今日も海日和

Dive Kids RYOのよもやま話
ダイビング&ドルフィンスイム♪
  他にも色々思いつくまま...のブログです

9/12-14 御蔵島ドルフィンスイムツアー

2016-09-23 00:42:13 | ダイビング講座

 

往復条件付就航 水温25-28度

前線がかぶって新しい台風も控えていますがとりあえず雨もなく港周りは静かな御蔵島に到着。
御蔵荘へ着くと今日の晩ごはんが届いていました ♪(15kgのカンパチ。釣ったのは晋吾船長)
 

晩ごはんを楽しみにしながら早速ドルフィンスイムへ出発!
昨日までの雨で島のあちこちに滝が出現。
この滝は雨が降った後だけに出来る幻の大船渡の滝。
海に流れ落ちる滝としては日本最大なんですよー!
 
島の西側は黒潮が当たっていて透明度も良く水温も28度と暖かいのですが、潮波と風波が合わさってかなりの荒波です。 でもやっぱりきれ〜い ♪ 

 
出来れば西側にいたかったのですが かなり大きなウネリが入ってきたので元根をかわして東側へ回ることにしました。
元根まわりはバッシャバシャ〜。

後半とこの日の午後は静かな東側へ。
透明度は悪いのですが、東側にもかなりの数の群れがいてくれたのでオッケーです♪

胸ビレでパタパタとラビング中の親子。
(イルカ同志が胸ビレで触れ合う事をrubbingと言います)

お母さんのお許しが出たのか「行っといで〜」と胸ビレに押されて赤ちゃんがす〜っと寄ってきました。
 

このあいだからコバンザメに張り付かれてしまっている「オセロ」
皮膚病にかかってしまったらしく肌がボロボロに荒れてしまっています。早く治ってくれると良いのですが....。



また明日〜。

夕方には雲の切れ間から燃えるような夕焼けが。

今日の晩ごはんはこちら♪
 
新作デザートですよ〜♡
 
翌日は早朝をリクエストしてのドルフィンスイム今日は島の東側へ。
昨日は夏らしくちょっとスルー気味のイルカたちでしたが....。
この日は今年最高の大爆発!
ぐるんぐるん遊びまくってくれましたよー! すごかったー!
冒頭のノンストップムービーをどうぞ〜♡

カメラ目線でポーズ

よっ!元気にやってるかい!

みんな大接近!


最後は大軍!


カメラマンめがけて

毎年9月の中旬頃にイルカたちがいきなり遊びだす時期があるのですがちょうど今日から始まったのかな?
この後もしばらく続くと思うので楽しみです〜!
力いっぱい遊んでくれたイルカたちありがとね〜(^o^/~

 

御蔵島ドルフィンスイムツアー
11月ご予約受付中です(9〜10月分はすべて満員御礼となりました)
◆11/4-6(金夜-日)◆11/11-13(金夜-日)
年間でイルカが一番遊んでくれるラストの御蔵島へ是非!

http://www.mikurajima.net 

 


アップウエリング現象

2010-02-02 23:39:25 | ダイビング講座
先週行った富戸は透明度25mと快調♪
きれいな蒼い海が広がってこの時期ならではの気持ちよさでした!
2週間前には透明度が40m近くになった日もあってワールドクラスの海!

この透明度ってやつは様々な要素がからみあってなかなか予想がつきにくく、午前と
午後でガラッと変わってしまう事もあって、潜ってみてのお楽しみって感じなのですが
大雑把には風向きや海流、季節的要素が影響します。


中でも劇的に変化するものの中に「アップウエリング現象」ってやつがあります。
陸から沖へ向かって強風が吹き続けた時に、沿岸の表層にあった濁った水が沖合いへ
吹き流され、入れ替わりに沖合い深層部のきれいな水が沿岸に流れ込んで来るという
現象です。



前述の40m近くになった時がまさにこれで、ほとんど嵐に近い風が吹きまくった後に
ガラッときれいになった富戸の海だったのでした。
同じ東伊豆でも陸→沖の向きは微妙に違っていて、例えば富戸の場合は南西の方角に
当たります。
つまり南西の風がびゅうびゅう吹いている時、他のポイントがクローズになってしま
うような場合でも富戸の海はベタナギ。
ガンガン吹き続ければその後は抜群の透明度になる事が期待できるワケです。
深層水が流れ込んで来るのでちょっと冷たくはなっちゃうんですけどね

さて、この南西風の時に大迷惑をこうむってしまったのが「逗子」
逗子の海は概ね北東に面しているので、北風が吹きやすい冬場は好調な場合が多いの
ですが、このときばかりは大荒れでクローズの日が続き、濁りまくってしまった海が
なかなか回復しないまま、冴えない透明度が続いちゃってます。
一発吹いちゃえば回復すると思うんですけどねぇ。

雪じゃダメなんだなぁ....

空気消費量Part 2 水深40m・バディと二人・残圧30!

