とんねるず主義+

クラシック喜劇研究家/バディ映画愛好家/ライターの いいをじゅんこのブログ 

Wanna Be Startin’Somethin’

2009年10月31日 17時47分33秒 | MJ
『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』観てきました。

くわしい感想は、いまはまだ書かないでおきます。
とにかく、上映期間中に映画館で観る。これしかないから。

正直に言うと、それほど期待してなかったんです。
でも、観て良かった。本当に良かった。

これは、すぐれた音楽ドキュメンタリー映画です。もしマイケルが生きていたとしても(マイケルの了解さえあれば)普通に上映できただろうし、普通にヒットしたでしょう。

音楽に対して厳しすぎるほど真剣。仲間想い。完璧主義。お茶目。照れ屋。
ファンにとってはイメージそのままの、ファンでなかった人には予想外の、マイケル・ジャクソンが、スクリーンのむこうにいます。

コンマ数秒のテンポのちがいで、観客に与える感動ががらりと変わってしまうことを、マイケルはほとんど本能的に知っています。

無音と有音の微妙なバランスのちがいで、観客に与える衝撃がまるでちがってしまうことを、マイケルはわかっている。マイケルの脳の中だけにあるビジョンを、リハーサルのなかで彼はスタッフといっしょに具体化してゆきます。

マイケルが幼い頃、息子の才能の大きさがこわいくらいだったとお母さんのキャサリンは言っていたそうですが、映画を観ながらわたしも同じ想いでした。

でもそれは、近づきがたさを意味しない。若いスタッフたちが遠慮なくマイケルにモノを言える空気を、ちゃんとマイケルは作っていました。すべてのスタッフ・ダンサー・ミュージシャンが、マイケルのために、マイケルとともに仕事ができる喜びにつきうごかされていました。

それもこれも、すべては「ファンのため」------------

モノを創るひと、モノづくりに関心のあるひとは、マイケルが好きであろうとなかろうと、この映画をぜったいに観るべきだと思う。

音楽やアートにかぎらず、車をつくるひと、ネジをつくるひと、お箸をつくるひと、家をつくるひと、ロケットをつくるひと、あるいは目に見えないサービスをつくりだすひと、なんだってかまいません。人間の仕事というものは、どこかのだれかを喜ばせるためにあるのだ、という、人間にとってもっとも基本的なことを、この映画は、マイケルは教えてくれます。

悲しくて涙を流していた日々に、これでやっと終止符を打てる気がします。
これからはやっと、うれしくて泣けるような気がする。

マイケル・ジャクソンがこの世界に存在したことがうれしい。
彼の音楽が世界中に喜びをあたえていることがうれしい。
マイケルと同時代に生きることができて、しかも彼がいちばん輝いた時を見ることができた自分の幸運が、うれしい。
そして、いまこうしてふたたび彼に出会えたことも・・・

『THIS IS IT』は、そんな気持ちにさせてくれる映画でした。

Now......I just Wanna be Starting Somethin'!!!


11月7日からは、『ムーンウォーカー』リバイバル上映!! マジで楽しみだ!





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