
前回は、クロッカス(Crocus)の縞々模様の園芸種「ピックウィック」を見ていただきました。「ピックウィック」は、C. vernus 種です。
今日も続いて、わたしの庭からクロッカスをご覧ください。
1番めのクロッカスは、縞々「ピックウィック」と同様、C. vernus 種です。でも、今回は、単色の園芸種を選んでみました。単色と言っても、筋などは見えます。そして、花弁の中央も、少々、色が違ったりします。
冒頭画像に見えるのは、濃い紫色のクロッカス、'Remembrance'「追憶」です。
学名 Crocus vernus 'Remembrance'「追憶」
英名 Spring crocus「春のクロッカス」
別名 Giant crocus「大きいクロッカス」
和名 クロッカス「追憶」
アヤメ科(Iridaceae)クロッカス属(Crocus)
英名 Spring crocus「春のクロッカス」
別名 Giant crocus「大きいクロッカス」
和名 クロッカス「追憶」
アヤメ科(Iridaceae)クロッカス属(Crocus)
C. vernus 種は、英語で、Spring crocus「春のクロッカス」、あるいは、Giant crocus「大きいクロッカス」と呼ばれます。C. vernus は、草丈が高めなクロッカスです。


2024.03.17撮影 2024.03.21撮影
左上の画像は、「追憶」の開いた花を上から見たものです。メシベの先が3つに分かれているのが見えます。右上の画像は、同じく開いた花をやや横から見たものです。この角度から、メシベは、根本の方では1本であることがわかります。
メシベの下の方にちょこちょことついているのは、オシベです。オシベは3本。園芸種「追憶」では、このオシベが比較的小さくて、3本、と言うより、3つ、という感じです。

2024.03.17撮影
クロッカスの花をワイングラスに例えると、ワインを注ぐ部分が花びら(ガク3枚+花弁3枚)に当たり、グラスの足の部分は、なんと言えばいいのか、花の一部ですから花柄とは言えないし、・・・
仕方ないので、ワイングラスに則って「足」としておきますが、わたしは、このクロッカスの「足」を見るのが趣味で・・・覗きこんで、しょっちゅう見ています。
なんて言うと、なんちゅうフェチか、ということになるかもしれませんが、この部分、園芸種を見分けるのに、有用なんですよ〜〜〜

2025.03.00撮影
今日2番めのクロッカスは、種が何かはっきりしません。園芸種名がわからないので、調べようがないのです。クロッカスはお互いに姿がよく似ているので、見かけだけに頼って同定するのは、よっぽど知られた園芸種でない限り、難しい。
が、この園芸種は、よく庭栽培される2種で言うと、
・草丈が10〜15cmである C. vernus「春のクロッカス」(別名、「大きいクロッカス」)
であるより、
・草丈が7〜10cmである C. tommasinianus「早咲きのクロッカス」
の可能性の方が高いと思います。
次の画像中、左奥に見える白いクロッカスは、前回ご紹介した薄紫色の筋がわずかに入ったクロッカスです。このクロッカスは、草丈の高い C. vernus であろうと思われます。それに比べ、この藤色のクロッカスは、草丈が低めです。

2025.03.00撮影
上の画像中には、少なくとももう1種類、クロッカスが見えます。向こう側に、藤色で、喉元と花びらの根元が大きく黄色いクロッカスが見えるでしょう? 手前の方の藤色のクロッカスの喉元は、茶紫色にほんのり黄色がついているだけです。
ね、このように、フェチっているわけです。

さて、このムシさんは、マルハナバチ(Bombus)だと思いますが、前に見ていただいた白いクロッカスの中のムシさんと、同じ個体かどうか??? 実は、時間的には、こちらの方が先だったんです。ここから数日後に、白いクロッカスの中にマルハナバチがいるのを見つけました。
マルハナバチさん、羽の色がツヤツヤしていますね。

この藤色のクロッカスの花は、白いクロッカスの花より小さめです。その花の中に座り込もうと、このマルハナバチさんは、もぞもぞ、もぞもぞ、動き回っていました。そして、頭を花びらの間から出したり(直前の画像)しながら、数分後、やっと次の位置と体勢に落ち着きました(次の画像)。

この花では、体が見え見えですよね。安全な隠れ家でないと判断し、白いクロッカスの方へ引っ越したのでしょうか。