『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』
(Sukiyaki Western Django 三池崇監督 2007 日本)
これはやっぱり、とんねるずファンのひいき目なんでしょうか?
石橋貴明という人のことをあまりにも好きすぎるので、こう思うんでしょうか?
いやいやそんなことはない。事実だから言ってしまおう。
タカ弁慶、最高!
それにしても記事にするのが遅くなってしまいました。
劇場でも観ましたが、今回DVDを見直してのレビューです。
で、映画に関しては日本でも海外でもいろいろ書かれてるでしょうから、ここは思いっきりとんねるず主義的目線で書くことにしましょう。
と、そのまえに、やっぱり映画そのものについてもちょこっと。
わたしは、いわゆる「三池ワールド」ってやつになじみがないので、おそらくこの映画の正しい(?)見方はわかりません。
長くその作品になじんだり、手法をある程度理解したうえでないと良さを堪能できない監督というものは世界中にいます。三池崇監督作品も、おそらくそういったカテゴリーに属しやすい傾向があると思う。
なので、「三池ワールド」を全然知らないわたしは、この作品についても賛否を表明することはさしひかえたいと思います。
ただ、監督がこの映画でやろうとしたことは超クール!だと思う。
もともとマカロニ・ウエスタンは黒澤映画から多大な影響を受けているそうだし、逆に日本のチャンバラや仁侠映画もウエスタンから濃い影響を受け、両者は同じ「場」を共有しながら発展したわけです。
その共通の「場」を、これほど絶妙に映像化したセンスがすごい。
セット、衣裳、小道具のすべてにおける和洋折衷の妙。
とくに、北村道子による衣裳がめっちゃくちゃかっこいい。
タカさん演じる弁慶の衣裳が、またいいのよね~。
山伏っぽさは残しつつ、粗野で素朴な雰囲気もあり。
頭につけてるトサカなのかモヒカンなのかよくわからないものが、すごい目立つ(笑)
タカさんのタッパもあるから、群衆のなかにいても目立つ目立つ(笑)
かなりからだをしぼっていたのか、スリムでかっこいいタカさん。
オリジナルの弁慶はたしか槍か太刀かが得意の武器だったと思いますが、タカ弁慶は常に猟銃を肩に乗っけて敵を威嚇。美しき義経(伊勢谷友介)を守っている。
最初に平家と源氏がにらみあう場面で、いきなりしゃべってくれちゃうので、もうドッキドキなんですわ~!
英語の特訓をかさねただけあって、タカさんの英語はクリアでわかりやすい。映画全体ではタカさんのセリフは少なめですが、正直言って他のキャストよりも聞きやすかったです。
この映画、ちょっとセリフが多すぎるんだよね、全体的に。
弁慶くらいの無口さがありがたいというか(笑)ちょうど良かったです、わたしには。
弁慶が活躍するのは、闘いにそなえて武器を調達しにいく場面。
そのことを知った平家ギャングが弁慶の乗った荷車を襲撃する。
このシークエンスもねーなんというか、もうちょっと迫力ある襲撃シーンに・・・という気がしないでもないけども、でもタカさんの迫力はスゴイ。
荷車が横転してしまい、背後からせまる平家ギャングと闘うほかなくなってしまう弁慶。棺桶に隠していた最終兵器(何百発も連射できる銃。名前わからん)にとびつき、「ウオリャーッ!!!」とぶっぱなす!
タカさんが、英語セリフなのにもかかわらず「ウオリャーッ!!!」と叫んでくれるのがたまらない。それまでなんとなくぬるい感じだったスクリーンが、タカさんの雄叫びとともに一気に躍動する!これ、これを待ってたのよ!
できることなら、銃を地面に置いた状態じゃなく、立ってぶっぱなしてもらいたかったのよねえ(佐藤浩市さんはラストでそうしていた)。狂ったように撃ちまくるタカさんの全身を撮ってくれたなら、もっとド迫力だったんじゃ。
この場面の佐藤浩市さん(平清盛)もおもしろいんだよな~。
死んだマネしちゃうんだもん(笑)
ようやく敵をせん滅するも、荷車に積んだダイナマイトに火が・・・
「タカさん、うしろーっ!はやく逃げてー!」と心の中でさけんだわたしであった。
弁慶がピンチだってのに、義経は風来坊(伊藤英明)と銃撃戦したりしてなかなか助けに来てくれない。ようやく来たと思ったら、「勝手なことしやがって」と弁慶のタ○タ○を撃ってつぶしちゃう始末。
・・・なんで??
ここがどーしても理解できんかった・・・
あの状況じゃ、ああするよりほかしかたないじゃんか。
ていうか、弁慶と義経は一心同体も同然の仲のはずでは?