2007-11-27 13:42:01 | ダイビング講座
11月2日のブログで映画・海猿でのミナモト教官の命題
「水深40m。バディと二人取り残された。残圧は30。使えるタンクは1本。お前ならどうする?」
にからんで、空気消費量について書いてみました。
さて、この命題を検証してみましょうか。

空気消費量の計算式は
(使用前の圧力ー終了時の圧力)X タンク容量 ÷ 潜水時間 ÷ 平均水深の絶対圧

という事で、空気消費量は水深によって変ってくるので、水深40mからの浮上においては仮に
平均水深を20mとして計算してみましょう。
男性の場合の空気消費量はだいたい12~15リットル/分位の方が多いと思います。
これも仮に15リットル/分という前提でやってみると....。



通常の10リットルタンクで残圧30だとするとタンクの中には 10 x 30 = 300リットルの空気が
残っている事になります。

平均水深20mだと絶対圧は3気圧になるので 300 ÷ 3 = 100リットルの空気が吸える事になります。
二人なので一人分は50リットルですね。

空気消費量が 15リットル/分 なら 50 ÷ 15 = 約3.33分
水面まで浮上するのに3.33分かけられる事になります。

NAUIでは、推奨浮上速度は 9m/分 なので 3.33 X 9 = 約30m
あと10mのところでエア切れになってしまいますねぇ。惜しいっ!


9m/分 という推奨浮上速度は安全率を見込んでかなり遅めのスピードになっているので
(と、勝手に決めて)非常時なので 浮上速度を12m/分 にすると、なんとか足ります。
水深が深いところでは早めに、浅くなるに従って遅くしていくというのもアリですね。

浮上速度がちょい早く、安全停止や減圧停止も出来ないので減圧症のリスクは高まりますが
とりあえず上がってくる事は出来そうです。


「水深40m。バディと二人取り残された。残圧は30。使えるタンクは1本。お前ならどうする?」
さて、どうしましょう?



◆前回までの関連記事

空気消費量Part1

適正ウエイト量 Part4~ドライスーツ
適正ウエイト量 Part3~スーツ
適正ウエイト量 Part2~タンク
適正ウエイト量 Part1~浮力

空気消費量 Part 1

2007-11-02 19:38:25 | ダイビング講座
ツアーに行く「ダイブキッズ号」の中にはTVを積んであってDVDを見ながら行ったりしてるのですが
この間久々に「海猿」を見て盛り上がってました♪
この映画ダイビングネタの宝庫なんですが、PART1でミナモト教官の出す命題で、
「水深40m。バディと二人取り残された。残圧は30。使えるタンクは1本。お前ならどうする?」
というのがあります。
さて、実際問題水深40mで残圧30というのはどういう状況なんでしょう?
二人とも帰って来るのは無理なんでしょうか?


これを考えるにあたってはまず「空気消費量の計算」というのをしてみる必要があります。
ダイビング終了後に残圧を確認すると「やったぁ!この間よりエアーの減りが少ないぞ♪」
なんて声を聞いたりしますが......最初に習った講習をちょっと思い出して下さいね。
同じ時間潜っていたとしても水深によって空気の消費量は違ってきます。
深く潜れば空気消費量は多くなるし、浅ければ消費量は少なくてすみます。

空気消費量は絶対圧に比例する というやつです。
絶対圧とは大気圧にゲージ圧(水圧)を加えたもの。
海面では大気圧が1気圧。
水深10mに対して1気圧ごとのゲージ圧が加算されるので水深10mでの絶対圧は2気圧になります。
水深20mなら絶対圧は3気圧。水深25mなら3.5気圧ですね。

空気消費量は絶対圧に比例するので仮に陸上でタンクの空気を吸って2時間でカラになったとすると
水深10m(2気圧)では1時間。水深20m(3気圧)では40分。で、なくなる計算です。


空気消費量というのは個人差がかなりあります。
一般的にビギナーの時の方が消費量は多いし、身体の小さな女性より、大きな男性の方が多いのが
普通です。また、流れに向かって泳いだり、動き回ったりと運動量が多くなれば消費量も増えます。
自分の空気消費量を把握していれば、ダイビング中の残圧計算の目安となり事故防止にも役立ちます。

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では、前置きが長くなりましたが空気消費量の計算をしてみましょう。
ここで言う空気消費量とは水面での1分間の消費量の事になります。

計算式は
(使用前の圧力ー終了時の圧力)X タンク容量 ÷ 潜水時間 ÷ 平均水深の絶対圧 です。

まず、吸った空気の総量を出します。
使用前の圧力が200bar、終了時の圧力が80bar、タンク容量10リットルなら 
(200ー80) X 10 =1200リットルの空気を吸った事になります。

潜水時間が40分なら 1200 ÷ 40 = 30 で、1分間に30リットルの空気を吸ったわけですね。

これを平均水深の絶対圧で割ると空気消費量が出てきます。
最大水深18m、平均水深10mだったとすると平均水深の絶対圧は2気圧なので 30 ÷ 2 = 15 
この人の水面での1分間の空気消費量は 15リットル というわけです。

200bar充填の10リットルタンクだとすると2000リットルの空気が詰め込まれている事になるので
陸上(海抜0m)では、2000 ÷ 15 で約133分でカラになる計算です。
平均水深10mのダイビングなら半分の約66分。
平均水深20mなら約44分。平均水深30mなら約33分。という事になりますね。

        

では、最初の命題
「水深40m。バディと二人取り残された。残圧は30。使えるタンクは1本。お前ならどうする?」
さてどうしましょう?
答えはまた次の機会に
    ↓

空気消費量Part2~水深40m・バディと二人・残圧30!


