今日も海日和

Dive Kids RYOのよもやま話
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オーバーホールはシーズン前?

2009-01-16 12:31:30 | ダイビング知識・雑学
伊豆の海が最高にキレイになる冬のシーズン!
良い時には30mオーバーも珍しくない抜群の透明度の中でバンバン潜ってもらい
たいのですが.....残念ながら冬はお休み。というダイバーの方も多いですよね。

年に一度のオーバーホールはお済みですか?
夏のシーズン前に出される方も多いのですが、実は 今のうちにやっておくのがオススメです。

海水にさらされるダイビング器材には塩分が付着します。
付着した塩分はサビを発生させ、このサビはじわじわとまわりに広がって侵食して
いきます。
シーズン終了後そのままにしておくと、お休みしている冬の間にサビによる劣化が
進んでしまいかねません。シーズン修了時には無傷だったパーツまで痛んでしまう
可能性があるわけです。内部にたくさん使われているゴムのOリングにもシリコン
グリスを塗布して乾燥から守ってあげる事が必要です。

オーバーホールは(自分の)シーズンが終わったら、早めにやっておきましょう!

以下、以前にも書きましたが「オーバーホール」についてのおはなしです。

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レギュレターの1st & 2nd とオクトパスをバラしたところ。
白いシートの上は内部に使われているOリング。



オーバーホールって何をするかというと、写真のように各器材をネジ1本、Oリング
一つに至るまで完全に分解。
部品一つ一つにこびりついている塩分や汚れを超音波洗浄器でキレイに洗い流して
メーカーの指定交換部品や痛んでいるパーツを交換。
Oリングにはシリコングリスを塗り直して、全てのパーツを組み直して中圧値を測り
作動状態をチェック。結構メンドクサイのです!


ダイビング器材は海水にさらされるので塩分が大敵となります。
まずはダイビング後の器材洗いを真水できちんと行って下さいね!
これをちゃんとやるか、いいかげんにやるかで器材の傷み具合が変わってきます。
ダイビングポイントにある器材洗い場の水はみんなが使って結構汚れているので、
出来れば家のお風呂(ちょい熱めのお湯)でやるほうがベターです♪
(お湯は塩分を溶かしてくれるので)
器材の洗い方がヨクワカラナイ人、うろ覚えの人は信頼できるインストラクターに
きちんと聞いてね。(怪しいインストラクターもタマにいるので注意)


さて、オーバーホールですがみなさんちゃんと出してますか?
メーカーの推奨は1年に一回。
期限を過ぎると無償保証パーツが有料になっちゃう事もあるので注意が必要です。
保証体制はメーカーによって異なるのでご自分の器材のものを確認して下さい。

え~。毎年やんなきゃいけないの......。と、言う方のために。

では、実際にバラしてみるとどんな感じかと言うと.....。
1年目:多少のサビ、汚れはあるものの比較的キレイです。
    作動状態にもまず問題はありません。
2年目:サビ、汚れが目立ってきます。使用状況によってかなり差が出てきます。
3年目:これはヤバイかも!といったところが目立って来ます。
    いつエアーが吹き出すか心配な器材も多く見受けられるようになります。
それ以上:買い替えた方が安いんじゃないか?ってくらい痛んだパーツだらけにな
     ります。って言うか壊れたから持ってきた。という人も多い。


これはBCのインフレーターホース。給排気ボタンのところにもたくさんのパーツが。


この写真はBCのパワーインフレーター(給排気ボタンのところ)に使われている
バルブコアというパーツ。
一番左から新品、1年目、2年目、5年目です。
(メーカーが違うので形がちょっと違います)


1年目 は変色して汚れてはいますが、サビは少し見受けられる程度。

2年目 は完全にサビが浮き出ていて腐食が始まっています。
この時点ではちゃんと作動していますが、劣化が進むと可動部分が動かなくなっち
ゃいそうです。BCにエアーが入りっ放しになる危険があります。

5年目のはしばらく使ってなかったやつ。
下の部分が欠けちゃってます。
これは何かというとサビが内部で完全に固まって他のパーツとくっついてしまい、
分解不可能となってしまったものです。
仕方がないので周りのパーツとくっついたままの状態で超音波洗浄器にかけてなん
とか引き抜いたのですが下の部分は、はまっているところと合体してしまっていた
ので折れてしまいました。
このバルブコアだけだったら¥300で済んだのですがコレがはまっている周りのパーツごと
全取っ換えになったので結局¥6,000位かかりました!


結論としてはOHはやっぱり毎年やっておいた方が良いです。
毎年やっておけば常に新品に近い状態が保てるので安心して使えるし器材の持ち=
耐用年数も長くなります。
最低でも2年に一回はやっとかないと枕を高くして眠れません(?)
3年ほっといたら、いつ壊れても不思議はないような感じになっちゃいます。


ちょっと不思議かもしれませんが、しょっちゅう使われている器材の方が故障は
少ないです。
もちろん摩耗する部分は痛むし汚れはしますが、可動部分を頻繁に動かしている
のでサビで固まったりする事が比較的少ないようで作動状態は安定している場合
が多いです。
インストラクターの器材は年に何百本使っていてもちゃんと動いてるわけですね。

それに対して使っていない器材はサビが固着してどんどん進行し最後には固まって
しまいます。
ほとんど使っていないから新品同様と思っている方も多いようですが、数回使った
だけでも劣化は始まりますしサビは放っておけば内部で増殖します!


例えば「夏だけダイバー」の方の場合はシーズンが終了したらオーバーホールに出す
事をお勧めします。
夏のシーズン前にオーバーホールに出す人が多いのですが、使っていない冬の間に
サビが進行して、本来なら交換しなくても良いようなパーツまで取り換えるハメに
陥りかねません。

ダイビング器材の不調は生命の危険に関わる場合があります。
お金がモッタイナイとか、メンドクサイとか思わずに定期的なメンテナンスを心が
けて下さいね!


オーバーホールのご案内はこちら♪



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