ナレーター・アナウンサー養成塾

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母音が鍵

2007年01月23日 | Weblog

ナレーションやアナウンスに最も大切なもの・・・今の私の考えでは、それは「母音」ということになります。日本語の言葉の“音”を構成するものは母音であり、子音はその母音と合わさって初めて生きてくる“ハンドル”や“アクセル”“ブレーキ”“タイヤ”といったもので、声の“エンジン”である音ではありません。極端な事を言えば、母音だけでも日本語は通じるものなのです。例えば・・・「バカヤロウ!」と人を罵倒する際にを考えてみましょう。丁寧に子音を気にして「bakayarou」とは決して言わないはずです。その発音では喧嘩にも闘いにもなりません。「baaarou」で充分ですし、むしろその方が迫力があるのです。“か”のkや“や”のyは捨てているはずです。実際ある著名な劇団では、母音のみで台詞を吐かせる稽古があり、それができてから台本通りに台詞を吐かせる、というのです。私はナレーションについても、全く同じ考え方をしています。言葉のメリハリやキレといったものが足りないのは、この母音の有り様がぞんざいだからなのです。その鍛錬を徹底すれば、発音のキレは相当良くなるのですが・・・特に若いうちにやっておくと・・・です。

ナレーター・アナウンサー養成塾 塾長 ナレーター・伊藤英敏 http://www.mars.dti.ne.jp/~expert/


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