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◆関連記事

適正ウエイト量 Part4~ドライスーツ
適正ウエイト量 Part3~スーツ
適正ウエイト量 Part2~タンク
適正ウエイト量 Part1~浮力

オーバーホール

2007-10-20 16:42:47 | ダイビング講座

           レギュセット(ファースト+セカンド+オクト)1組をバラしたところ。
                   各パーツ&Oリングがいっぱいです♪

すっかり良いお天気になった今日。
ドルフィンスイムチームは無事御蔵島に到着しました

お留守番の僕はここぞとばかりに(?)オーバーホールです。

オーバーホールって何をするかというと、写真のように各器材をネジ1本、Oリング
一つに至るまで完全に分解。
部品一つ一つにこびりついている塩分や汚れを超音波洗浄器でキレイに洗い流して
メーカーの指定交換部品や痛んでいるパーツを交換。
Oリングにはシリコングリスを塗り直して、全てのパーツを組み直して中圧値を測り
作動状態をチェック。結構メンドクサイのです!


ダイビング器材は海水にさらされるので塩分が大敵となります。
まずはダイビング後の器材洗いを真水できちんと行って下さいね!
これをちゃんとやるか、いいかげんにやるかで器材の傷み具合が変わってきます。
ダイビングポイントにある器材洗い場の水はみんなが使って結構汚れているので、
出来れば家のお風呂(ちょい熱めのお湯)でやるほうがベターです♪
(お湯は塩分を溶かしてくれるので)
器材の洗い方がヨクワカラナイ人、うろ覚えの人は信頼できるインストラクターに
きちんと聞いてね。(怪しいインストラクターもタマにいるので注意)


さて、オーバーホールですがみなさんちゃんと出してますか?
メーカーの推奨は1年に一回。
期限を過ぎると無償保証パーツが有料になっちゃう事もあるので注意が必要です。
保証体制はメーカーによって異なるのでご自分の器材のものを確認して下さい。
保証体制が一番手厚いのはBismかな?これはやっぱり国産メーカーが安心です。
海外メーカーは輸入代理店が変わると以前の保証が効かなくなっちゃったり、交換
パーツがなくなっちゃったりする事があるのであんまりお勧めしてません。

以前に量販店で買われた器材の修理を頼まれた事があるのですが、純正パーツでは
ないパーツが内部に使われていてどうにもならなかった事もあります。

並行輸入品や海外で購入されたモノだと、日本で発売されてないものや仕様が違う
モノもあるので、これはもう交換パーツそのものが国内になくてオーバーホール
出来ないという事にもなりかねません。

器材購入は後々の事もちゃんと考えて!ね。



ハナシをオーバーホールに戻しますが
さっきも言ったようにメーカーの推奨は1年に一回。
各ダイビングショップもこれにならって1年に一回のオーバーホールを勧めています。

では、実際にバラしてみるとどんな感じかと言うと.....。
1年目:多少のサビ、汚れはあるものの比較的キレイです。
    作動状態にもまず問題はありません。
2年目:サビ、汚れが目立ってきます。使用状況によってかなり差が出てきます。
3年目:これはヤバイかも!といったところが目立って来ます。
    いつエアーが吹き出すか心配な器材も多く見受けられるようになります。
それ以上:買い替えた方が安いんじゃないか?ってくらい痛んだパーツだらけにな
     ります。って言うか壊れたから持ってきた。という人も多い。


この写真はBCのパワーインフレーター(給排気ボタンのところ)に使われている
バルブコアというパーツ。
一番左から新品、1年目、2年目、5年目です。
(メーカーが違うので形がちょっと違います)


1年目 は変色して汚れてはいますが、サビは少し見受けられる程度。

2年目 は完全にサビが浮き出ていて腐食が始まっています。
この時点ではちゃんと作動していますが、劣化が進むと可動部分が動かなくなっち
ゃいそうです。BCにエアーが入りっ放しになる危険があります。

5年目のはしばらく使ってなかったやつ。
下の部分が欠けちゃってます。
これは何かというとサビが内部で完全に固まって他のパーツとくっついてしまい、
分解不可能となってしまったものです。
仕方がないので周りのパーツとくっついたままの状態で超音波洗浄器にかけてなん
とか引き抜いたのですが下の部分は、はまっているところと合体してしまっていた
ので折れてしまいました。
このバルブコアだけだったら¥300で済んだのですがコレがはまっているケースごと
全取っ換えになったので結局¥6,000位かかりました!


結論としてはOHはやっぱり毎年やっておいた方が良いです。
毎年やっておけば常に新品に近い状態が保てるので安心して使えるし器材の持ち=
耐用年数も長くなります。
最低でも2年に一回はやっとかないと枕を高くして眠れません(?)
3年ほっといたら、いつ壊れても不思議はないような感じになっちゃいます。


ちょっと不思議かもしれませんが、しょっちゅう使われている器材の方が故障は
少ないです。
もちろん摩耗する部分は痛むし汚れはしますが、可動部分を頻繁に動かしている
のでサビで固まったりする事が比較的少ないようで作動状態は安定している場合
が多いです。
インストラクターの器材は年に何百本使っていてもちゃんと動いてるわけですね。

それに対して使っていない器材はサビが固着してどんどん進行し最後には固まって
しまいます。
ほとんど使っていないから新品同様と思っている方も多いようですが、数回使った
だけでも劣化は始まりますしサビは放っておけば内部で増殖します!


例えば「夏だけダイバー」の方の場合はシーズンが終了したらオーバーホールに出す
事をお勧めします。
夏のシーズン前にオーバーホールに出す人が多いのですが、使っていない冬の間に
サビが進行して、本来なら交換しなくても良いようなパーツまで取り換えるハメに
陥りかねません。

ダイビング器材の不調は生命の危険に関わる場合があります。
お金がモッタイナイとか、メンドクサイとか思わずに定期的なメンテナンスを心が
けて下さいね!


