浪漫飛行への誘(いざな)い

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悪徳の都ポンペイ

2020年03月20日 23時15分50秒 | 旅行

3/20のBS朝日の地球大紀行で、「ローマ大発掘、悪徳の都ポンペイ」という興味深い歴史分析の番組をやっていた。ポンペイの悲劇については、ベスビオ火山の噴火で一瞬にしてポンペイの街を襲い、街が滅びたという程度の常識的な知識しか持っていなかったが、この番組を見てビックリ仰天した。

西暦78年にベスビオ火山の噴火で滅んだ悲劇の都ポンペイは、常識とはかけ離れ、犯罪に悩む「悪徳の都」であったことが最新の調査で明らかになったという。噴火による滅亡後、2000年近くもの間、街は火山灰の下にあったが、人々の生活の痕跡がそのまま残されているため、発掘が進むにつれて統制の取れた商業都市という従来のイメージを根底から覆す事実が次々と発見されているという。

頑丈な鍵やカンヌキ、警備員の詰め所に番犬…これは人々がただの泥棒ではなく、凶悪な犯罪組織から財産と家族を守ろうとした証拠であるという。研究者が注目したのは、近年発掘された大きな蔵。ひとつの部屋で重なり合う55体以上の遺骨。部屋の奥の集団は一切荷物を持っていないのに、扉の近くの人々は財宝を抱え込んでいた。なぜ、こうも貧富の差が大きい集団が同じ場所で命を落とすことになったのか?洗練されたローマ市民と、法に縛られない無法者が共存した“悪徳の都"ポンペイ。最期の瞬間まで、人々の営みは続いていたという。

ポンペイはマフィアが横行し、無法地帯と化し、抗争が絶えなかった悪徳の都であったという事実を初めて知り、引き込まれるように番組を見てしまった。単なる悲劇の街くらいの情報しか持っていなかったので、この番組は衝撃的であった。ポンペイを訪れたのは、1979年2月だったので、もう41年も前のことである。発掘された現場に立つとやはり複雑な思いで、噴火当時を想像しながら見学をしていたことを覚えている。あれから発掘が進み、いろいろなことが次々に明らかになってきたのであろう。BSの旅番組は本当に面白い。


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