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カラスといちごとクロッカスと

身の回りの鳥や小動物、庭の花や畑の野菜など、日々日々、季節季節の情報を、
個人の目をとおしてお届けします。

紫色のオオツルボ属、ビフォリア

2025年04月13日 11時55分00秒 | キジカクシ科


2025.03.22撮影(雨後に撮影)

催し物があり、あわただしくしておりました。ひと段落したので、大急ぎで、季節の変化に、ついていけるようにいたします。

もう4月の半ばですが、わたしの庭で3月に咲く花3種を、今日から3回に分けて連載で。3回とも、同じ属から、紫色の花を選んでみました。

キジカクシ目(Asparagales)
キジカクシ科(Asparagaceae)
ツルボ亜科(Scilloideae)
オオツルボ属(Scilla

漢字では、「キジカクシ」は「雉隠」、「ツルボ」は「蔓穂」、と書きます。「雉隠」ねえ、、、どゆ意味? 「蔓穂」「穂」は、ツボミの塊が穂のような形状、ということかもしれませんが、「蔓穂」の「蔓」は? どこにも「蔓」は見えないんですけど・・・

2025.03.12撮影

今日取り上げるオオツルボ属(Scilla)の花は、流通名で言うと、「シラー・ビフォリア」です。学名 Scilla bifolia の英語読みをカタカナにしたものです。わたしの庭のオオツルボ属の花では、一番に咲き始める花です。

冒頭画像を見ていただきたいんですが、雨後に撮影したので雨粒が残っています。花被片が6枚、青いですが、中央がわずかに白いです。花被片とは、花弁ともガクとも区別のし難いものです。

オシベは6本、オシベの先につくヤクからは、薄いクリーム色の花粉が少し出ています。花の中央にある丸くふくらんだものは、メシベの根本にある子房、そして、その子房の上から花柱がつきだしています。直前の画像では、この花柱がはっきり見えません。

その、直前の画像ですが、そこでは、葉が2本出ているのが、よくわかります。この植物の学名 Scilla bifolia の種小名 bifolia は、「biビ)」で「2」、「foliaフォリア)」で「葉」、という意味です。ですから、「2枚葉のオオツルボ」。と言っても、オオツルボ属の種で2枚葉なのは、「シラー・ビフォリア」の専売特許ではないのですが・・・

直前の画像の株は中程度までいかない株ですが、大きい株が咲きそろうと、以下のようになります。うふっ、見事でしょ? 実は、この2株は、花粉がかなり出ていて、盛りをやや過ぎています。

2025.03.17撮影

オオツルボ属(Scilla)は、学名のラテン語をラテン語に近く読むと「スキッラ」あるいは「スキラ」、先にも述べましたが、この学名を英語読みしてカタカナにしたのが「シラー」・・・んんん・・・なぜラテン語に忠実にしない? なぜ和名があるのに和名を使わない? わたしには、わからん。園芸では「シラー」と呼ぶことが多いんですって。


2025.03.16撮影

上の画像は、ツボミが葉っぱに沿って串団子みたいに出たところです。ちょっと赤っぽいですね。葉が、やはり、2枚であるのがよく分かります。葉の縁(へり)も赤っぽいです。このように小さい時には、葉が厚いです。


2024.03.04撮影

ツボミがもう少し成長すると、花軸が見えるようになり、団子部分が緩んできます。花軸は、赤っぽいです。


2025.03.19撮影

ほどなく、花軸の下の方から、個々のツボミが花軸から離れて「開いて」いきます。


2025.03.16撮影

一番下の花が咲きました。


2025.03.22撮影

花が複数咲きました。この花は、上を向いて咲くのが特徴です。


2025.03.29撮影

花がもっと咲きました。画像の左側真ん中に写っている花のヤクは、青く、まだ開いておらず、花粉は出ていません。画像の右側の花のオシベからは、ヤクが落ちてしまっています。この画像からは、花被片の中央が白いのがよく分かります。


2024.03.17撮影

開いた花とツボミの両方のついている株です。


改めて、名称と所属をまとめます。

学名 Scilla bifolia「2枚葉のスキッラ」
英名 Alpine squill「高山のスクイル」
別名 Two-leaf squill「2枚葉のスクイル」 
流通名 「シラー・ビフォリア」
キジカクシ科(Asparagaceae)オオツルボ属(Scilla

わたしの庭は、家の北側と南側にあり、今日の画像は、両方の庭からです。背景に、わたしがマルチとして使っている茶色い落ち葉が見えるのが、北側の庭、斑入りの矮性マサキ(Euonymus japonicus)だとわたしが思っている植物から花軸が出ているのが、南側の庭、です。

そのわたしの日当たりの悪い北側の庭から、植物嫌いのお隣のおばさんのうちの日当たりのいい芝生へ逃げ出して、そこでのうのうと命を謳歌しているのが、次の「ビフォリア」さんたち。いいのよ、いいのよ、そこで幸せなら。

2025.03.25撮影

もう一度花盛りの株をご覧ください。

2024.03.21撮影


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