オーバーホールのご案内はこちら♪


減圧症

2007-05-26 20:18:13 | ダイビング講座
お天気最高の今日はレスキューコースの学科講習で一日お店に引きこもってました。

レスキューの学科では減圧症や肺の過膨張傷害等の高気圧傷害の講義があるのですが、僕は減圧症
経験者なので、このテーマにはちょっと熱が入ります。

減圧症はご存知のように(え?知らない?)ダイブテーブルやダイブコンピューターの無限圧時間
を守らなかったり、浮上スピードが速すぎたり、ダイビング後の飛行機搭乗、その他体質や体調等
様々な要因が引き金になってかかる可能性があります。

僕の場合は、決して無茶な潜り方をしたわけではなく、まぁ、言ってみれば「潜り過ぎ」です。
体内に蓄積された窒素は連日潜っていると排出されるヒマがなく、少しずつじわじわとたまって
行く事になります。夏のシーズンなどはまったく休むヒマもなく数十日潜りっぱなしになったり
もするわけで、あまり身体に良い事はないわけですな。
当然、身体もぐったりしてくるわけで、このグッタリは減圧症の症状の一つでもあるのですが、
なんせこの時期は疲れているのが当たり前なので、見境いがつきません。

ダイビング雑誌に「ドクトルせい子のダイバーズクリニック」と言う記事を書いている吉村成子
先生という方がいるのですが、この先生とは自分がイントラになる前からの知り合いで、ある日
たまたま大瀬崎でご一緒したので「もう身体が鉛のようにだるいんですよぉ~」てな話をしたら
「ヤマザキクン、そりゃ減圧症だよ。今度クリニックにおいで!」という事になりました。
その後、行くヒマもなく数日過ごしているうちに右手の感覚がおかしくなって、携帯のメールが
打てないように......。
「こりゃいかん!」となってクリニックへ。
検査の結果、見事に減圧症の診断が下って、チャンバー通いが始まったのでした。

「年間200本以上潜ってるようなら、症状がなくても一応年に一回は検査しときなさい」と言う事
で、そんな本数はラクにクリアしてしまいます。
「通算1000本以上になったら、まずかかってると思った方がいいよ」
と、これも余裕でクリア。(もう3000本を越えてます)

サイレントバブルという一般のダイバーの人にはほとんど危害を加えない微量な泡が、この位
潜ってるとどうしてもたまってきて、発症してしまう確率が高まってくるようです。
こうやって、たまりにたまった窒素はチャンバーに行ってもスグには抜けてくれないようで、結局
15回くらい通うハメになってしまったのでした。

おかげさまで今では完治して、以前と比べてもちょっと保守的なダイビングを心がけています。
僕と潜ると「安全停止時間」ちょっと長いです。スミマセン(^_^;)
(一度かかるとクセになる。というか、再発の可能性が高くなるという事で....。)

僕の場合は一応、完治したので良かったのですが、減圧症は身体のマヒなど、後遺症として残って
しまう場合もあります。実際にチャンバーではかなり悲惨な症状の方もいらっしゃいました。

これから本格的なダイビングシーズンが始まります。
こんな事にならないように、ゆとりを持った潜水計画で、くれぐれも安全なダイビングを心がけて
下さいね。

オーバーホール

2007-04-27 21:10:00 | ダイビング講座
            BCのインフレーターホースをバラすとこれだけのパーツが....。


今日はオーバーホールにいそしんでいました。

レギュレターのオーバーホールはきちんと出される方が多いのですが、BCのオーバーホールを
一緒に出さない人が時たま見られます。
実はBCの給気ボタン、排気ボタンの内部は痛みが早く、どちらかというとレギュレターよりも
故障率は高いのです。

レギュレターの内部は基本的に海水が浸入しない構造になっているのですがそれでもサビが
発生します。
それに対してBCの内部はインフレーターボタンの部分も含めて始終海水にさらされています。
結構ボロボロなんですよぉ~!


写真のようにBCと言えども、パーツはけっこうたくさんあります。
エアーが入らなくなったり、入りっぱなしになったり、抜けなくなったり....

レギュレターと一緒にBCのオーバーホールも必ず出すようにしましょうね。

適正ウエイト量Part4 ドライスーツ

2007-04-16 20:47:53 | ダイビング講座
適正ウエイト量講座Part4はドライスーツです。

ちなみにこれまでは
「浮力について」
「アルミタンクとスチールタンクによるウエイトの違い」
「スーツによるウエイト量の違い」
とやってきましたが
(←「ダイビング知識」のカテゴリーを見てね♪)

 

ウエットスーツとドライスーツではウエイトの量が俄然違ってきます。

言うまでもなく、ウエットスーツと違ってドライスーツの場合はスーツの内部にエアーがたまっている状態になります。
BCにエアーが入っているのと同じことで、これによって浮力が生じるわけですね。
このエアーの量は身体の大きさによって変わってきます。
当然、身体の大きい人の方がドライスーツ内部にあるエアーの量も多いわけでそれだけ浮力も大きくなります。

また、ウエットスーツと同じようにドライスーツの生地素材によってスーツ自体の浮力も異なります。

なので、ドライスーツ(標準的な3.5mmネオプレーン)の場合はウエットスーツ(5mmワンピース)の時よりも大体2~3kg増し位になることが多いのですが......。
もうひとつ気をつけなければならないことがあります。

 

中に着るインナーによってウエイト量は大きく左右されるのです。
上記の2~3kg増しというのはドライスーツ専用のインナーを着ている場合。
各メーカーから発売されている専用インナーは薄く保温性のある素材で作られていて(例外もありますが)ウエイト量が最小限に抑えられるようになっています。

トレーナーやジャージ、フリース等で代用している方も多いのですが、中に着ている物の素材が厚くなればそれだけ浮力が増すのでウエイトがどんどん増えちゃいます。
専用のインナーと較べた場合、トレーナーで1~2kg増。フリースだと2~4kg増というところでしょうか?