おそらくこの映画では、オリジナルの平家物語の設定は白紙にしてるのでしょう。
源氏も平家もドライで冷酷なギャングたちとして描いているのだとは思うんですが・・・
う~む、むずかしいところですね。
アジトに帰って一応「手術」される弁慶。ここでのタカさんや周りの人たちのリアクションが笑えます。やっぱりいい「間」してるんだよね。
その後の木村佳乃と義経たちとのドロドロとか、「血まみれ弁天」の真実とか、いろんなプロットに弁慶はいっさい関わらず。
それどころか、なんとタ○タ○を失ったことによって自分の中に眠っていた「女」に目覚めてしまう。
化粧に余念のない白塗りのタカさんが、なんか・・・セクシー。
「義経、I'll make you notice me」のセリフの日本語吹替えは「義経さま、あなたを落としてみせる」って世良公則とツイストかあなたは!
鏡にむかう弁慶の哀愁が、なにやら切なさを誘います。
しまいには完全に女性化した弁慶は、義経に愛の告白をする。義経発砲。
弁慶の泣きどころを撃たれて泣きながら死ぬ弁慶。
ひっど~~~~い!弁慶がかわいそうすぎるわよっ!
撃ち殺すことないじゃないのよっ!
せめて立ち往生させてあげてよっ。
このオチがどうにも気に食わないとはいえ、弁慶のメタモルフォーゼのアイディア自体はかなり好きです。巫女のようなメイクをした弁慶のバックに、おちゃらけた音楽ではなく雅楽調の神秘的な音楽が流れるのも、良いです。
『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』の公開が発表されたとき、タカさんが弁慶を演じるというのが、意外なようで納得もいくような感じを抱きました。
実際映画を観ると、大納得でした。
さまざまな名優たちが演じてきた伝説の豪傑を、タカさんが演じたということがうれしかった。
豪快なのに繊細で、一歩ひいて義経をけんめいに守ろうとする。
弁慶のキャラクターは、実はタカさんにぴったりだったのですね。
惚れ直しちゃった♪
ところで、海外の観客は『メジャーリーグ2・3』のタカ・タナカだって気づいてくれたかしらん?
衣裳とかメイクとかでよくわからなかったかな?
タカさんにふれた海外のレビューを見つけたら、また追記しときたいと思います。
(Sukiyaki Western Django 三池崇監督 2007 日本)
これはやっぱり、とんねるずファンのひいき目なんでしょうか?
石橋貴明という人のことをあまりにも好きすぎるので、こう思うんでしょうか?
いやいやそんなことはない。事実だから言ってしまおう。
タカ弁慶、最高!
それにしても記事にするのが遅くなってしまいました。
劇場でも観ましたが、今回DVDを見直してのレビューです。
で、映画に関しては日本でも海外でもいろいろ書かれてるでしょうから、ここは思いっきりとんねるず主義的目線で書くことにしましょう。
と、そのまえに、やっぱり映画そのものについてもちょこっと。
わたしは、いわゆる「三池ワールド」ってやつになじみがないので、おそらくこの映画の正しい(?)見方はわかりません。
長くその作品になじんだり、手法をある程度理解したうえでないと良さを堪能できない監督というものは世界中にいます。三池崇監督作品も、おそらくそういったカテゴリーに属しやすい傾向があると思う。
なので、「三池ワールド」を全然知らないわたしは、この作品についても賛否を表明することはさしひかえたいと思います。
ただ、監督がこの映画でやろうとしたことは超クール!だと思う。
もともとマカロニ・ウエスタンは黒澤映画から多大な影響を受けているそうだし、逆に日本のチャンバラや仁侠映画もウエスタンから濃い影響を受け、両者は同じ「場」を共有しながら発展したわけです。
その共通の「場」を、これほど絶妙に映像化したセンスがすごい。
セット、衣裳、小道具のすべてにおける和洋折衷の妙。
とくに、北村道子による衣裳がめっちゃくちゃかっこいい。
タカさん演じる弁慶の衣裳が、またいいのよね~。
山伏っぽさは残しつつ、粗野で素朴な雰囲気もあり。
頭につけてるトサカなのかモヒカンなのかよくわからないものが、すごい目立つ(笑)
タカさんのタッパもあるから、群衆のなかにいても目立つ目立つ(笑)
かなりからだをしぼっていたのか、スリムでかっこいいタカさん。
オリジナルの弁慶はたしか槍か太刀かが得意の武器だったと思いますが、タカ弁慶は常に猟銃を肩に乗っけて敵を威嚇。美しき義経(伊勢谷友介)を守っている。
最初に平家と源氏がにらみあう場面で、いきなりしゃべってくれちゃうので、もうドッキドキなんですわ~!
