映画が好きなのです。
結論として絶対にアウトドアなどやるものか、
家が最高だ、家で映画でも観よう、と思うのです。



さて、その類の話、最近だとトムラウシ山遭難事故があったな。
過去だと、大雪山SOS遭難事件
雪の遺書」の札内川十の沢北海道大学山岳部遭難事件
遭難とは少し違うけど福岡大ワンゲル部・ヒグマ襲撃事件
更に脱線して高知大学探検部地底湖行方不明事件



本当にどれも怖い。
色々ホラー映画観てきたけど、事実のが怖いよ。



ということで、本作。
1996年のエベレスト大量遭難を題材とした映画。
日本人女性1名含む8人の方が亡くなったそうです。



やはりこーゆーの観ると、エベレストみたいな場所に
金持ちの道楽みたいな感じで登っていくのは何か違うんじゃ
ないかと思うんだ。

しかし、山登りの素人のツアー客が熟練のガイドに
連れられて、苦労しながらも登頂まで達するあたりは、
ちょっと感動したりもする。女心と秋の空だ。

子供の頃に標高500メートルくらいの山に遠足で行ったけど、
あんなのでも登れば達成感あるもんな、8000メートルとか
一体どんなのかと。



登頂して、下山の途において、山頂から最も近くにある
ベースキャンプにまでたどり着けず、
続々と遭難する登山者の皆さま。

映画的には登頂するまでのリアリティが、遭難してからの
演技丸出しの雰囲気で台無しになってる感がありました。

酸素吸わなきゃすぐダメになっちゃうはずなのに、
なぜか遭難してから率先して酸素マスクを外して
ベラベラ大声で怒鳴る登山者の皆さまの逞しさ。

雪に埋もれて低体温症に苦しむ登山者の皆さまの、
実に健康的な生気溢れる顔色。



山登るまでは「おもろい」。遭難してから「つまらん」。
総じて「ふつう」。
なかなか不思議な感じの映画でした。



関係ないですが、過去の事件事故の類で
内容を知って今までで一番怖いと思ったのは、
福島女性教員宅便槽内怪死事件ですな。
東海村JCO臨界事故も相当なものですが。


福島怪死のやつは映画になってるんだよね。
「バリゾーゴン」ってやつ。
観たことないけどとんでもないクソ映画なんだってね。


作品紹介はこちら