ドライスーツは中に着るインナーで快適度がまるっきり変わってしまいます。
これをケチると色んなところにツケが回ってきます。

まずは今、述べたようにウエイトが重~くなってしまうので辛い

同等の保温性を確保しようとすると、
トレーナーやフリース等のように生地が厚くなってしまうので動きにくい。

これはまた水没の原因にもなったりします。
フリースのように毛くずが出るものは排気弁の中に入り込んでしまう事があるので、弁が開きっぱなしになってしまってここから水が入ってくることがあります。

人間の身体は寒くても汗をかきます。
専用インナーは汗を吸収して生地の外側に出し、内側が乾いた状態に保てるようになっているものが多いのですが、Tシャツやトレーナーのような綿製品は内側が湿ったままになってしまうので、自分のかいた汗で身体を冷やしてしまう。ということになってしまいます。

抗菌、抗臭素材のものも何種類か発売されているのでこんなのもポイント高いですね♪



てな感じでウエイトの話とはちょっとズレましたが
ドライスーツはインナーがとっても重要なんです。

せっかく高くて良い素材のドライスーツを着ていてもインナーがダメでは台無し!
インナーはきちんとした、専用のものを用意しましょう。


ちなみに器材オタクの僕は主要スーツメーカーのインナーはほとんど全部試してみましたが、今のところ「モビーズ・コンフォートスキン」というのが一番のお気に入りです。
ワールドダイブの「サーマルボディスムーサー」も良いですよ。

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◆関連記事

適正ウエイト量 Part4~ドライスーツ
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適正ウエイト量 Part3 ~スーツ

2007-04-13 20:14:11 | ダイビング講座
適正ウエイト量講座Part3はスーツによる違いについてお話しします。

今までで「浮力について」「アルミタンクとスチールタンクの違い」とやってきましたが
(←「ダイビング知識」のカテゴリーを見てね♪)
着ているスーツによっても断然変わります。

 

ウエットスーツにしてもドライスーツにしてもスーツ自体が浮力を持っています。
水着でダイビングするならウエイトはいらないのですが、このスーツの浮力を消すためにウエイトが必要になってくるわけです。

小さいスーツより大きいスーツの方が体積も大きくなるので浮力も大きくなりウエイトがより多く必要になります。と、言うことは身体の大きい人の方がウエイトが多く必要だということになりますね。
 

同じ理由で、薄いスーツより厚いスーツの方がウエイトが多くなります。
ダイビングスーツは大体、3mm、5mm、6.5mm って感じのものが多いのですが厚くなるほど浮力が増すわけです。
ココがちょっとクセものなのですが、例えば同じ5mmのスーツでも使っている生地は様々です。
生地の違いによってもウエイト量は変わってしまうのですが、どういうことかというと...。
 
水中に潜っていくと水圧を受けてスーツの生地が圧縮され、つぶれてきます。
スーツ自体の体積が減少する(薄くなる)ので浮力が減ってきます。

一般的に安いスーツは生地がすぐにぺしゃんこになってしまうので、少し潜ると浮力が減少し、保温性も損なわれてきます。潜降の時にはそれなりのウエイトが必要なのに、水中に入るとやけに重く感じられるのはこんなことも原因だったりします。
 

良い生地を使っている(高い)スーツはこのつぶれが少ないので保温性が高く、浮力の減少が少ないのでウエイトも多く必要になる場合が多いということになります。

通常よく使われる「ネオプレーン」と呼ばれる生地はこの素材による差が激しいのですが、もうひとつ「スキン」と呼ばれる素材はつぶれが少なく保温性には優れ、逆にウエイトはかなり多く必要になります。

また、サーフィン用のウエットスーツはもともと水中に潜るわけではないので、水圧によるつぶれは考慮されていないのでダイビングには適していないということになります。
 

基本的に水中での水圧によるつぶれは浮上すれば元に戻るのですが、ダイビング回数を重ねるにしたがってどうしてもだんだんとへたってきて薄くなってしまいます。
イントラやガイドが使っているスーツは5mmのはずなのにどうみても2~3mmってのがほとんど。
レンタルのウエットスーツも毎日のように使われていると薄くなっちゃいます。

講習の時にレンタルのウエットで「5mmのスーツでウエイトは4kg」なんて感じで覚えていたとしても、そのスーツは多分5mmじゃありません。
レンタルのスーツでダイビングしている間は毎回違うスーツを着ることになるので、スーツ自体の浮力も毎回変わるわけで、適正ウエイト量というのもなかなかつかめないということになってしまいますね。
 


僕自身もウエットスーツはすぐにボロボロになってしまうので、数年に一度は買い替えるハメに陥るのですが、今まで2Kgだったウエイトが新しくなった途端に5Kgになったりします。(同じメーカーの同程度のウエットスーツだったとしても)
最後の方では多分2mm位になってたんでしょうねぇ。
さすがにあったかくてうれしくなったりしますが


次回は「ドライスーツについて」です。(次回はいつかな?)

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空気消費量Part2~水深40m・バディと二人・残圧30!
空気消費量Part1~空気消費量の計算

DCはどこまで信用できるか?

