島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

いよいよ「世も末」じゃ!!

2012-04-03 07:22:35 | Weblog
 放射能の被害から子どもたちを守るということで、多くの福島県の若い母親たちが子どもたちとともに山形県内に避難のためやってきている。その数は一万人を超えるとまで言われている。
 それも、事故原発からはかなり離れている福島市や郡山市などの中通地方からの避難者が多いから、放射能に対する恐怖がかなり強いことがわかる。
 確かに放射線量が高ければ、それだけ健康被害度も高くなるものの、滅多なことで「即死」に及ぶことはないはずなのだ。
 子どもたちの健康被害を怖れる母親は多いが、彼女たちとて自分の子どもが今すぐ死亡するとまでは考えていない。早くて数年先、多くの場合、10年、20年先に健康被害が現れることを心配して山形県など他県にまで逃れている。
 その将来の健康被害とて、あくまで「可能性」であって、必ず健康を損なうというわけでもなく、しかも実際に健康を損なう確率自体はかなり小さいようだ。ましてや死亡に至る確率は更に小さくなる。
 ところが、震度7が予想される首都直下型地震や南海トラフ地震による被災予想が公表されても、子どもたちとともに震度が低いと予想される地域や海外に逃れようとする母親たちのことは耳にしていない。
 また、原発事故による放射能拡散に伴い福島県を中心に東北地方全般や北関東で風評被害による観光客が激減したのと同じように、首都圏や東海、南海地方への観光旅行を控える傾向が強まっているとも聞いていない。
 震度7の地震が実際に起きたら、三陸地方での大津波被害や阪神大震災のように万単位や数千人が即死する可能性がきわめて高いのだ。
しかも、首都圏だけでなく東海以西全般の広範囲でそれらの怖れがあるというのだから、まさに「世も末じゃ」というべき状況である。
 それでも若い母親たちは避難しようとはしないし、旅行関連業界も首都圏等への旅行PRを自粛しようとする動きもない。
 つまりは、即死の可能性が高い巨大地震や巨大津波の可能性よりも即死の可能性がきわめて低い放射能の方を怖れるべしということのようである。
 まさに現在の日本では放射能ほど怖いものはないのである。