4月8日はお釈迦様の生まれた日で、日本各地で誕生祝いの「はなまつり(灌仏会)」のイベントが開催されるが、今年は火曜日であることから、5日、6日の週末にイベントが開催されたお寺も少なくない。一昨年は、芝の増上寺、昨年は、池上本門寺の「はなまつり」に出かけたが、今年は、5日に築地本願寺の「はなまつり」の行事を見に出かけた。
お釈迦様ことゴータマ・シッダールタは、約2500年前の4月8日に、ルンビニ(今のネパール)という町で生まれた。釈迦族の王様のマーヤ夫人が出産で里帰りする途中、ルンビニ園という花園で、急に産気づいて、シッダールタを出産したと言われている。生まれたばかりの王子は、その場で七歩歩き、「天上天下唯我独尊」の述べたというのは有名な話である。この言葉は、「今、こうして受けたこの命は、みなそれぞれ尊く、素晴らしいものだ」という意味である。
お釈迦さまの誕生に強い思い入れがあるのは、2012年3月に、生誕地のルンビニに旅行したからである。世界遺産にも指定されているルンビニ園は、丹下健三氏の設計の基づき整備され、世界各国の寺院も建てられている。最大の見どころは、アショカ王の石柱(紀元前3世紀に建立)、マーヤー聖堂、プスカリニ池(夫人が沐浴したところ)で、池の傍には、当時を再現した菩提樹も植えられている。
10時から法要のオープニング式典があり、本願寺の住職や駐日インド大使やスリランカ臨時大使らの挨拶があった。堂内には子供の釈迦像が置いてあり、甘茶をかけさせてもらった。その後、行事としては、稚児行列や灌仏会、舞台では、スリランカやインドの古典舞踊等が予定されていたが、次の用事があったので、1時間もしないで引き上げた。
5日は天気にも恵まれ、今年の満開のソメイヨシノのお花見としては絶好ということで、築地の後、浜松町にある旧芝離宮恩寵庭園にて満開に咲き誇るソメイヨシノのお花見を楽しんだ。65歳以上の入園料は70円なので、気楽に入れる。駅から1分のところにこんな落ち着く日本庭園があること自体不思議に思えるが、意外と知られておらず、穴場といえる。
ランチは、妻の希望により、芝大門にある「新亜飯店」という中華レストランで、その後、昔からお世話になっている「芝大神宮」にお参りをした。大門からは、都バスで新橋まで行き、そこから帝国ホテルまで歩いた。山手線等の高架下が商店街として綺麗に整備されていて驚いたが、「日比谷オクロジ」と名前が付いているようである。目的地は帝国ホテルの中にあるタオル製品を扱っているお店に大分前に注文していたタオル製のエプロンが入庫したとの連絡を受けてそれを取りに行ったものである。
お店に行く前に、時間があったので、帝国ホテル前にある知り合いがやっている浮世絵のお店に立ち寄った。40年近く前、フランクフルトに駐在中に浮世絵の展覧会と摺りの実演というイベントを実施した時お世話になった浮世絵コレクションのオーナーの方の息子さんがやっているお店である。久し振りにお会いし、懐かしい昔話に花を咲かせた。天気に恵まれ、ポカポか陽気につられて、1万歩以上歩き、疲労困憊を招く結果となってしまった。
アショカ王の石柱とマーヤー聖堂

ルンビニ旅行アルバム: https://www.youtube.com/watch?v=Ie6Q_01WKLI