2007-04-11 19:50:48 | ダイビング講座
前回の記事で

ダイブコンピューター(DC)の減圧プログラムはどれも一緒ではなく、メーカーによって、機種によってそれぞれ違います。
原則としては、一緒に潜っているメンバーの中で無限圧時間(潜っていられる時間)が一番早い人に合わせるということになっています。減圧停止が必要になってしまった場合は最後に減圧停止が終わる人に合わせます。


という事をお話しましたが.....。

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同時に数種類のダイブコンピューターを腕につけて潜って調べてみたことが何回かあるのですが、これがもうホントにD.C.によって違います。

まず、DCによって異なるのが「水深」です。
一番浅く表示されるものと、一番深く表示されるものとでは「40cmの違い」がありました。
減圧プログラムは当然水深によって計算されるので、水深のデータが異なれば当然無限圧時間も変わってきます。同じ水深を示しているものでも無限圧時間が異なるものもありました。

1本目ではA社のDCはB社のものより無限圧時間が長く(甘めに)表示されていたのに、2本目では逆転してA社の方が短く(厳しく)表示されたり、1本目も2本目も短く表示されたりと、反復潜水時のプログラム設定も様々です。

日本製のダイブコンピューターはほとんどがセイコーエプソン社製なので、そんなに大きな違いは出ないのですが(それでもメーカーによって少し違う)海外製のものはかなり異なったりします。水温なんかもかなり違ってて、中には「こりゃ絶対違うだろ!」ってのもあります。
 

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さて、それを使っている人間様なのですがDCによる違いよりも実は使う人間の方が不確定要素は大きいのです。
水中では空気中よりもはるかに高濃度の空気を吸うので、水深が深く、時間が長くなればそれだけ多量の窒素が体内に溶解蓄積され減圧症の原因となる。というのは最初のダイビング講習で習った通り。
また蓄積された窒素が問題ないレベルにまで排出されるよう、浮上スピードというものが定められています。
浮上スピードの警告指示もDCによって異なります。


この窒素の蓄積量と排出量は個人差があります。
身体の大きさや、年令、疲労度、筋肉や脂肪のつきかた。またエアーの消費量やその日の体調、等々によっても異なるので、仮にダイビング中まったく同じ深度で同じ時間過ごしていたとしても、人によって違うのです。
一緒に潜っていてもまったく同じ深度で同じ時間というのはありえないわけで、数メートルの水深差はみんなあるので、当然ながらそれによっても無限圧時間は変わってきます。

DCは「平均的なニンゲン」を元にプログラムを作っているわけで、この「平均的なニンゲン」にあてはまる人はおそらくわずかでしょう。
もちろんそれ相応の安全率を見込んであるわけなのですが、前述の個人差、またどんなダイビングをしたかやダイビングの回数、頻度等によっても、窒素の蓄積量と排出量が異なります。

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そんなムズカシイ事を色々言われたって、いったいどうすりゃいいの? ってことになるワケですが

こんな感じでDCによって出てくる無限圧時間(潜っていられる時間)も変わっちゃうし、それがどこまで自分にとって当たっているか?って事ですよね

残念ながら明確な答えはありません。
どのD.C.が信用できるか出来ないか。ということではなく、D.C.はあくまでも目安となるものを提示してくれていると見るべきでしょう。

どちらにしてもまずは自分のDCの使用方法をきちんと把握して、表示画面の意味をよく理解し、その指示に従うというのが基本です。
出来れば無限圧時間ギリギリや減圧停止が必要になるようなダイビングは避けて、ゆとりのあるダイビングを心がけてください。
適切な浮上スピードを守り、安全停止をきちんと行なう。というのは最重要ポイントです。

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水中で「ダイブテーブル」を見て計算しながら潜る。
という姿は今のダイビングシーンではまず見られません。
ほぼ全ての人がダイブコンピューターを使ってのダイビングを行なっています。

ダイブコンピューターをお勧めすると「まだ初心者だからいいです」とか、「そんなに頻繁に潜るわけじゃないので....。」なんて言われちゃうことも良くあるのですが、じゃあ「ダイブテーブル」を使って潜っているのかというとそういう事は決してなく、その場合は「ガイドの人と一緒だから大丈夫だろう」という極めて根拠の希薄なダイビングをしてる事になります。
「ガイドより下には絶対に行かない」という事を固く守っているのなら良いのですが、実際にはそうもいかないですよね

DCを使ってる人から「この表示はなに?」とか、「さっきピーピーいってたんですけど何の合図ですかぁ?」なんて聞かれることもままあります


くれぐれも安全なダイビングを。
なんまんだぶ...

ダイブコンピューターと安全停止

2007-04-09 20:29:15 | ダイビング講座
ダイビングの最後には水深5mで3分間程度の安全停止をします。
言うまでもなく減圧症の予防のためです。

ダイブコンピューターにこのプログラムが組み込まれているものも多く、安全停止深度に入ってからカウントダウンして教えてくれたりします。
カウントダウン表示がないものは自分で時間を見ながら安全停止を終了するわけなのですが...。


ダイブコンピューターの減圧プログラムはどれも一緒ではなく、メーカーによって、機種によってそれぞれ違います。
講習の時に習う「ダイブテーブル」も指導団体によってプログラムが異なっていて、各水深による無限圧時間(最大潜水時間)も団体によって違います。
減圧理論にも色々なものがあって唯一絶対と言うものはないので、どの理論を採用してレジャーダイビング向けにどのような修正を加えるかによって、出てくる数値が異なるのです。


