ナレーター・アナウンサー養成塾

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言葉と体

2011年05月23日 | Weblog

5月もまもなく終わろうとしていますが、震災から約2か月半が経ち、復興への足取りが少しずつ報道されるようになって来ました。あれだけ大きな災害でしたので、自分の生き方について多くの方があらためて考えを巡らせたのではないでしょうか。若い方々の“結婚”に対する心の変化もその一つでしょう。誰もが不安に陥った状況で、特に一人暮らしの方達は“家族”という形態を見直したはずです。私達が普段使っている言葉は、親から教えられたものです。正確には教えられたのではなく、親の使う言葉を勝手に学んで憶えたものです。したがって、発音の特徴も親とほぼ同じものになってきます。加えて親子であるが故に、体型や骨格が似ていますから、声も似て来るのです。少女から女性に成長する辺りで母親と間違えられるのは、そのせいです。男性はどうか・・・私の体験で言うと、声はすぐ上の兄と良く似ています。兄の子供が小さい頃に、私が本を読んで録音したものを聞かせたところ「お父さんだ・・」といわれ、ビックリした事があります。ことほど左様に、親子や兄弟姉妹の声は似て来るのです。それが、年齢を経て人生経験を積んでくると、その経験が声を変えて行くのですね。特に声に変化を与えるのは、辛く悲しい経験です。「声を絞り出す」ことが多くなるから、なのかも知れません。言葉というものが、如何に“体で感じて発するもの”だということがわかります。

「ナレーター・アナウンサー養成塾」主宰・ナレーター伊藤英敏

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