2024.03.21撮影
うちの庭で、今年最初のタンポポが咲きました。ひとつだけ咲いています。
「ひとつ」と言っても、実際には多くの花の集まりです。この個々の小さい花を、「小花」といいます。キク科の花の特徴です。
冒頭画像に見られるように、最初に咲いた、この「ひとつ」の花は、小花が咲いている側と咲いていない側があります。そして、咲いていない(=開いていない)小花が、真ん中に集まって、頭をそろえて平らになっています。
小花が左右前後平均して咲かないことは、タンポポでよくあることですが、この花は、ほぼ半々できれいに咲き分けていて、おもしろい、と思い、写真に撮りました。
次の画像は、花を、90度向きを変えて、咲いている方の側から眺めたものです。
2024.03.21撮影
これを見ると、わたしは、食い気が・・・実は、わたしは、タンポポの花が好きで、よく食べるのです。何十個も集めないと小鉢にもなりませんが、「ガク」の部分もつけたままさっとゆがいて、三杯酢などで和えます。他にも工夫できると思います。
葉っぱも食べられます。若い葉はほんのり苦味がある程度ですが、もっと伸びたのは、わたしは苦味がちょっと苦手です。葉は、他の野菜といっしょに炒め物にしたり、チャーハンの具にしたり、することがあります。
根も食べられます。わたしは自分では食べたことがありませんが、キンピラにできるそうです。じゃあ、かき揚げにも使えるかな? 根から「コーヒー」も作ることができ、市販されています。わたしは、コーヒーはコーヒーを飲みたいので、代替え品は飲みまっせん! 飲んだことはありますが。
うちのタンポポは食料品なので、野菜畑に植えられています。正確には、野菜畑で出てくるのは掘り起こさない、花畑で出てきたのは掘る(なくならないけど)、ということで、タンポポを野菜畑にわざわざ植えたわけではありません。
2024.03.21撮影
直前の画像は、冒頭の画像より、もう少し接近し、角度を下げた眺めです。
咲いている花の右下に、ツボミがあります。なんか、未熟なイチジクみたいな形です。このツボミは、ガクのように見えるものに包まれて、固く閉じられています。このガク様のものは、総苞と呼ばれます。多くの花を「総て(すべて)包む苞」という意味でしょう。
総苞は、次の画像でよく見えます。
2024.03.21撮影
この画像は、太陽が花に当たるようにして(=光線を自分の体でさえぎらないようにして)、角度を下げて撮影してみました。
これで、開いた花の総苞の様子がよく見えます。反りかえっています。日本で、セイヨウタンポポ(外来種)と日本タンポポ(在来種)を区別するのによく目印にされます。今日の画像のタンポポは、セイヨウタンポポです。(カナダに日本タンポポが入ってきているとは思えません。)
2024.03.21撮影
タンポポの花の色って、優しくて暖かいですね。「キクの花」という形も、人に安心感を与えるのかもしれません。
こんなにかわいくて、おまけに、食べられるのに、芝生文化の西洋社会では嫌われ者なんです。ですから、わたしも、道路に面した前庭にはタンポポがはびこらないように気を使っています。と言っても、裏庭の野菜畑で咲いている花からは、種が自由に飛び回るんですけど。
2024.03.21撮影
学名 Taraxacum officinale「薬用の、食用のタンポポ」
英名 Dandelion「ライオンの葉」
和名 セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)
キク科(Asteraceae)タンポポ属(Taraxacum)
原産はヨーロッパですが、北アメリカには、17世紀中葉に移入されて、現在では野生化し、増殖しています(法律的には指定されていないようですが、「外来特定生物」みたいなものです)。