最近では「ディープストップ」という理論も登場して、これは大ざっぱに言うと「最大水深の半分の深度で一度停止して、次にそのまた半分の深度で停止して」と、段階的な安全停止(または減圧停止)を推奨するもので、このプログラムが組み込まれているコンピューターもあります。


どれが、一番良いのかはまだまだ議論の余地があるところなので何とも言えませんが、原則としては、一緒に潜っているメンバーの中で無限圧時間(潜っていられる時間)が一番早い人に合わせるということになっています。減圧停止が必要になってしまった場合は最後に減圧停止が終わる人に合わせます。



通常のダイビングでは減圧停止が必要なダイビングは行なわないことになっているので、その場合は最後にみんなで3分間の安全停止をすることになります。
このセーフティストップの時間というのは、ほとんどどのコンピューターも同じ(3分間)なので、みんな一緒に終わるはずなんですが、中にはやけに長い人が現れることがあります。



ほとんどのコンピューターは水深6m以深で残留窒素が形成される(窒素がたまっちゃう)という理論に基づいているので、コンピューターの安全停止のカウントダウンは(コンピューターによって若干違うかも知れませんが)浮上時に水深6m以浅に達したところから始まります。

ガイドの人が浮上のサインを出してからなかなか6mまで上がって来ない人がいると、当然ながらその人は安全停止が終わるのがみんなより遅くなってしまうわけです。



もう一つの理由は安全停止深度がキープ出来ていない場合です。
ロープにつかまっていたとしてもウネリや他のダイバーの影響でずっと同じ深度になっているとは限りません。5mのところで安全停止したつもりが7mになってたり3mになってたり....。きちんと水深を見ていないと深度が変わっちゃうんです。
もちろん、ロープなしの場合は自分で水深をキープせにゃなりません。



6m以深にいた場合は、いつまでも安全停止が始まりません。
これまた、5mにいたつもりがいつのまにか7m,8mに下がっちゃってると、コンピューターはいったんリセットされてしまって、また3分間からのカウントダウンが始まってしまう場合があるので、いつまでたっても終わらないことになります。


ま、長い分には安全なので良いのですが、ちゃんと安全停止が終わって待ってるダイバーにとってはハタ迷惑な場合があるので、心当たりのある方はそのへん気をつけてみてくださいね。


あ、ロープなしで安全停止(減圧停止)する場合は、コンピューターばっかり見ているといつのまにか流されてたりするんでご注意を!

適正ウエイト量~タンク

2007-02-20 20:08:33 | ダイビング講座
                  スチールタンクとアルミタンク

一部の方には大変好評だった「サルわか講座」

前回は「適正ウエイト量~浮力」についてご案内しました。
↑前回見てない人は見てね↑ 

今回は「適正ウエイト量Part2~タンクによるウエイトの違い」についてお話ししましょう。

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アルミタンクとスチールタンクでは浮力が違います。
「浮力」というのは前回説明したとおり「その物体がおしのけた量(その物体の体積分)の水の重さ」。
その物体がデカけりゃデカいほど「浮力」は大きいということになります。

上の写真を見て下さい。
左がスチールタンク。右がアルミタンク。
アルミタンクの方が明らかにデカいので浮力がありそうです。

なんでアルミタンクの方がデカいのかというと、アルミは軽い素材ではあるのですが、スチールと較べると強度が劣るため、肉厚にする必要があるわけです。
だからと言って太くしてしまうと背負いにくくなってしまうので長くすることで中の圧力が広範囲に分散できるようにしてあります。

で、デカければ浮力も大きくなるのですが、その物体にも重さというものがあるので、その重量と浮力とのかねあいで「水中での重さ」が決まります。

「陸上での重量」ー「浮力」=「水中重量」です。

要はこの「水中重量」というのが大事なわけですね♪

タンクには「W=タンク自体の重量」と「V=タンクの内容積」が刻印されています。

  V 10.3がvolume=内容積  W 14.2がWeight=重量

手元にあるタンクを見てみると
アルミタンクが10.3リットルで14.2kg。スチールタンクが10.1リットルで12.3kgでした。
内容積はほとんど同じでもアルミタンクの方が肉厚なので図体がデカくなります。

重さだけ見るとアルミタンクの方が沈みそうなんですが、図体がデカい分「浮力」も大きいので相殺した結果アルミの方が「水中重力」が軽いということになるのでした。めでたしめでたし

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前置きが長くなりましたが、以上の結果「水中ではスチールタンクよりアルミタンクの方が軽い」ということになってしまったので、その分、ウエイトを増やさないとイケナイのです。

こんなことは経験のあるダイバーの方なら先刻ご承知の事なのですが、今までずっと同じタンクでしか潜った事のない方は意外と知らなかったりして「この間は3kgで沈めたのに全然潜降できなーい!」とか「今日はヤケにスムーズに潜降できるわ。私って天才? 」ってなことが起こったりします。

では、どのくらい変えればイイのか?というと
単純に潜降時のことを考えると「スチールタンクの時+2kg位」という感じでしょうか?