英語の特訓をかさねただけあって、タカさんの英語はクリアでわかりやすい。映画全体ではタカさんのセリフは少なめですが、正直言って他のキャストよりも聞きやすかったです。
この映画、ちょっとセリフが多すぎるんだよね、全体的に。
弁慶くらいの無口さがありがたいというか(笑)ちょうど良かったです、わたしには。
弁慶が活躍するのは、闘いにそなえて武器を調達しにいく場面。
そのことを知った平家ギャングが弁慶の乗った荷車を襲撃する。
このシークエンスもねーなんというか、もうちょっと迫力ある襲撃シーンに・・・という気がしないでもないけども、でもタカさんの迫力はスゴイ。
荷車が横転してしまい、背後からせまる平家ギャングと闘うほかなくなってしまう弁慶。棺桶に隠していた最終兵器(何百発も連射できる銃。名前わからん)にとびつき、「ウオリャーッ!!!」とぶっぱなす!
タカさんが、英語セリフなのにもかかわらず「ウオリャーッ!!!」と叫んでくれるのがたまらない。それまでなんとなくぬるい感じだったスクリーンが、タカさんの雄叫びとともに一気に躍動する!これ、これを待ってたのよ!
できることなら、銃を地面に置いた状態じゃなく、立ってぶっぱなしてもらいたかったのよねえ(佐藤浩市さんはラストでそうしていた)。狂ったように撃ちまくるタカさんの全身を撮ってくれたなら、もっとド迫力だったんじゃ。
この場面の佐藤浩市さん(平清盛)もおもしろいんだよな~。
死んだマネしちゃうんだもん(笑)
ようやく敵をせん滅するも、荷車に積んだダイナマイトに火が・・・
「タカさん、うしろーっ!はやく逃げてー!」と心の中でさけんだわたしであった。
弁慶がピンチだってのに、義経は風来坊(伊藤英明)と銃撃戦したりしてなかなか助けに来てくれない。ようやく来たと思ったら、「勝手なことしやがって」と弁慶のタ○タ○を撃ってつぶしちゃう始末。
・・・なんで??
ここがどーしても理解できんかった・・・
あの状況じゃ、ああするよりほかしかたないじゃんか。
ていうか、弁慶と義経は一心同体も同然の仲のはずでは?
おそらくこの映画では、オリジナルの平家物語の設定は白紙にしてるのでしょう。
源氏も平家もドライで冷酷なギャングたちとして描いているのだとは思うんですが・・・
う~む、むずかしいところですね。
アジトに帰って一応「手術」される弁慶。ここでのタカさんや周りの人たちのリアクションが笑えます。やっぱりいい「間」してるんだよね。
その後の木村佳乃と義経たちとのドロドロとか、「血まみれ弁天」の真実とか、いろんなプロットに弁慶はいっさい関わらず。
それどころか、なんとタ○タ○を失ったことによって自分の中に眠っていた「女」に目覚めてしまう。
化粧に余念のない白塗りのタカさんが、なんか・・・セクシー。
「義経、I'll make you notice me」のセリフの日本語吹替えは「義経さま、あなたを落としてみせる」って世良公則とツイストかあなたは!
鏡にむかう弁慶の哀愁が、なにやら切なさを誘います。
しまいには完全に女性化した弁慶は、義経に愛の告白をする。義経発砲。
弁慶の泣きどころを撃たれて泣きながら死ぬ弁慶。
ひっど~~~~い!弁慶がかわいそうすぎるわよっ!
撃ち殺すことないじゃないのよっ!
せめて立ち往生させてあげてよっ。
このオチがどうにも気に食わないとはいえ、弁慶のメタモルフォーゼのアイディア自体はかなり好きです。巫女のようなメイクをした弁慶のバックに、おちゃらけた音楽ではなく雅楽調の神秘的な音楽が流れるのも、良いです。
『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』の公開が発表されたとき、タカさんが弁慶を演じるというのが、意外なようで納得もいくような感じを抱きました。
実際映画を観ると、大納得でした。
さまざまな名優たちが演じてきた伝説の豪傑を、タカさんが演じたということがうれしかった。
豪快なのに繊細で、一歩ひいて義経をけんめいに守ろうとする。
弁慶のキャラクターは、実はタカさんにぴったりだったのですね。
惚れ直しちゃった♪
ところで、海外の観客は『メジャーリーグ2・3』のタカ・タナカだって気づいてくれたかしらん?
衣裳とかメイクとかでよくわからなかったかな?
タカさんにふれた海外のレビューを見つけたら、また追記しときたいと思います。
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