今日はアンプ回路の設計を行っていました。
E90CC, E92CCのVp-Ip特性から、プリアンプに使用するフラットアンプの定数を決めていきます。
どういう方針でアンプを作るか検討したのですが、出来るだけシンプルに、また、あまり増幅度は必要ないので負荷抵抗は小さく電流を大目に流して、多少の負荷変動にも強いアンプにということにしました。
各球のVp-Ip特性から電源電圧250V、ロードラインを10kΩとした場合、それぞれ下記のような線となります。
E90CCの場合は、プレート電流10mA程度流し、E92CCは、少し少なめの8.5mA程度で検討しています。この辺りはなるべく歪の少なそうなところを動作点に選んでいます。
両方8.5mA程度でもよさそうですが、もし調整するならE90CCは10mAに可変できるようにしたいと思います。
このような値で表題にある「関西真空管オーディオクラブ(仮称)型回路」に当てはめた場合、下記の様な回路となります。
本回路の原型は、アンプマイスターの西宮のH氏が考案した回路になります。まず、プリアンプは正相出力が基本だそうでその場合2段増幅とするか、差動回路の正相側の出力を利用するかになりますが、本回路では差動回路としています。
そして、差動回路の信号が入力される側のプレートは、交流的にGNDに接続されていますので、実質、カソードフォロワの回路、そのプレートにはもう片方のプレート電圧と等しくするための電圧ドロップ回路を入れています。8.5mAが基準であれば、10kΩの負荷で85Vドロップしますので、回路図では〇にVの字を入れた表現にしています。
差動回路なので、信号入力側に信号が入るとプレート電流が増減しますので、もう片方の回路のプレート電流も逆相で増減します。そうするとプレート負荷抵抗の10kΩに電位差が生じますのでこれが入力信号と同相の出力信号として取り出せます。
出力は、交流のみ取り出した後グリッドに信号を戻してNFBとしています。
なんだかかなりシンプルで良さそうな回路です。今からどんな音になるのかかなりワクワクしております。
あと電圧ドロップ回路は、いつかの実験で行ったトランジスタによる電圧ドロップ回路を使用します。
この回路を使用すれば、E90CCの場合に10mAを流した時に100Vのドロップが必要ですが、可変方式なのでこれにも対応可能です。
あとは、電源回路になりますが、また次回にでも。
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