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でも、事はそんなに単純でもなくて、前回お話ししたようにタンクの中の空気にも重さがあります。
200barの空気が充填されていたとすると10リットルタンクの場合、中の空気の重さが約2.5kg。
空気が減ってくるとタンクの総重量も減ってきます。
アルミタンクもスチールタンクも満タン時には沈みます。
スチールタンクはエアーがなくなっても沈んだままですが、アルミタンクはエアーが少なくなってくると(タンク自体が)水に浮きます。
ダイビングの後半(大体、残圧が70bar位からかな?)にはタンクによって身体が持ち上げられるような格好になってくるのです。

で、そのことも考え合わせると「+2kgでは心もとないので+3kg位あった方が良いかな?」という感じです。(スチールタンク時のウエイト量がもともとちょっと重めだったりする人もいるので、2kgで大丈夫な人もいれば、3kgないと足りないという人もいます)

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ある方から教えてもらいましたが、タンクによって身体が持ち上げられて姿勢が崩れるのを防ぐためにタンク自体にタンク用のウエイトを付ける方もいます。この「タンクウエイト」はなかなかのスグレモノなので、ちょっと面倒ですがやる価値はありますよ  是非お試しください。

 
最後まで読んでいただいてありがとうございました。お役に立ちましたでしょうか?
次回は(いつかわかんないけど)「スーツによるウエイト量の違い」のお話です。
ではまた

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適正ウエイト量~浮力

2007-01-31 13:22:41 | ダイビング講座
                    愛用のウエイトベルト♪
             セッティングも簡単で腰への負担が少ないので楽チン
 


ダイビングに行くと「ウエイトは何Kgですかぁ?」と聞かれます。
わかってる人はわかってるし、わかってない人はわかってない(そりゃそうだ)

「前に潜った時は4kgだったので4Kgにします」というのが一般的な答。
ログブックに書いてあるはずなのでそれを見れば良いわけなのですが、必ずしもそれで良いとは
限らないのがめんどくさいところではあります。

ビギナーの人でログブックに書いてなかったりすると「講習の時は3つ着けてました」なんて言われ
る事もあるんですが、ウエイトも1Kg玉、1.5Kg玉、2Kg玉と色々あるのでもう全然わからんかったり
して「教えたインストラクターは誰じゃ!」って事になったりします。
ま、ちゃんと教わってても本人が忘れてる場合もありますが....。
講習の時は色んな事を教わるのでなかなか全部は覚えてらんないかも知れないですね


ベストなウエイト量は
「無理なく潜降できて、終了時に3~5mのところでBCの空気を抜いて落ち着いて止まっていられる」
というのが正解。
じゃ、それは何Kgというのは結構トホホな部分だったりします。

適正ウエイト量を決める要因はいくつかあります。
・アルミタンクとスチールタンクの違い
・本人の体格、体重、筋肉や脂肪の割合
・ウエットスーツとドライスーツの違い
・ウエットスーツの種類、生地の厚さ、生地の種類
・ドライスーツのインナーの種類
・ダイビングの習熟度。呼吸量
・器材の浮力
・潜る場所の塩分濃度

「え?そんなにいっぱい考えなきゃいけないの?」....そうなんです。
身体も器材もタンクもみんな浮力というものを持ってます。....浮こうとする力ですね。
その浮力を相殺するために着けるのがウエイト。
浮力の元となるものが違えばウエイト量も違うわけです。
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では「サルわか(猿でもわかる?)」形式で検証していきましょう。
数字が出てくると逃げる人がいますが、簡単だから大丈夫ですよぉ

・まず 浮力 についてのおさらいから。
 「浮力」というのは「その物体が押しのけた量の液体の重さ」byアルキメデス。です。
 なんのこっちゃかというと....。

 例えば体積が1リットルの物を真水の中に入れたとすると「その物体が押しのけた量=1リットル
 の真水の重さは1Kg」なので1Kgの浮力を持つという事になります。
 海水の場合は(場所によって違いますが)平均して約1.025Kgです。

 その物体はそのもの自体の重量で下に沈もうとするので、浮力と重力の引っ張り合いという事に
 なるわけですな。
 真水の場合ならその物自体の重さが1Kgより重ければ沈むし、1Kgより軽ければ浮くし、ちょうど
 1Kgなら浮きも沈みもしない=中性浮力ということになります。

 ダイビングに置き換えると、ウエットスーツを着て器材を装着したダイバーの総体積がたとえば 
 60リットルなら、60Kgの浮力があることになるので、その総重量が60Kgより重ければ沈むし、 
 60Kgより軽ければ浮くのでウエイトが必要になるということです。(真水の場合)
 (海水の場合は60リットルX1.025kgで浮力は61.5Kg となります。)

 簡単に言ってしまうと 水より重けりゃ沈むし、水より軽けりゃ浮く のです。
 でもいちいち計るわけにもいかないので経験によって推量していくしかないんですねぇ。

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で、もうひとつ言うと、タンクの中に入っている空気にも重さがあります。
空気は、実は「1リットル=1.25g」という重さを持っているのです。(へぇ~)

セッティングして残圧計を見た時に「200」を指していたとします。(200bar)
これはタンクの中に200倍に圧縮された空気が入っている事を示しています。
一般的なタンクの内容量が10リットルだとすると、10リットルX200倍=2000リットル分の空気が
詰め込まれていることになるわけです。
2000リットル分の空気の重さは X1.25g だから 2.5Kg!
この空気は当然ダイビング中に減っていくので空気の重さ=タンクの総重量も減ってきます。

ダイビング終了時に残圧計が「40」を指していたとすると「40 X 10リットル X 1.25g = 0.5Kg」
が、残ってる空気の重さ。
ダイビング中に2Kgもタンクが軽くなった ということになりますね。

ならば、それを見越してウエイトの量を決めていかなくちゃ。なんてことも考えにゃなりません...。

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では次に、適正ウエイト量を決める個々の要因について検証して行きましょう。

と、思ったんですが、長くなったのでそれはまた次の機会に....。
ではまた

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